疑問1.そもそも人間ドックは保険の適用外(自由診療)?
調べたところ、そのとおりでした。
保険診療は「病気やけがの治療」を目的とした医療行為にのみ適用されるわけです。
一方、人間ドックは自由診療となります。「病気の有無を調べるための検査(予防目的)」なので、治療ではなく予防・早期発見を目的としており、保険適用にならない、という理屈です。
ですから人間ドックの代金に健康保険はつかえません。ただし加入保険組合に補助金がある場合があります。
疑問2.人間ドックの大腸内視鏡検査でポリープが発見されても、人間ドックでは治療できないと言われた。これは普通の対応なのだろうか? また下剤を飲むのは二度手間で嫌なのだが?
調べたところ、同じ日に自由診療と保険診療を混在させることは、法律上できないそうです。これを混合診療の禁止といいます。混在を認めると境界がはっきりしないため、けじめがつかず、国民皆保険が崩れる恐れがあるからだそうです。
また、ポリープ切除は出血や穿孔(穴あき)などの合併症が起こる可能性があるので、設備・体制が整った治療施設で行う必要があります。だから人間ドックの流れで、保険治療に流れていくことは原則ないそうです。
でも患者にとっては二度手間ですよね? また下剤飲まないとなりませんし、内視鏡も腸の深奥まで挿入しているときに痛かったりするので、まとめてやってくれたほうが患者にやさしいのですが……現状、そういうわけにはいかないようです。
国民皆保険をまもるためといわれたら、仕方ありませんが。
疑問3.人間ドックの紙の結果だけ持って行って、別の病院で手術してもらうことはできるのだろうか?
調べたところ、それは問題なくできるようでした。
別に内視鏡で撮影した画像データがなくても、紙ベースの人間ドックの結果報告書があれば、そこに「検査日」や「大腸ポリープあり」「要精密検査」などの記載があるので、それをもとに保険ベースの治療をしてもらえるそうです。
もう一度検査から再出発ということはないそうです。よかった。また検査するのなんて、無駄だものね。
私のように引っ越しの予定がある場合や、人間ドック受診病院とは別の病院で手術を受けたい場合も、人間ドックの結果を見せれば、保険適用の手術(検査省く)が受けられるそうです。
疑問4.過去に一度、他の病院で大腸のポリープの切除手術を受けています。その後、引っ越して3年後、別の病院で既往症患者として、いきなり保険適用に大腸内視鏡検査が受けられるか?
下剤を飲んで内視鏡を突っ込んで検査した後、また下剤を飲んで内視鏡を突っ込んで手術しなければならないことを、とても無駄だと感じています。ここはどうあっても一度に済ませるべきではないでしょうか?
健康保険適用の問題で、人間ドックから手術に流れないのは、システム上しかたがないことと理解しました。
しかし一度ポリープの切除手術を受けた場合は、既往症患者として、次の検査は、もちろんポリープなどがあった場合には、その場で切除する前提で、保険適用の大腸内視鏡検査をしてもらえると助かります。
調べたところ、これは医師の判断次第みたいでした。
本来であれば、保険が適用されるためには、下血があるとか、人間ドックで便潜血検査が陽性だったなどの何らかの症状がある必要があります。
この例の場合、症状はないのですが、ポリープ切除の既往は「ハイリスク患者」と見なされ、再発リスクがあることから、はじめから保険適用の対象として術後検査&手術できる可能性もあるそうです。消化器内科の先生を説得して、保険適用してくれるのであれば、一度にやってもらいましょう。
また人間ドックからやりなおすのは、無駄だと思います。同じ手順を二度も踏みたくないですよね。

