【体験談】マリオットバケーションクラブの販売説明会
たまたま舞浜のホテルに用ができたから、そのついでに、東京ディズニーに行ってみることにしました。あくまでもついでです。主たる目的地は、シェラトングランデトーキョーベイホテルです。
実は、マリオットバケーションクラブさんから、選ばれたお客様にだけ、ハワイ三泊ぶんのホテル宿泊券をくださるとのことです。
わたしは世界三十か国以上100都市以上を旅しているバックパッカーなので、そういう実績で選ばれたのだと思います。
しかし無料宿泊券のまえに、コンドミニアムの区分所有権(タイムシェア)についてのセールストークを聞かなければなりません。
マリオットバケーションクラブのセールスは、ひとことでいうと「スーパーリッチな部屋に、リッチな値段で泊まれる」というものでした。超リッチな人にはおすすめな商品だと思います。
しかし私は貧乏バックパッカーです。そもそもの金銭感覚があわず、お断りしました。
ヒルトン東京ベイの2000円割引チケットも持っていたので、ヒルトンホテルでコーヒーでも飲もうかと思っていたのですが、よく確認したところ、1万円以上のご利用で2000円割引というものだったのでやめました。貧乏は、つらいよ。
チケットの見分けがつかん。スマホが使えん
さて、東京ディズニーです。お酒が飲めるというのでディズニーシーにしました。大昔に行ったことはありますが、入場するのにスマホが必須になってからははじめてです。スマホがおぼつかないオジサンが、上手に遊べるでしょうか?
いちおうディズニーリゾートのアプリはスマホにダウンロードして、チケットもネット購入しました。そこまではオジサンでもなんとかなりました。
購入したのは平日の5時以降に入場できるウィークナイトパスポートです。さて、たくさんのディズニー通の人たちがネットで「入場したら速攻で行きたいアトラクションのスタンバイパスをゲットしろ」と言っています。オジサンも入場したらすぐに公式アプリをひらきました。しかしすべてのアトラクションが予約受付終了になっています。まったく何のパスをゲットすることができませんでした。
ああ。オジサンではやっぱりスマホ時代についていけないのか!
それとももしかして9時から開園してすでに遊んでいる人がいますので、そもそも5時入場の夜組は、スタンバイパスをゲットすることができないのでしょうか?
そもそもプライオリティーパスと、スタンバイパスとの違いがオジサンにはよくわかりません。優先搭乗券と、入場整理券と言ってくれればいいのに……。
金で解決するというおじさんの必殺技、プレミアアクセスも買いませんでした。バックパッカーというのは、時間を使って豊かな体験をゲットしようとする種族であって、お金で時間を買う種族ではないからです。
若者よ。テーマパークではなく、世界をめざせ。
さて徒手空拳ですが、パーク内を歩いてみましょう。歩くことこそバックパッカーの本質です。
なんらかの優先パスをもっている人ばかりかと思ったら、私のような人はほかにもいるらしく「何も持っていないのですが?」とキャストに聞くと「こちらに並んでください」と笑って案内されました。並ぶ目安の時間を聞くと平日夜なのに90分待ちぐらいは普通でした。おじさんはひとつも並びません。そんなに並ぶの嫌だもの。ただひたすらパーク内を歩きまわります。
アトラクションには入れなくても、売店でビールを買うことはできました。飲んで、食べながら、雰囲気のいいパーク内を眺めます。なるほどアラビアンコースとは、マラケシュのスークを模しているのだな、とわかります。夜のメディテレーニアンハーバーはとてもいい雰囲気なのですが……ナポリやベネチアを歩いたほうが楽しいな、オジサンは。
けっきょく、5時から9時まで四時間いて、乗ったのは「シンドバッド・ストーリーブック・ヴォヤッジ」と「ニモ&フレンズ・シーライダー」のみでした。夜のショーさえ見ませんでした。これでディズニーシーを満喫できたのかわかりません。やはりオジサンには無理だったでしょうかねえ。若者は満喫しているようですが……。
スマホを駆使して効率よく回るということがなにひとつオジサンにはできませんでした。
でも若者よ、オジサンを笑うなかれ。
ディズニーランドというのはつくられたテーマパークです。つくられたオモチャ空間には、真の危険がありません。財布に手を伸ばしてくる泥棒や、爆弾テロリストみたいな得体のしれない人は、パークの中にはいないのです。
だから楽しいって? いや、だからつまらないんですよ。
スマホを駆使したあたらしいシステムについていけず、こんなしょぼい体験しかできなかったオジサンですが、本場のフロリダとパリのディズニーランドに行ったことがあります。上海、香港には何度も行っていますがディズニーランドにはあえてたち寄りませんでした。だってもっと面白い場所があるんですから。
レイジングスピリッツとか、ソリアンではなく、遥か頭上を飛ぶ飛行機、あれにこそオジサンは乗りたいです。ちなみにソリアンは、ミラノ万博で類似のものに乗っています。
若者よ。テーマパークではなく、世界をめざせ。
盆栽の中で遊ぶのもいいが、真の森は盆栽の外にある。