イロハ「ハルト。お前の翼は何のためにある?」
ハルト「走るために」
イロハ「そりゃあ足だろ! じゃあ手は?」
ハルト「書くために……というのは嘘で、おれの大事な女たちを守るために」
イロハ「それがオトナの言うことか!」
ハルト「悪いがおれはオトナじゃなくてオトコなんだよ」
ただ流されているんじゃないのか。状況に。その時々の感情に。
そうならないために、旅がある。突っ走っているときには、前に進むことに必死で自分も周囲も見えていない。
勘違いしたまま、突っ走っているかもしれない。
自分を離れなければ、今の自分は見えない。
そのために、旅がある。