ドラクエ的な人生

アジアのバックパッカーは社会復帰できない『未来都市。上海』

どうもハルトです。みなさん今日も楽しい旅を続けていますか?

人間、はじめて出会ったものに影響をうけますよね?

父母を愛するのも、なにより幼い頃に愛情を注いでくれたからですし、生まれ故郷を愛する気持ちも結局は脳のフォーマットをする時点で影響を受けたものに、その生涯を支配され続けるからではないでしょうか。

私にとって中国というと、どうしても幼い頃教科書で習った人民服を着て自転車の大群が通勤する人たちのイメージなんですが、現在は日本よりもずっと進んだ国です。

歴史を通して見れば、日本が中国よりも進んでいたのは、明治維新から戦後の一時期だけで、常に中国は日本よりも進んだ国だったんでしょうけれど。

北京にはまだ王府井ワンフージンの一本裏には路地裏と呼べるものが存在していましたが、上海の南京東路ともなるともう超近代都市で、路地裏なんかありません。グッチやヴィトンみたいなブランドショップが百貨店ごとに入っていて、路面店や階上店舗あわせるとシャンハイ中に何店舗あるんだか。。。そもそも百貨店そのものが数え切れないほどあります。日本だと銀座とか日本橋に一店舗だけ存在するような豪華な百貨店が次から次へと並んでいて、豊かさが全然違うのだなあと感じました。まるで何十年か未来の都市に来てしまったかのようでした。

イロハ「地下鉄で自動販売機でお茶を買おうとしたら、コイン投入口がなかった

ハルト「ケータイで買うんだよ。あれ、どういう仕組みなんだろう」

ダイ「スマホ決済とかモバイル決済とかいうやつだね。銀行に口座を開設して、ケータイに支払いソフトを入れると、それで支払いができる仕組みだよ」

ハルト「よくまああんなに普及したものだ。やっぱり独占禁止法みたいなものがよく機能していないから、一社独占でひろまることができたのかしら」

イロハ「クレジットカードは競争しているものね。それに手数料をお店が支払っているから、モバイル決済はお店の手数料がないんじゃない? そうでも考えないとクレジットでじゅうぶんってことになりそう」

ダイ「偽札が横行していたことが、モバイル決済がひろがった最大の理由だんだよ」

イロハ「そういえば、私たちの現金を偽札鑑定機みたいなものにかけていたわね」

ダイ「モバイル決済は、数社が運営していて、手数料は無料じゃないれど、クレジットカードよりはずっと安いんだ。最も簡単なのだとレジ前にQRコードを貼っておくだけ、というところもある。コードをケータイで読み取るとお店の仮想口座が表示されるから、お客は支払金額を自分で入力、送金して、支払った証拠をレジで見せるだけなんだ

イロハ「夜の七宝老街で路上ライブをしていた歌手の前にもQRコードが貼ってあった。投げ銭をモバイル入金してもらおうってことだよね

ハルト「驚いたよね。どれだけ近代的なんだ! そのうちバクシーシ(喜捨)の方もQRコードを貼りだすんじゃないか? おれは昔のようなお賽銭箱式のほうがいいな」

イロハ「私たちのように特典航空券で毎年ハワイに行くような陸マイラーには厳しいね。マイルでハワイというのも「昔はそういう時代もあったなあ」となるのかもね。時代はよくなるとは限らないから」

ハルト「中国に口座がない外国人はどうすればいいんだ。ケータイなんか持つ気もない年寄りは、あの国でこれから生き残っていけるのか?

イロハ「進みすぎだよね。空港からいきなりリニアモーターカーだものね」

ハルト「いや、リニア理論なんて何十年も前からあったんだよ。学研の『ひみつシリーズ』に書いてあったもん(笑)」

イロハ「昭和か!」

ハルト「あんな大昔のシステムをいまだにやろうとしているなんて何やってるんだ。おれはリニア新幹線なんて何も期待しないよ。遅すぎるよ。スピードに価値を見出す人がやる仕事のスピードじゃない

イロハ「でも中国には、町中に両替所がなくて困ったよね。わざわざ銀行で両替したもの。東南アジアの観光都市には必ず両替商があるんだけどな」

ハルト「世界一の人口だから、人民だけで観光業が成り立つんだろう。万里の長城なんてすごい数の中国人観光客だったじゃない?」

イロハ「上海ではホテルは困らないね。予約なしで飛び込んでも年末年始でも泊まれるね。安そうなホテルがいくらでもあった」

ハルト「日本ほどホテルの予約なしで旅するのが厳しい国はないよ。両替屋も日本では見かけないなあ。国の免許とか規制の問題かしら。まだ国際観光都市の基準をクリアできていないと思っている」

ダイ「中国の安ホテルには、外国人が泊まれないところもあるから気を付けて。また中国では情報の規制があって、インターネットも閲覧自由じゃないんだよ」

イロハ「そういえば中国のWi-Fiはやたらと繋がるのに時間がかかったなあ。もう途中であきらめちゃうレベル

ハルト「小さな女の子が簡易セグウェイみたいなのを乗り回しているし、『無音の殺人機械』電動スクーターは音もなく突然現れるし、やたらとドローンが飛んでいるし、上海は未来都市だよね」

イロハ「ケータイで借りるシェアサイクルもあふれかえっていたよ」

ハルト「電動アシストのシェアサイクルもあったよね。乗り捨てなのに、いったい誰が充電しているんだろう(笑)」

イロハ「海外旅行なんて、日本が豊かで、アジアがそうでもなかった時代の方が楽しかったのかもね」

ハルト「エジプトで未だに日本製ボールペンがチップとして通用するかと思っていたら、全然無理だった(笑)」

イロハ「みんなケータイ持ってるのに、ボールペンなんかいらないよ。時代錯誤(笑)」

ハルト「ははは。しかしバンドから見た浦東の夜景はきれいだったね。香港の夜景とすこし似ている」

イロハ「あの高層ビル群、裏側は電飾してないんだよね(笑)」

ハルト「上海の裏と表を両方見たね(笑)。おれたち、よく現地の人と間違えられて中国語で話しかけられたよな。完全に同胞扱いで普通に話しかけられた。地下鉄の乗り換えを聞かれたり、チケットの購入場所を聞かれたり、こっちが聞きたいわ(笑)」

イロハ「まさかの日本人に相手も驚いてた。地下鉄でスピーカーから音楽流して聞いていたマナー違反の白人に向かって『なんだあの外人。うるさいな』って言ってたよ

ハルト「よく考えるとおれたちも外人でした(笑)。すっかり中国側からものを言ってた。だって漢字が読めるんだもん。何言ってるのかさっぱりわからないけど(笑)

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