どうもハルトです。みなさん今日も楽しい旅を続けていますか?
イロハ「楽しかったよね。ジャマエル・フナ広場。広間はただの広場なのに、夜になると屋台が占拠するのはアジアでは見慣れた風景だよね。台湾の夜市も、クアラルンプールのアロー通りも、バンコクのカオサンも、みんなそうだよね。どうしてああいうのが日本にはないのかな?」
イロハ「たとえば安い屋台街があっても、日本では流行らない気がするんだけどなあ」
ハルト「なんで根づかないんだろう」
イロハ「屋台が栄えているのは、暖かい国じゃない? 日本の冬は寒いからな」
ハルト「年中屋台に通うようにならないと習慣づかないか。冬の間に家で食べる習慣になっちゃうからな」
イロハ「それとアメリカ化してない場所だよね。屋台って」
ハルト「アメリカにもワゴン車販売はあるけど、確かにその場で座って飲むという感じではないなあ」
イロハ「暖かい地方の国の人たちって昼間寝て夜に起き出してくる感じだよね。昼間は暑すぎて活動に向かないんだよ。ホーチミンのデタム通りなんて、夜になると路上に人が座り込んで、人の多さにびっくり。昼間、どこにいたんだっていう感じだもの」
イロハ「カオサンで夜通し騒いでいる人たちを見ていて思った。あの騒々しさは日本では許されないよね」
ハルト「騒音で警察に通報されるよ。あれが国際交流には最高なんだけどな」
イロハ「あとは、ヤッパリ家族で食事するのが常識という伝統的な考え方も屋台文化の妨げになっているんじゃない?
鍵っ子は心の発育に問題があるという教育学者の意見が拍手喝采浴びるのも、その伝統的な考え方の影響じゃない?」
ハルト「儒教の亡霊だね。しかしなんだろう。日本人って孤独が好きなのかな」
イロハ「そんなことないと思うけど」
ハルト「家にいても、刺激もないし、出会いもないし、『安全だけど退屈』なお手本のような生活だと思うけどなあ」
イロハ「まあね」
ハルト「たとえば俺たちが、ワゴン車を使って、夜のナイトスポット的な場所をつくっても流行らないかな」
イロハ「人が人を呼ぶようなところがあるから、屋台ひとつでナイトスポットを形成するのは難しいよね」
ハルト「夏場だけでもどうして屋台文化が芽生えないかなあ。多くの日本人がアジアの屋台文化を知らないから、あれを輸入しようとも思わないのかしら? 知れば、流行ってもよさそうなものなのに。これだけ世界を席巻しているんだから」
イロハ「謎だよね」
ハルト「しかしみんなどうやって夜を過ごしているんだろうね。あまりにも面白い日々を過ごしすぎてしまったので、フツーの生活が退屈でしょうがないよ。だからアジアのバックパッカーは社会復帰できないって言われちゃうのかな。
夜の楽しみを最大化しようと、みんなそれぞれ工夫しているはずなのに。
日本にも屋台文化があれば、人生もっと面白くなるのにな。
残念だ」