「手が伸びる」といえば、怪物くん、ピッコロ大魔王、ルフィー?
ある日、職場でのこと。電話に手が届きませんでした。
共用の電話なので回転台の上に載っていて、電話台ごと電話が向こう側にいってしまっていたからです。
て、手が届かん……
「うおお。手が伸びればいいのに」と手を伸ばして叫んだら「ピッコロみたいにですか?」と反対側の席の同僚に言われて非常に驚きました。
ピッコロって、きみ、いったい何歳よ?
たしかにピッコロ大魔王は手が伸びてたけどさ。
それをいうならゴムゴムの実を食べたゴム人間ルフィーじゃないの、君の世代では?
もっと昔は、手が伸びるといえば怪物くんだったと思うけど。
「手が伸びる」という文脈のなかで、自分より年下の子に「ピッコロ大魔王」といわれて、あまりにも意外で驚いてしまったのでした。
キャラクター・ジェネレーションギャップです。
っていうか、ピッコロ大魔王ってその印象? 手が伸びるよりも、口から卵を吐く印象の方が強いけど(;^_^A
ふとしたときに思い浮かべるキャラクターで、世代ってわかるのかなあと思ったのでした。
「足が速い」といえば、8マン、島村ジョー?
そういえば、昔、こういうことがありました。
「メチャクチャ足が速い」という話題の中で「8マン(エイトマン)みたいに」と先輩が言ったので、ひじょうにキャラクター・ジェネレーションギャップを感じたのでした。
私の中では「メチャクチャ足が速い」といえばサイボーグ009の「島村ジョー」だったので。
ウルトラマンといえば、仮面ライダーといえば、戦隊ヒーローといえば?
そういうキャラクター・ジェネレーションギャップってあるんでしょうね。
ウルトラマンといえば、どのウルトラマン?
仮面ライダーといえば、どのライダー?
戦隊ヒーローといえば、どの戦隊?
そういうことで世代の違いってわかるものかもしれません。
「銃撃で主人公がハチの巣」といったら「俺たちに明日はない」「明日に向かって撃て」「ドラゴン怒りの鉄拳」?
幼いころの体験は強烈なので、最初に見たものの影響は、後から見たもので覆りません。
映画のラストシーンが「銃撃で主人公がハチの巣」といったら何を思い浮かべますか?
「俺たちに明日はない」「明日に向かって撃て」?
私は自分史の中でブルース・リーの「ドラゴン怒りの鉄拳」を最初に見たので、その後、いくら「Bonnie and Clyde」の方が元祖といわれても「怒りの鉄拳」の教祖のような印象は覆りません。
誰が自分に教えてくれたのか。人間は、最初に出会ったものを崇拝してしまうようです。
オリンピックといったら、何オリンピック?
みなさん、オリンピックといえば何オリンピックですか?
こういうのも、最初にじっくりと見たオリンピックが何オリンピックだったのかで、回答が変わってくるだろうと思います。
私の場合はアテネオリンピックかなあ。女子マラソンの野口みずきさんの印象が強烈でした。
しかしこの印象を覆す手がひとつだけあります。それは肉眼で見るオリンピックです。自分も一員として参加したオリンピックならば、テレビで見ただけのオリンピックの印象を超えることができるかもしれません。
現在、コロナ禍で2021年の東京オリンピックの開催が危ぶまれています。しかしなんとか開催してほしいと思います。
そして私たちの世代の誰もが「オリンピックといえば2021年の東京でしょ」と国民が一体感を感じられるような大会にしてほしいものです。
それには「テレビで見ただけのオリンピック」では、インパクトが足りません。やはり息吹を感じたオリンピックでなければ、しょせんはテレビで見るだけの他国開催のオリンピックと同じものになってしまうでしょう。
キャラクター・ジェネレーションギャップを乗り越えた大会にしてくれ。なんとか、頼むよ。