この記事はイワタニの携帯カセットガスコンロ
『タフまる』のヘビーユーザーである私が、使い方に失敗した実例を赤裸々にご報告いたします。
「タフまる」の上に網を敷いて貝を焼いたら貝汁がたれてバーナー穴をふさぎ点火しなくなってしまったという大失敗です。
貝汁が蒸発すると石灰質(カルシウム質)の膜ができます。
それがバーナー穴を塞ぎ、着火針を覆ってしまったのが、「タフまる」が着火しなくなった原因でした。
それらを取り除けば、ふたたび着火するようになります。
炭火焼、焚き火焼きの感覚で、網のみで「タフまる」を使ったのが間違いでした。
みなさんは同じ過ちをしないようにしてください。
タフまるで網バーベキューをやってみたら大失敗した
海辺にステイしました。いつもの車中泊です。
https://arikura.com/free-tent-site/
宿泊地は漁港が近く、ホタテとはまぐりが安く買えたので、イワタニのカセットコンロ「タブまる」で、焼いて食べることにしました。
「タフまる」のままでは、ごとくの上に貝を置けません。
その上に鉄網を乗せて、網焼きシーフードバーベキューを楽しみます。
ホタテ、はまぐりともにまだ生きています。しばらく焼くと貝がバカっとひらきます。
と、ここで問題が発生しました!
貝汁がダラダラこんろに垂れてしまう
貝を下から火であぶっているために、熱さのあまり貝は貝柱の下を先に離します。
つまり貝本体は上の貝に貼りついています。
貝の本体によく火を通したいと思ったら、上にひらいた貝を下にして焼かなければなりません。
ところが貝汁は下の貝に溜まっているため、貝を天地返しした時に、貝汁が全部下のバーナーにこぼれてしまいます。
貝汁の豊富なはまぐりで特にこの現象が見られました。
おいしさの詰まった貝汁なのにほとんど全部下にこぼれてしまいます。
下が炭火や焚火台だったら全体が火だから豪快な音がして貝汁が蒸発します。
しかし「タフまる」ではそうはいきません。
多孔式バーナーからの火の色がこれまでは青い炎だったのに赤っぽく変わりました。
「しる受け」にこぼれるのならいいのですが、バーナーに直接、貝汁がこぼれます。
なんだかいやな予感がします。
※この写真のとおり「タフまる」に「金網(焼き網)」は必需品です。五徳の幅がひろいためキャンプ用のクッカー(コッヘル)がギリギリです。ちょっとでもセンターがずれると倒れそうです。メスティンになるともう完全にアウトです。五徳にうまく乗りません。常に焼き網を持参しましょう。わたしは付属のケースの下側に常に焼き網を常備しています。
それでも問題なく貝は焼けました。
ビールを飲みながら夕陽を眺めた最高の夕食でした。
しかし、その後、「タフまる」の火がつかなくなってしまったのです。
OH MY GOD!!
いくらつまみを回しても火がつきません。
壊れてしまったのか、と絶望しました。
原因はジャージャーたれまくった貝汁に違いありません。
専用の網焼きプレートを噛ませて使うべきだった
貝汁が蒸発すると白い殻のようなものでバーナー部分が覆われていました。
とくに着火付近が石灰質で覆われてしまっているのが火がつかなくなった原因のようです。
まだまだ使う予定だったのに、こんなに早く壊れてしまうなんて……。
ちょっとショックです。いくらつまみを回しても火はつきません。
ガスの噴出する音はするのですが、着火しないのです。
私は炭や薪の上で焼くようなイメージで「タフまる」をつかっていました。
そもそもそのような使い方がよくありませんでした。
みなさんは、このような使い方をしないでください。
火がつかなくなってしまいます。
イワタニのサイトを見ると、専用の網焼きプレートが発売されていました。
イワタニ カセットフー アクセサリーシリーズ 網焼きプレート CB-P-AM3
この上で焼けば、直接バーナーの穴に貝汁がたれることはありません。
中央の輻射版からの遠赤輻射熱で肉や貝がジュージューと焼きあがります。
周囲の受け皿に水を加えると、柔らかく焼けるという網焼きプレートです。網2枚つき。
なるほど…そんなアクセサリーがあったのか……。
炭焼きや、焚き火台の上でシーフードバーベキューをしている人たちと同じイメージでガスコンロをつかっていました。直火で貝をあぶらないとダメだと先入観をもっていました。でも貝に熱が通れば別に直火であぶらなくてもいいんですね。イワタニの網焼きプレートは直火であぶるスタイルではありません。
直火であぶるスタンスに固執したことがそもそもの間違いでした。調理のミスです。「タフまる」が悪いわけではありません。
今回は貝汁でしたが、たとえば豚肉を焼くとアブラがたくさん垂れます。そのとき私のように「タフまる」と網で使っては完全にアウトです。垂れたアブラでバーナーを痛めます。
「タフまる」を使う場合、アクセサリーを一枚噛ませて使う必要がありますね。
DIYでガスコンロが着火しない故障を修理してみた
私は着火しない壊れた「タフまる」をしげしげと眺めていました。
実に簡単な構造です。何がどうなっているのかさっぱりわからないパソコンの中身のようなシロモノではありません。
自力で「タフまる」を修理してみることにしました。
ネット検索すると、イワタニのホームページに、あまり上手とはいえない日本語で、着火しない場合の修理方法が書いてありました。悪文で、最初、何を書いてあるのかさっぱりわかりませんでした(笑)。
そこに書いてあることをわかりやすく私が書くと、こういうことです。
ガスが出ている音がするのに着火しない場合、まず点火プラグ(スパークがでる針)をよく清掃すること。そこが汚れていると、火花が散らず、火が付きません。
そしてバーナーキャップをよく清掃してバーナー穴の目詰まりを取り除くこと。ガスにスパーク(火花)がうまく当たらないと火が付きません。
針の位置はバーナーの穴の真ん中(どの穴でもいい)3mmぐらいのところにあるのがベストです。とにかく点火プラグの目の前でガスが噴出していることが着火に必要ということです。
まずはバーナーの穴を歯ブラシで清掃します。蒸発した貝汁で完全に穴が塞がってしまっているところもありました。貝汁、やばいっす。
そして着火針を清掃します。やはり着火針も白く薄い貝汁の膜で覆われていました。
そして祈るような気持で着火!
何回か着火つまみを回したら、ついた、ついた、火がつきました!!
✖✖はレベルが上がった(まとめ)
貝汁が蒸発すると石灰質(カルシウム質)の膜ができます。
それがバーナー穴を塞ぎ、着火針を覆ってしまったのが、「タフまる」が着火しなくなった原因でした。
バーナー穴と着火針を清掃すれば、再び着火するようになります。
どのタイプのカセットコンロであっても、この対処方法は同じです。
修理して火はつくようになりましたが、だいぶバーナーが汚れてしまいました。
また携帯コンロ着火のコツとして「火力調整ツマミ」を一気にまわすのではなく、ゆっくりと回した方が着火しやすいのを知っていますか? 最初にガスを周囲に充満させて、その後、点火するイメージでゆっくりとツマミを回すと着火できる場合があります。
カセットコンロ上でちょくせつ網焼きをするのはやめた方がいいでしょう。
専用の網焼きプレートを使った方がいいと思いました。
手持ちの道具で何とかやっていくのがアウトドアの基本ですが、「タフまる」本体を壊してはどうにもならないので、こればかりは購入の必要があるようです。
私はさっそく購入しました。
アウトドア製品はいいものを買って、使い倒してナンボだと思っています。
ずっと使えば一回当たりの使用料はどんどん下がり続けます。
ちなみに「網焼きプレート」をつかえば、バーナーが汚れることは回避できますが、貝汁は下に垂れてしまいます。
おすすめの焼きスタイルは「アルミホイールで貝を包んで焼く」といいのだそうです。なるほどそのやり方なら貝汁が逃げませんよね。
「網焼きプレート」上でアルミホイールで貝焼きするのが最強のやり方です。
今回は私の使い方のミスで「タフまる」が着火しなくなってしまいましたが、「タフまる」はアウトドア用コンロとしては最高の商品だと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。