本来人よりも健康なはずのスポーツマンが、運動しない人よりも寿命が短いのはどうしたわけでしょう?
合法ドーピングか、非合法ドーピングか、その差でしかない
アスリートは健康志向ではない。命を削って記録を狙うのはあたりまえ
たとえばマラソンなんて真剣に取り組んだら過激な運動すぎて体にいいわけがありません。活性酸素を過剰に発生させるからです。私は何度も血尿を流しています。いわば健康を犠牲にして、命を削りながらも成績を出そうとするのはアスリートの本質だと思っているわけです。
世界の頂点ともなれば、健康スポーツだなんて言っていられません。受験生だって睡眠時間を削って勉強するのは当たり前のことでしょう? 過剰な負荷で命を削りながら成果を求めるのはアスリートの本質だとわたしは考えています。
ランナー血尿の後遺症。腎臓が出血するなら脳内出血だってするのではないか?
ドーピングが効く競技と、効かない種目があるのではないか?
私がプロ野球ゲームでつかっていた本塁打王のマーク・マグワイア選手などがドーピングをしていたというのです。えっ? バッターじゃん。ピッチャーならともかくバッターにドーピングって意味あるの?
私の経験から言って、マラソンには効果があるでしょう。脂肪を減らし筋力がつけば速く長く走れるようになります。
自転車ロードバイクにも効果があるでしょう。自転車王ランス・アームストロングのドーピング告白は有名ですね。効果があるからやったのです。
ほかにもハンマー投げやラグビーのようなパワー系の競技、種目がドーピングによって強くなるのはわかります。結果が出るならアスリートはやるでしょう。それがアスリートってものだから。
でも野球のバッターにドーピングは効くんでしょうか? どんなに素早くバットを振れるようになっても、玉が棒に当たらなければ意味がないんじゃない?
マクガイヤみたいに筋骨隆々になっても、打てないものは打てないだろうと思います。
ステロイド・ドーピングで動体視力が上がるのか? そこが知りたい
要するにこの記事はこういいたかったんでしょう。「パワーがすべてじゃない。バットにボールがあたらなければ意味がない」と。けっきょく、ドーピングを使って筋骨隆々になっても、王貞治とB選手との同じ状況が再現されるだけじゃないでしょうか?
バッティングのスイングスピードが早ければそれだけでいいのなら、プロ野球選手よりも速くスイングできるボディービルダーの人がいるでしょう。でもそういうことではなく、バッターには動体視力などほかの要素が必要だと王貞治の記事は伝えたかったのだと思います。
ひるがえってマーク・マグワイアなどの大リーグのバッターのドーピング記事ですが、スポーツニュースを書いている記者は、ドーピングの事実があったことは伝えても、ドーピングが本当にバッティングに効果があるのか、そういうことは何も書かないのです。おそらく疑問にも思わないのでしょう。
一部のロックミュージシャンがドラッグによって聴覚がするどくなると信じていたように、ステロイド剤で動体視力もよくなるとでもいうのでしょうか。そんなエビデンス、どこにありますか?
マグワイア自身の言葉によると、ドーピングをやったのは、練習してもすぐに疲労から回復して、故障しない体になるためだったそうです。実際にドーピングをしても成績が振るわなかったシーズンもあったし、ドーピングをしなくても成績がよかったシーズンもあったそうです。
ほらね、やっぱり。すくなくともドーピングをしたから急に「ボールが止まって見える」というようなことはないんですよ。
スポーツ記事の書き手、ライターさんは「スポーツ選手だからドーピングはダメ」というところで思考停止しないで、本当に効果があるのか、よく考えて、それを書いてほしいものだと感じます。ピッチャーなら効果があると思うよ、ステロイド。でもバッターにはどうかね?
たとえばカーリングの選手にドーピングをやる意味あると思います?
野球のバッターも同じことだと思うけどな。