どうもハルトです。みなさん今日も楽しい旅を続けていますか?
海外旅行の前にはその国にゆかりの映画、小説などを読むことにしている。次の旅先メキシコを旅する前には、どんな本・映画を見ようか。
メキシコ本ならば『BORN TO RUN(走るために生まれた)』
本ならば『BORN TO RUN(走るために生まれた)』。『BORN TO RUN』基本的にメキシコの本ですよ。知ってましたか? 走る民ララムリ(タラウマラ族)というのはメキシコ人です。山岳マラソンでトレラン王者スコット・ジュレクを打ち破る英雄アルヌルフォはメキシコ人である。
エナジーバー常備のアメリカのウルトラ・ランナーにどうしてララムリ族は走り勝つことができるのか? その理由のひとつがフォアフット着地であり、また彼らの質素な豆とトウモロコシから成る料理である。あのスーパーフードはメキシコ地方料理なのだ。
メキシコを舞台にした映画のおすすめは?
メキシコといえばガイコツである。ミラノ万博のメキシコ館でもショップに売られていたのはガイコツばかりだった。そして映画『リメンバーミー』を思い出す。実はこの映画、一度、出雲の映画館で見ている。たしかメキシコ風味のオンパレードだったはずである。
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映画のあらすじ
メキシコの靴職人の子ミゲルは、ひいひいおじいちゃんのデラクルスのようにミュージシャンになりたい夢を持っていた。しかし家族は音楽を嫌っている。デラクルスが音楽のために家族を捨てたからである。
ミゲルは死者の日の演奏会に出ようとするが、ギターがない。デラクルスのギターを借りて演奏しようとするが、そのことが原因で死者の国へと飛ばされてしまう。
死者の国では家族の許しがないと生者の国に戻ることができない。ミゲルは家族の許しを得ようとするが、音楽禁止の条件付きの許ししか与えてもらえない。同じミュージシャンのデラクルスに会って家族の許しを得るしかない。
デラクルスに合うために助け合うことになったのはヘクター。ヘクターは生者の誰も自分の写真を飾ってくれないために死者の日の生者の国に帰ることができないでいたのだ。
実はヘクターはミゲルの本当のひいひいおじいちゃんで、しかもデラクルスが作ったと思われていた音楽はすべてヘクターがつくったものだった。
すべての真相を知ったミゲルは家族全員の協力でデラクルスを倒し、条件なしで生者の国に帰る。ヘクターの音楽を奏でるとひいおばあちゃんのココは父のヘクターを思い出し、写真を祭壇に飾るのだった。音楽を許されたミゲルは、家族の大切さも同時に知った。
翌年の死者の日には生者、死者ともに家族がひとつになって歌うのだった。
私の感想
英語版の原題は「COCO」なのだという。ココというのは、物語の最後でお父さん(ヘクター)を思いだすことで絆をつなぐ、あのボケたおばあちゃんの名前がココである。
英語の映画(原題)は、結構、人の名前がタイトルになっていることが多い。
映画『おれたちに明日はない』の原題は『ボニー&クライド』。宇多田ヒカルの歌にもなっているギャングのカップルのそれぞれの名前、人名タイトルである。
このように映画の日本版タイトルはカッコいいのに原題はただの人名という作品は他にも結構ある。
おかしなネーミングセンスだなあ、と思う。ココじゃ内容もわからないし、映画に行くモチベーションをどうやって喚起したらいいんだ? 主人公『ミゲル』ならまだしも、ほとんどセリフもないボケ婆ちゃん『ココ』をタイトルに持ってくるとは。。。人名やめれ!
『モアナと伝説の海』ならば映画館で見る気になるが原題は『モアナ』のみ。またしても人名である。モアナでどうして見る気になるのよ? 『明日に向かって撃て!』ってタイトルじゃないと見る気になれんよ日本人は。
『ドン・キホーテ』からの伝統であろうか。
作品におけるメキシコの扱いは?
死者の日がモチーフであるため、メキシコ抜きでは作品が成立しない。そのためによく見るといたるところに「メキシコならでは」のものが出てくる。
ミゲルが落とされた場所はセノーテの泉のようだ。
ニセ家族のデラクルスにミゲルが落とされた場所は、メキシコのユカタン半島に特有のセノーテの泉のようだ。
ユカタン半島というのは、広大な敷地なのに川がないのだそうだ。
川がない?
にわかには信じがたいことである。
恐竜を絶滅させたという隕石はユカタン半島に落ちている。そのとき川さえもふっ飛ばされて蒸発してしまったのだろうか。
降った雨は地下水路となって、泉のように湧き上がる場所があるという。それがセノーテ。
作中、ミゲルが落とされた場所はセノーテがモデルであろう。
聖獣アレビリヘとは?
魂のガイドとされる「アレビリヘ」というのは、比較的近代の芸術家が夢で見たというカラフルな動物のことである。
メキシコはガイコツ人形もハデだが、アレビリヘもガイコツに劣らない派手さである。
今ではメキシコおみやげとして認知されるようになっている。
フリーダ・カーロって誰?
劇中、実在の人物がひとり出てくる。それが「フリーダ・カーロ」。ダンテ『神曲』にウェルギリウスが出てくるようなものである。フリーダは実在の女性です。眉毛をイモトみたいにつなげた女性の絵が有名。メキシコシティにはフリーダ・カーロの美術館がある。
どうやらこの女性、毛深くて髭が生えていたようである。眉毛も本当につながっていたようだ。
500ペソの肖像画にもなっている。夫と妻で表裏を飾っている。
お土産店に行くとフリーダ・カーロはいたるところにデフォルメされて出てくる。そのスター度合いはアメリカにおけるマリリン・モンローをはるかに超えている。
もう笑うしかないぐらい悲惨な生涯を送ったのだが、メキシコ最大の女性スター。それがフリーダ・カーロである。
ルチャリブレとは何か?
メキシコ版のショーマンシップ・プロレスリングのことです。仮面レスラーが有名。ミル・マスカラスですよ。SKY HIGH!
映画『The Mark of Zorro』。怪傑ゾロもメキシコ人です。
仮面もまたメキシコなんですね。
ドンタコスったらドンタコス
メキシコといえば、ドンタコスという人もいるだろう。幅広の帽子ソンブレロにポンチョ。そしてギター。あれはマリアッチという。メキシコ音楽を演奏するバンドのようなものである。
ドンタコスではない。ドンタコスはお菓子の名前だ。
♪~♪石の噴水エルパティオhuhu マリアッチのリズムを夜通し聞かせて
月明りで手紙書くのhuhu ちょっと思いだしたようにhuhu
あなたを忘れる途中 ホリディはアカプルコ♪~♪
松任谷ユーミンの名曲『ホリディはアカプルコ』もメキシコの歌ですね。
しかしユーミンの曲がCD店の懐メロコーナーに鎮座しているように、時代は変わる。
今、ビーチリゾートとしてのアカプルコは、どちらかというとメキシコ人向けのリゾートで、外国人はカンクンに行くようだ。カンクンはカリブ海だが、アカプルコは太平洋である。
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