カッパ民族に必須のホテル施設。海外シャワー事情
ひさしぶりの海外旅行だったので、いろいろなことに気づいて、いろいろともの申したいことがあります。今回はシャワー設備についてです。
みなさん、安宿を決める時には何をチェックしますか? うちら夫婦の場合、嫁が温水シャワーを必須条件にしてくるので、そこだけは最優先でチェックするようにしています。
かつてバリ島デンパサールで温水が出ない水シャワーホテルに泊まって泣かれたことがありました。いや私などは、そもそも暑くてどっちかというと選んで温水シャワーよりも水シャワーを浴びたいぐらいの気候だったんですよ。地元バリニーズ(バリ人)が水シャワーしか浴びないから安宿もそういう設備になっているのです。しかしわれらカッパ民族・日本女性の彼女には、一日の終わりに熱いシャワーを浴びて(できれば熱いお風呂に入って)全身の汗を洗い流すのが絶対に欠かせない習慣なのでした。
人間の体というのは36.5℃ぐらいの体温を保つようになっています。そうなるように普段は頑張って細胞たちが発熱しています。ところが体温ぐらいのお風呂に入浴すると細胞たちは発熱するという仕事を休むことができるのです。これがお風呂に入るとリラックスできる仕組みです。習慣化していると一日一回ぐらいは発熱の仕事を休みたくなるのでしょう。お風呂に入れない場合はせめて熱いお湯を全身に浴びることで発熱細胞たちは仕事を休むことができます。
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放浪の旅の途中は歩きどおしで、ずっとハードモードです。だから一日一度ぐらいは熱いシャワーを浴びてからだを休ませたいという気持ちを今では私も理解しています。だからホテルの部屋に入ったら温水がでることは必ずチェックするようにしています。
旅するとは歩くことと見つけたり。靴擦れの水ぶくれ。マッサージの揉み返し
今回のフィリピンのホテルでもシャワーから温水がでることをまっさきに確認して「問題なし」と思っていたのですが、いざ自分が使ってみると想像もしなかったような不便さにぶち当たりました。
それは固定式シャワーヘッド問題です。
海外の固定式シャワーヘッド(降雨シャワー)では腋の下、股間、肛門が洗えない
こちらが実際のホテルのシャワー画像です。熱いお湯が出てその点は問題なかったのですが、問題はこの固定式のシャワーヘッドです。大きなシャワーヘッドからまるで雨のように水が降り注ぎます。このタイプのシャワーを日本のホテルではあまりお目にかかったことがありません。しかしこの手のシャワーは海外ではよく見かけます。これが使いにくいのなんのって……。
雨かよ!
そうツッコミたくなるぐらい直上からまっすぐ下にシャワーが降り注ぎます。シャワーの様子がまるで雨のようなので「降雨シャワー」とここでは呼びます。この「降雨シャワー」髪を洗うなどにはまったく問題ありませんが、問題は脇の下とか股間を洗いたい場合です。「手に持って動かせるタイプのシャワーヘッド」なら脇の下だろうが股間だろうが下から上にシャワーをあてればいいので問題ありませんが、固定式シャワーだとそれらの下向きの汚れた箇所がうまく洗えません。
肛門だって洗いたいのにどうやって洗えばいいんだか……。
石鹸を使って股間を洗っても、その石鹸をこの「降雨シャワー」がなかなか洗い落としてくれないのです。股間の蟻の門渡りあたりの石鹸なんてどうやったって洗い流せません。逆立ちしない限りは。
まるで雨に打たれているかのようなシャワー。ワイルドでアウトドアっぽくておしゃれなイメージですが、実際にはまるで使えません。ホテルの部屋のデザイン担当は何を考えてこのシャワーヘッドを採用したのでしょうか? 使用者の気持ちに立たずに、格好だけで採用してしまうのがいかにも海外の設計だなあと思います。
ノズルが巨大だからお客さまが満足すると思ったら大間違いだぞ。おれが股間の石鹸をどうやって洗い流したか(泣)!! ……ご想像におまかせします。
シャワーは普段使っている「手に持って動かせるタイプのシャワーヘッド」の方がはるかに使い勝手がいいんだなあ、と久しぶりの海外旅行で思い知ったのでした。