アニメ・ダンダダンは「オカルトもの」ではなく「恋愛もの」
基本的にホラーとか、オカルトとか、嫌いです。しかし現在進行でやっているアニメ『ダンダダン』を見ています。オカルトバトルへの興味からではなく、綾瀬桃のキャラクターが私のセンスに合ったからです。
私はこの作品を綾瀬桃とオカルン・高倉健の恋愛ものとしてとらえています。漫画・アニメの主人公は、作者自身がそうだからなのでしょう、オタク系の割合がとても高い。だからオカルンは無難でありがちなキャラクターです。ダンダンを受け入れられるかどうかは、綾瀬桃を受け入れられるかどうかにかかっていると言えるでしょう。
アニメの男たちは、恋愛にまったく苦労しない
ところで見ていてふと思ったのですが、アニメの主人公って恋愛にぜんぜん苦労しませんなあ。
オカルンもオタクでコミュ障でモテないキャラクター設定のはずなのに、なぜかめっちゃモモにモテている。おかしいだろ! まあ、変身したときは強いし、頼りになるし、力を合わせて一緒に戦っているので、好きになっても不自然ではありませんが、それにしてもアニメの男たちは恋愛に苦労しません。
あまやかしすぎじゃないか?
私はキャンプ好きなので『ふたり ソロキャンプ』というアニメも見ているのですが、この作品のおっさん主人公も対人関係が苦手でソロキャンプをやっているというキャラクターのはずなのに、つっけんどんでなんのアプローチもしていないのに女子大生(しずくちゃん)に勝手にモテている。いやあ、いいねえ。天下泰平だ。ラクチンラクチン。都合がいいというか、なんというか……。
現実には、そんなことありえないでしょ。
私がもっと若い頃だったら「なんでモテるのか、そこがいちばん知りたいのに、そこは全カットかよ!」とツッコミを入れたいところです。
かわいい女の子になんの苦労もせずに好かれるというドリーム
しかし、まあ現実じゃなくてドリームだからいいのかもしれません。巨大ロボットを操縦するのも、モンスターを倒す勇者になるのも、ワンピースをさがすのもドリームですが、かわいい女の子になんの苦労もせずに好かれるというのもまたドリームです。
よく考えてみればこの傾向は今にはじまったことではなく、昔からでしょう。少女漫画系だと男が苦労する恋愛ものがいくらか思い浮かびますが(ベルばらのアンドレなど)、少年漫画系だと、たいていの男は恋愛に苦労せず、女のほうから好きになってくれる設定が多い。いやあ、ラクチン。
おそらくこれは現実のように男が女にアプローチすると、生々しくてグロいというか、ストーカーじみたものとなってしまい、見るにたえないからではないかと思います。現実って醜いんですね。
女が男にアプローチする文化なんてあるか?
そもそも日本は男が女にアプローチする文化なのです。なぜって古事記にそう書いてあるからです。イザナギとイザナミが最初に交わるときに「女が男にアプローチするのはダメだ。男が女にアプローチすることにしよう」とルール化したからです。神道の聖書にそう書いてあるのです。
そういえば私は「日本は男が女にアプローチする文化だけれど、アメリカは女が男にアプローチする文化だ」と私は思っていました。なぜそう思ったかというと、たくさんの洋画を見ましたが『バック・トゥー・ザ・フューチャー』だろうが何だろうが、たいてい洋画では女が男にアプローチしています。だからアメリカは女が男にアプローチする文化だと思っていたのです。
でもよく考えてみると私はアメリカ人のリアルな恋愛を知りません。メディアで知っているだけです。
ということは、もしかしたら、日本のアニメを見たアメリカ人も、日本は女性が男性にアプローチする文化だと勘違いしているかもしれません。
逆にいえば、本当はアメリカも日本と同じように、男が女にアプローチする文化なのかもしれません。そう考えたほうが自然です。

