手荷物検査で未開封の歯磨き粉を没収された
やってしまいました。ハワイ便の往路。空港の手荷物検査で、まだ一度も使っていない歯磨き粉を没収されてしまいました。液体物を機内持ち込みにする場合、100ml以下の容器に入った液体物を、容量1リットル以下の透明なジッパー付きプラスチック袋に入れる必要があります。
しかし私の歯磨き粉は120mlだったために、これはダメだと言われました。「目の前で歯磨き粉の中身を半分捨てるから」と交渉しましたが「容器の大きさが100mlを超えているためにダメだ」と言われました。

液体爆弾の容器になるからダメなんじゃない?
容量が大きいと爆発力も大きくなるから

だったらなんで空の水筒は許可されるのだ?
じゅうぶんに液体爆弾の混合容器になるぞ
そうなのです。私は空の水筒を持ち込んでいたのですが、手荷物検査係員はそれに気づいても、水筒を振って中身が空と確認しただけでスルーでした。歯磨き粉は半分捨てても容器の大きさでアウトなのに、水筒はOKなんておかしいでしょうに。
水筒OKというのは空港検査のデフォルト。お客様の利便性も考慮して

これは調べたところ、危険防止と利便性との兼ね合いで、バランスで決まっているようでした。実際、中国の空港などには搭乗待合室に給水機・給湯器が設置されていることがあります。水筒がなければ給水機は役に立ちませんので、水筒OKというのは空港検査のデフォルトなのでしょう。
この液体物の規制は、2006年にイギリスで発覚した液体爆弾テロ未遂事件を教訓としたものらしく、ようは液体爆弾を恐れているのであって、液体さえなければ容器は見逃してやろうということなのです。実際に粉ミルクがつくれるような温度設定になっている給水機が成田空港にありました。
機内持ち込み派の苦労。セキュリティーチェックの謎。

じつはハワイ便の復路。ついうっかりホテルでもらったペットボトルの水をカバンに入れているのを忘れて、またしても手荷物検査にひっかかってしまいました。この場で飲むと英語で申し出たのですが「検査場の外側に戻れば飲んでいいが、検査場の内側では飲むことはできない」と言われました。たかが水のために戻るのも面倒くさいので廃棄に同意しました。だってあの両手を上にあげて、なにか透視撮影されるセキュリティーチェックが健康に悪そうじゃないですか。あれはエックス線かと思っていたのですが、ミリ波スキャナーというエックス線とは別の技術でした。癌の原因になりうるエックス線とは違うもので、それほど体に悪くないそうですが、面倒くさいことに代わりはありません。
それにしてもカバンの中の液体をよく見つけられますね。あちらはエックス線をつかっているそうです。液体の映り方には特徴があり、熟練の検査官が見ればわかるのだそうです。最近では3D検査・CTスキャナーを使っている場合もありますね。
私の知り合いで、ヘアアイロンを手荷物検査で没収された人がいました。コンセント式の場合は問題ないようですが、充電式で電池容量が大きい場合にダメの場合があるそうです。
こういう高価なものが手荷物検査で引っかかった場合、いったん外に出て、チェックインカウンターに戻って、預け荷物に入れ直すという手があるにはあるのですが、彼女の場合は時間もなくて、泣く泣く諦めたそうです。
こうして空港で没収されたさまざまな物品がどうなるのか、その行方に興味はありませんか? 調べたところ、基本的には破棄ですが、ものによっては寄付されたり、中古品として販売されることもあるそうです。空港で所有権を放棄しているので、どうしようと私たちには文句のつけようがありませんね。
預け荷物派の人は荷物の液体容量なんてぜんぜん気にしたこともない人もいるかもしれません。しかし私は機内持ち込み派です。預け荷物にはしません。そもそも機内持ち込みの範囲内の荷物で旅をしています。それにくわえて預け荷物にするとぶん投げられたりしてバッグが汚れたり傷ついたりするから嫌なのです。

しかし、一度も使っていない歯磨き粉を没収されたのはイタかったなあ。

たかが200円ぐらいの歯磨き粉でしょうに。
You are stingy.

