ドラクエ的な人生

クルマ・ドリフティング(自動車スリップストリーム)

週末は久しぶりにロードバイクを楽しみました。体幹が宙に浮いているような感覚。走り終わった後もその浮遊感がしばらく体の中に残っています。こういうのを快楽というのでしょう。

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このブログの作者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』のご紹介
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードをガチンコで競うようになるところまでを描いた自転車エッセイ集です。

※書籍の内容

●スピードこそロードバイクのレーゾンデートル

●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。体重ライディング理論。体重ペダリングのやり方

●アマチュアのロードバイク乗りの最高速度ってどれくらい?

●ロードバイクは屋外で保管できるのか?

●ロードバイクに名前をつける。

●アパートでローラー台トレーニングすることは可能か?

●ロードバイククラブの入り方。嫌われない新入部員の作法

●ロードバイク乗りが、クロストレーニングとしてマラソンを取り入れることのメリット・デメリット

●ロードバイクとマラソンの両立は可能か? サブスリーランナーはロードバイクに乗っても速いのか?

●スピードスケートの選手がロードバイクをトレーニングに取り入れる理由

初心者から上級者まで広く対象とした内容になっています。

Amazon.co.jp: 通勤自転車から始めるロードバイク生活 (民明書房) eBook : アリクラハルト: Kindleストア
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市街地で、ロードバイクが乗用車よりもはやく走ることは難しくない

私は「ランニングの時はママチャリを追い抜く」ことをスピード練習にしています。もちろん自転車の乗り手によりますが、走ってママチャリを追い抜くことはそれほど難しいことではありません。

それと似たような発想をして「ロードバイクに乗ったら乗用車を追い抜く」ことをスピード練習にしています。

「自転車がクルマに勝てるわけない」と思いますか? それを可能にするのがロードバイクなのです。

信号のない田舎の一本道で乗用車にロードバイクが勝つすべはありませんが、市街地ならば互角以上の勝負が可能です。

市街地で車はそれほどスピードを出せません。そもそも道が狭いですし、コンスタントにスピードをゼロにする赤信号がたくさんあります。

それに対してロードバイクは車の後ろを走ることでスリップストリームを利用した超高速走行が可能です。時速50kmほどの車ならばついていくことが可能です。車の大きな車体が空気抵抗を抑制してくれるからです。

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ペダルを漕ぐ力の80%は、空気抵抗とのたたかいに消えてしまう

自転車のペダルを漕ぐ力のほとんどは、空気抵抗とのたたかいに費やされています。時速40kmで走った場合、全エネルギーの80%以上は空気抵抗とのたたかいに吸収されてしまうそうです。

その証拠に自転車の世界最速記録は時速296㎞だそうですが、それはすっぽりと前・上・左右を覆った覆いをつけた車の後ろをぴったりとくっついて、空気抵抗をなくした状態で達成した記録です。

普通の状態では競輪やツールドフランスのゴール前スプリントでも時速70kmほどが限界のようです。

私の実力ではウサイン・ボルトよりもちょっと速く走れる程度ですが、スリップストリームを使えば話は別です。

スリップストリームとは何か? 簡単に解説します。

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プロトンとは何か? 集団の後ろについていく戦法

プロトン戦法とは「集団の後ろについて、集団の前に出ない戦略」のことです。集団の先頭に出るな、集団を引くな、というレース戦略のことです。集団に「乗っていく」戦法のことをいいます。

ロードバイクの世界ではこの集団のことをプロトンと呼んでいます。ロードバイクはスピードが速いため風の影響をモロに受けやすく、とりわけ先頭の選手はもっとも風の抵抗によって消耗させられます。集団の先頭に立っているのは「ゴール地点で勝てる選手」ではありません。単なる「風よけ」なのです。

自転車のペダルを漕ぐ力のほとんどは、空気抵抗とのたたかいに費やされています。時速40kmで走った場合、ペダルを漕ぐ力の80%以上は空気抵抗とのたたかいに消えてしまうそうです。

その証拠に自転車の世界最速記録は時速296㎞だそうですが、それはすっぽりと前・上・左右を覆った覆いをつけた車の後ろにぴったりとくっついて、空気抵抗をなくした状態で走った記録です。普通の状態では競輪やツール・ド・フランスのゴール前スプリントでも時速70kmほどがロードバイクのスピード限界のようです。

懸命に脚をぶん回したパワーの80%以上は風(空気抵抗)との闘いに消耗されてしまっているそうです。80%は推進力になっていないのです。空気抵抗にあらがうために半分以上のエネルギーが消耗されてしまっているのです。その消耗を風よけの人に担ってもらうためにプロトンが存在します。

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「ドラフティング」「スリップストリーム」とは何か?

自転車ロードレースの場合、集団の後ろにいる選手は、前の選手の後ろにピッタリとくっついて、先行車が空気を切り裂いたスポットに吸い寄せられるようにして走ります。これがドラフティングとかスリップストリームと呼ばれる競技自転車特有のテクニックです。先行選手を風よけに使うというわけです。そして空気抵抗の小さくなったスポットに自分の体をねじ込みます。先行車の後輪とホイールの直径ほど離れたら離れすぎです。離れてもホイール半分ぐらいです。

しかしこの効果はびっくりするほどで、単独走行ではとうてい無理なペースで楽に走ることができます。空気抵抗との戦いにエネルギーを消耗しないで、その分、推進力にパワーを割り振ることができるからです。だからロードレースにはチームのエースを背後に引っ張る「運び屋」という存在がいるのです。ロードバイクは団体競技です。

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クルマ・ドラフティング(自動車スリップストリーム)

ロードバイクが走るのは車道の路肩ですが、車の斜め後ろを走ることで、河川敷単独走行などとは比較にならないスピードで走る事ができます。

空気抵抗を車に引き受けてもらい、引いてもらうのです。

これをクルマ・ドラフティングと命名しましょう。自動車スリップストリームともいいます。

この方法を使えば、市街地ならば車についていくことができるのです。

赤信号まで車に引いてもらって、信号で停まったら、そのすきに路肩によって抜いてしまいましょう。

「あざーっす。お世話になりました!」

この戦法を使えば、市街地でロードバイクが乗用車よりもはやく走ることは、難しくありません。

「自転車で車並みのスピード出すなんて危ないなあ」ですって? そんなことはありません。

狭い道路で車間距離もろくにとれない状態で大きな車に真横から抜かれる恐怖感に比べたら、同じ速度で流れに乗ってしまった方がずっと安全です。

大型トラックなどは「クルマのくせに遅いなあ」というのがロードバイク乗りの実感です。市街地なら簡単についていくことができます。それがスリップストリームの不思議の魔法です。

大型トラックを抜こうとしてスリップストリームの外に出た途端に、魔法はとけて風の抵抗を全身に受けて急にスピードが出なくなりますのでご注意ください。

抜くのは赤信号で。それがクルマ・ドラフティング(自動車スリップストリーム)です。

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