ドラクエ的な人生

【諸子百家】韓非子ってどんな思想家? 人物と死因

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ヒッピー老子よりも、韓非子に興味をもったのだ

中国の諸子百家の中でいちばん興味があるのは誰でしょうか?

ほとんどの方は儒教の祖、孔子ではないかと思います。

私の場合はヒッピー的な生き方をしてきたので老子にいちばん惹かれるのではないかと思って『諸子百家』を読んだのですが、一番興味を持ったのは韓非子でした。

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このブログの著者が執筆した「なぜ生きるのか? 何のために生きるのか?」を追求した純文学小説です。

「きみが望むならあげるよ。海の底の珊瑚の白い花束を。ぼくのからだの一部だけど、きみが欲しいならあげる。」

「金色の波をすべるあなたは、まるで海に浮かぶ星のよう。夕日を背に浴び、きれいな軌跡をえがいて還ってくるの。夢みるように何度も何度も、波を泳いでわたしのもとへ。」

※本作は小説『ツバサ』の前編部分に相当するものです。

アマゾン、楽天で無料公開しています。ぜひお読みください。

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韓非子って誰? 「まちぼうけ」「矛盾」の元ネタの人

童謡『まちぼうけ』の元ネタは韓非子です。切り株に激突してウサギを得た農夫が、味をしめてずっと二羽目の兎をゲットしようと切り株の前でひたすら待っていたがいつまでたっても次のドジなウサギは現れなかったという話しですね。

何ものをも貫く矛と何ものをも防ぐ盾を売っていた商人に「その盾をその矛で突いたらどうなるんだ?」といって黙らせたという矛盾の出典も韓非子だそうです。

すごいじゃないの。韓非子!!

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韓非子ってどんな思想家?

孔子が唱えたような「王者の徳・仁」のような曖昧なものではなく、法律主義をとなえた人物です。

父母がいくら何を言ってもいうことを聞かない息子でも、警察が取り締まると聞くと急に恐れて日ごろの行いをあらためる。こういう実例はいくらでもある。愛だけでは子を教え導くには足りないこともあるんだ、と韓非子はいいます。

人は徳ではなく権勢という勢いに服従するのです(孔子への批判)。孔子の方が徳があるのに、魯の哀公に従ったのは、哀公の徳高きゆえではなく、権勢のゆえだからです。

だから君主(今でいう権力者)は、ルールに従って信賞必罰が必要だと説きます。賢者など舌先三寸の人間をあてにしてはいけないと法律主義を唱えたのです。

始皇帝も中華をルールでまとめようとした人です。韓非子とは同じ思想の持ち主だったわけです。ところが……

韓非子は著作を始皇帝に読まれて「この著者に会いたい」と高い評価を得ました。始皇帝としては同志を見出したぐらいの感覚だったとおもいます。

それなのに、実際には韓非子はライバルの讒言により、いきなり投獄され、毒薬を飲んで自殺するように仕向けられてしまいます。

始皇帝がようやく対面しようとしたとき、韓非子はすでに毒を飲んで死んでいました。

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「逆鱗に触れる」説得の難しさに、自殺した人

説得は難しいと韓非子はいいます。相手の気持ちを見抜いてそこに的中させないといけないからです。

相手が徳を重視するのに、利を語っても失敗します。利益を得たい人に徳を語っても取り合ってもらえません。

君主の前で重臣を褒めると媚を売っていると思われ処刑され、重臣を批判すると君臣に溝をつくろうとしていると思われて処刑されます。

落ち込んでいる友達に声を掛けると「放っておいてくれ」と思われ、そっとしておくと「冷たい」と思われるかもしれません。

このように説得は難しいのです。相手の心に寄り添わなければならないから。

君主に説くことの難しさを韓非子はよく知っていました。それでいながら、取り巻きの賢者の讒言によって自殺させられてしまったのです。

さぞ無念だったろうな。あるいは自分の愚かさを笑って死んだのでしょうか。

韓非子はこう言っています。

「何が正しいか、何が徳かは、時代によって変わる。その時代の現実にぴったり当てはまる考え方こそが正しいのだ。逆に自分の思想が現代を最高に正しくとらえたとしても、それはウサギが切り株に当たったような一瞬の出来事であり、時がすすめば今の自分の思想も世の中と会わなくなり古くなってしまう日が来る。

これだけ頭のいい人でも権力に巻き込まれて失脚して(処刑されて)しまうんだから……いや、権力とは距離を置きたいものですなあ。

「逆鱗に触れる」も韓非子が出典だそうです。君主の説得に失敗して逆鱗に触れると……処刑されてしまいます。

諸子百家というのは出世欲の旺盛な人が多く、ヒッピー老子のような人はむしろ例外です。自分の思想を君主に説いて相談役・顧問のような地位で出世しようという人が大半です。だからこそ歴史に残ったってことでしょうけれど。

韓非子も君主に近づいて、そして殺されてしまいました。

「君子あやうきに近寄らず」も韓非子だったらよかったのにね。

ウクライナ戦争。ロシアがNATOに加入すればいいんだよ

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このブログの著者が執筆した純文学小説です。

「かけがえがないなんてことが、どうして言えるだろう。むしろ、こういうべきだった。その人がどんな生き方をしたかで、まわりの人間の人生が変わる、だから人は替えがきかない、と」

「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」

本作は小説『ツバサ』の後半部分にあたるものです。アマゾン、楽天で無料公開しています。ぜひお読みください。

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