- 言葉が伝わらないと絶望している人に贈る本
- ブロガー必読。『伝え方が9割』
- 落差によりコトバエネルギーが生じる
- 天才的な文章は凡人でもつくることができる
- 相手とこっちのメリットが一致するお願いをつくるのが原則
- ウィンウィンの関係
- 相手の好きなことで一致させる
- 相手の嫌いなことで一致させる
- 選択の自由をつかって選ばせる
- 勇気づける
- 特別感をもたせる
- チームワーク化
- 正しい言葉づかいは実戦で役に立たない
- 感謝されるとノーと言いにくい
- 知らないと損をしている言葉のテクニック
- ●サプライズ法
- ●ギャップ法
- ●赤裸々法
- ●リピート法
- ●クライマックス法
- 数字をつかったナンバー法
- 合体法(ふたつのものの組み合わせ)
- 頂上法
- 言葉の無力、不能を嘆くより、伝え方にベストを尽くす。
言葉が伝わらないと絶望している人に贈る本
言葉の無力さに絶望することはありませんか?
身近な相手にさえこちらの思いが伝えられず、いっそのこともう喋るのはやめようとさえ思ったことはないでしょうか?
ここではそのような言葉の壁にぶち当たって悩む人たちに、もう一度、言葉の力を信じて、人間関係に立ち向かってもらいたいと思って書いています。
このコラムを読めば、コトバはテクニックによって劇的に演出することができることを知って、会社のプレゼンテーションなど言葉を使う場面で劇的な効果を演出することができるようになります。
あるいはチカラのあるコトバで、煮え切らない恋人を自分のものにできるかもしれません。
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このブログの著者が執筆した「なぜ生きるのか? 何のために生きるのか?」を追求した純文学小説です。
「きみが望むならあげるよ。海の底の珊瑚の白い花束を。ぼくのからだの一部だけど、きみが欲しいならあげる。」
「金色の波をすべるあなたは、まるで海に浮かぶ星のよう。夕日を背に浴び、きれいな軌跡をえがいて還ってくるの。夢みるように何度も何度も、波を泳いでわたしのもとへ。」
※本作は小説『ツバサ』の前編部分に相当するものです。
アマゾン、楽天で無料公開しています。ぜひお読みください。
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ブロガー必読。『伝え方が9割』
「あなたが好き」より「嫌いになりたいのに、あなたが好き」のほうが、チカラのあるコトバです。
なるほど。そのとおりですよね。
心を動かすエネルギーのある言葉をつくるためには、コトバに高低差をつけてあげること。
高低差をつければ、コトバエネルギーが生まれる、と作者はいいます。
作者というのはコピーライターの佐々木圭一氏
これからご紹介するテクニックが書いてあるのは氏の『伝え方が9割』という著書です。
ブロガー必読の書だと思います。
これを知ったあなた、ラッキーですよ!!
落差によりコトバエネルギーが生じる
まずは「伝えたいコトバを決める」そして逆の言葉をアタマに付ければ落差が生じてコトバエネルギーが生まれると作者はいいます。
「私は味方です」よりも「世界中を敵にまわしても、私は味方です」の方がチカラのあるコトバだということです。
反対語との落差でコトバは強くなるということです。
「海軍に入るぐらいなら、海賊になった方がおもしろい」
「髪の毛が後退しているのではない。私が前進しているのである」
『伝え方が9割』では、このようなコトバのテクニックをいくつも紹介しています。
これは読み進めないわけにはいきませんね。
天才的な文章は凡人でもつくることができる
「天才的な文章は凡人でもつくることができる」と、『伝え方が9割』はいいます。
ただし、本書が紹介するレシピを知っていれば。
相手とこっちのメリットが一致するお願いをつくるのが原則
「売りたい」だけではこっち側のメリットだけです。相手の文脈で相手方のメリットになる提案に言葉づかいを変えてみます。
ウィンウィンの関係
「デートしてください」よりも「驚くほど旨いパスタの店があるのだけれど、行かない?」
誘い出す目的は同じでも、言い方次第でデート成功の確率が上がると『伝え方が9割』はいいます。
「デートしてください」は当方の利益ですが、相手の利益を想像し(たとえばパスタ好きの女性らしいとリサーチ済み)、それに添う提案をすることで、受け入れてもらえる可能性が跳ね上がる。
説得技術は、先方の利益も、当方の利益も満たすことができるウィンウィンの技術だと作者はいいます。
このように『伝え方が9割』は純粋なコトバの技術書です。
相手の好きなことで一致させる
「(売れ残りの)最後のひとつです」→「人気商品の最後のひとつです」
「サツマイモ」→「生キャラメルいも」
「ハイスペックモデル」→「フラグシップモデル」
「正しい報告をしろ」→「私が助けられるように、正しい報告をしてくれ」
相手の嫌いなことで一致させる
「展示物にさわらないで」→「展示物には薬品が塗られています。さわらないで」
「トイレのふたをしめて」→「トイレのふたを閉めないと金運が下がるよ」
「子供を着席させてください」→「熱々料理でやけどしてしまう危険があります」
「万引きは犯罪です」→「お蔭さまで万引き犯を捕まえることができました」
選択の自由をつかって選ばせる
どちらにしても「こっち」のメリットになる選択肢を提示して、選ばせる。
「靴を履いて」→「赤い靴と青い靴、どっちを履く?」
「出席してください」→「昼メシが出るんだけど、かつ丼、焼肉丼?」
勇気づける
「それぐらいできないでどうするの?」→「相手は君の言葉を望んでいるよ。君ならやれるよ」
「(あなたが)不安だから一緒に渡ろう」→「(私が)不安だから一緒に渡ろう」
特別感をもたせる
「✖✖さんだけ特別に無料交換させていただきます」(ト全員に言う)
「✖✖さんだけにはそう思われたくなかった」(ト全員に言う)
チームワーク化
「うれしいのはおまわりさんも一緒です。チームメートのいうことにも耳を傾けてください」
「私一人だと怖いから、一緒に走ってくれない」
正しい言葉づかいは実戦で役に立たない
言葉づかいは「愛している」より「愛してる」が正解。
正しい言葉づかいは実戦で役に立たない。
コトバはもともと相手に届けるためのもの。届かなければ役割をはたさない。
コトバは相手のもの。
どのコトバが相手の心に響くかという一点に絞って言葉は選ぶべきだと『伝え方が9割』はいいます。
感謝されるとノーと言いにくい
「領収書おとしてください」よりも「いつもありがとうございます。領収書おねがいできますか」。
人は、感謝されるとノーと言いにくい。
お願いを叶えてもらうために、昔から人は「感謝してきた」と『伝え方が9割』はいいます。
人間心理をついた言い方もテクニックのひとつなのです。
「この机、移動しておいて。ありがとうね!」
「私の真心をプラスして何とかならないでしょうか。ありがとうございます!」
知らないと損をしている言葉のテクニック
●サプライズ法
「小林製薬」より「あ。小林製薬」。
私ならビックリ法と命名したいところですが、注目を集める手法です。
「ちょ! 待てよ!」
「え? わずか30分で自転車デビュー」
テレビドラマの中で携帯電話とか家の呼び鈴が鳴ると、自分のうちかと思って眠気が飛ぶことがあります。あのようにビックリさせて注目させるテクニックです。
●ギャップ法
「ここのラーメン旨い」より「他の店がまずく感じるほど、ここのラーメン旨い」。
最も伝えたい言葉の反対語をアタマに入れてコトバに落差をつける。
私なら落差法と命名したいですね。
物語のストーリーも同じです。ギャップ法を多くの作者が多用しすぎて視聴者の目が肥えてもうバレちゃった。
「この戦争が終わったら、彼女に求婚して、しあわせになるんだ」といった奴は必ず戦死する、というやつです。
これを「死亡フラグが立った」と呼んだりします。一種のギャップ法ですよね。
しかし確かにいきなり何の前触れもなくただ戦死する奴よりも、落差によりストーリーにチカラが生まれます。
●赤裸々法
「あなたが好き」より「くちびるがふるえてる。あなたが好き」。
いつもはコトバにしていない自分のカラダの反応を赤裸々な感覚でコトバにするだけでコトバはイキイキする。
赤裸々ワードを入れて語れば、生命力あふれるコトバに変わる。
●リピート法
「うまい」より「うまい。うまい」
リピートすれば、記憶に残し、感情をのせることができる。
「おおロミオ、ロミオ! あなたはなぜロミオなの?」
●クライマックス法
「最後にまとめです。これだけは覚えてほしいのですが、~」
いきなり伝えたい話をせずに、まずクライマックスワードを使った後に、本題に入る。
「これを知ったあなた、ラッキーですよ!」
数字をつかったナンバー法
「大きなグリコ」→「従来の300%も大きなグリコ」
95%の人が知らない事実! ひとつぶで300m!
ゴレンジャーなどなぜかナンバーは奇数が多い。
「私ミシュランで3つ星です」
合体法(ふたつのものの組み合わせ)
妖怪ウォッチ。草食男子。ゆるキャラ。カルピスウォーター。クールビズ。壁ドン。こども店長。
✖活。婚活。妊活。朝活。保活。
頂上法
売上NO1。1番しぼり。おかしのホームラン王。地域№1。店長イチオシ。
客観的事実から、個人的主観まで駆使して、ナンバーワンをつくってアピール。
「世界でいちばん受けたい授業」「オレ的ナンバーワン」「私ミシュランで3つ星です」
言葉の無力、不能を嘆くより、伝え方にベストを尽くす。
この本を読むと人生が変わるかもしれません。それほど強力なコトバのテクニックを教えてもらいました。このコトバの技術書は文系の人にこそおススメです。
不完全な言葉をつかって、それでも生きていくのが人間です。コトバの不能さを嘆くよりも、すこしでもその力が増すようにコトバエネルギーが生まれるテクニックを駆使してください。
感情をこめて、伝えてみてください。
あなたの未来が、今まではなんだったんだ? と思うほど嬉しいことで溢れますように。
体中のうぶ毛が立つような感動する人生を、つくりだそうじゃありませんか?
このページを読んだ、あなたの手で。
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このブログの著者が執筆した純文学小説です。
「かけがえがないなんてことが、どうして言えるだろう。むしろ、こういうべきだった。その人がどんな生き方をしたかで、まわりの人間の人生が変わる、だから人は替えがきかない、と」
「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
本作は小説『ツバサ』の後半部分にあたるものです。アマゾン、楽天で無料公開しています。ぜひお読みください。
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物語のあらすじを述べることについての私の考えはこちらをご覧ください。
私は反あらすじ派です。作品のあらすじ、主題はあんがい単純なものです。要約すればたった数行で作者の言いたかった趣旨は尽きてしまいます。世の中にはたくさんの物語がありますが、主役のキャラクター、ストーリーは違っても、要約した趣旨は同じようなものだったりします。
たいていの物語は、主人公が何かを追いかけるか、何かから逃げる話しですよね? 生まれ、よろこび、苦しみ、死んでいく話のはずです。あらすじは短くすればするほど、どの物語も同じものになってしまいます。だったら何のためにたくさんの物語があるのでしょうか。
あらすじや要約した主題からは何も生まれません。観念的な言葉で語らず、血の通った物語にしたことで、作品は生命を得て、主題以上のものになるのです。
作品のあらすじを知って、それで読んだ気にならないでください。作品の命はそこにはないのです。
人間描写のおもしろさ、つまり小説力があれば、どんなあらすじだって面白く書けるし、それがなければ、どんなあらすじだってつまらない作品にしかなりません。
しかしあらすじ(全体地図)を知った上で、自分がどのあたりにいるのか(現在位置)を確認しつつ読書することを私はオススメしています。
作品のあらすじや主題の紹介は、そのように活用してください。
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