水筒を洗わないのではなく、洗うタイミングがなかっただけだ
私はテルモス(サーモス)の山専用水筒というのを愛用していました。この水筒の保温力は驚異的で、夜に入れた生姜紅茶(ときどき熱いお茶)が、翌朝になっても熱くて、おいしく飲むことができました。だから水筒を洗う暇がありませんでした。だって常に熱いカフェイン飲料が水筒には入っていたのです。
ブログは夜にお茶を飲みながら書いています。そのお茶は朝まで持つのです。翌朝に残ったお茶を飲みました。そのあいだに次のお茶を沸かして入れるので、はっきりいって水筒を洗うタイミングがありません。
水筒内部の暗い空間。異変に嫁が気づいた
うちの嫁は嗅覚が鋭く、私が何も感じない臭いに気づきます。私の水筒の内部にひろがる暗い空間の異変に気づいたのも嫁でした。山専用水筒から飲ませたお茶が、変なにおいがするというのです。
はじめは洗わずに生姜紅茶や緑茶やときにはコーヒーを飲んでいたので、そのせいだろうと思いました。
しかし嫁が水筒の中身を見てビックリ。なんと内側に硬いごつごつした黒い膜が張っていたのです。
ハルト
イロハ
えええ。何これ? 気持ち悪い。どうして水筒洗わないのよ?
この事件に気づいた嫁に「なんで水筒洗わないの?」と聞かれましたが、「洗うタイミングがなかった」というのが私のアンサーです。
ハルト
だって中身が空になったときが洗うタイミングじゃない? しかし俺の水筒には常にカフェイン飲料が入っていたから、洗うタイミングがないじゃん
イロハ
ハルト
不潔じゃないよ。毎日、常に熱湯でお茶を淹れていたんだよ。いわば毎日熱湯消毒しているのだから雑菌なんて繁殖するわけがないじゃん。カテキンには殺菌効果もあるというし。水洗いよりも熱湯(お茶だけど)消毒したほうが清潔じゃない?
イロハ
清潔かどうかはその目で判断して。自分で水筒の中身を確認してごらんよ
たしかに私の水筒の内部に指を這わせてみると、まるで尿酸がたまった通風の人みたいに、水筒の内側に固くてゴツゴツした黒い膜が張っています。ゲッ!
はたしてこの黒い尖った膜の正体は何なのでしょうか?
まるで紅茶の結晶のように見えますが!? おまえの正体はなんだ?
水道水のミネラルの地層、結晶化した湯垢、赤水の正体
調べたところ、これはカビや色素汚れではなく、「ミネラルの結晶化」でした。水道水の中のミネラルが固まって析出した結晶層だということのようです。水道の赤水みたいなものなのですね。
水筒の中の壁面の水分が蒸発して、水道水の中の微量なカルシウム、マグネシウム、鉄分などが残ってへばりついたものが正体のようでした。湯垢のようなものなのです。
ハルト
ほらね。カビとか雑菌じゃなかったでしょ? 毎日熱湯消毒してるんだから……
イロハ
私はモノを大切にするタイプなので、まだ使えるものを買い替えることはしない人間です。
なんとか一生懸命洗って対応しようと思いました。クエン酸やお酢などを使うのが効果的とあったので、試してみました。一晩漬け置きして、四、五回洗っても、まだ薄いコーヒーのような汚水が出てきます。
いくらビンボー主義者の私でも今回ばかりは買い替えるしかありませんでした。山専用ボトルよ、さらば。
ステンレスも錆びる。秘伝のスープ作戦の失敗
この黒い層は一種の錆びです。私はステンレスは錆びないと思っていたのですが、それが勘違いだったようです。ステンレスも錆びます。とくに酸性の液体はステンレスを錆びさせるようです。
やはり常時熱湯消毒しているからといって、洗わないのはよくないのでした。毎日洗って乾かすのが正解でした。
イロハ
ハルト
よく、ウナギのタレとか、何十年も継ぎ足し継ぎ足し使っている秘伝のスープとか、あるじゃないですか。
私の中ではあんなイメージでした。毎日熱湯消毒しているし、
ハルト
生姜紅茶もおいしいし、コーヒーも、緑茶もおいしい。おいしいものを混ぜ合わせてマズくなるはずがない。これはワシの秘伝のカフェイン飲料や!!
イロハ
それぞれの風味ってものがあるでしょうに。そんな雑な飲み物じゃないのよ。
ハルト
イロハ
まったく。毎日飲むお茶を秘伝のスープのように考えるとは……。
私のような考え方をする人はあまりいないかもしれませんが、もしいたら、お気をつけください。
自分の水筒の中身の、ごつごつした黒い膜には衝撃を受けました。汚れが地層のようになっていたのです。「こりゃあアカン」と一瞬で思わされるのには十分すぎる汚れでした。