さくら剛とは何者か?
テキストは『君たちはどの主義で生きるか』。もちろん『君たちはどう生きるか』のパクリ(オマージュ?)です。さっそく読み解いていきましょう。「幸福の席数は限られている」
≪チャプター1.道徳≫
相対主義
新選組も攘夷志士も、みんなちがって、みんないいよね。という金子みずずの境地を相対主義という。そんなドラマ何がおもしろいのか?
プロタゴラス「人間は万物の尺度である」。倫理違反も認めるのが相対主義。
功利主義
相対主義だと倫理が崩壊してしまう。倫理違反(自分とは逆の意見)も認めるのが相対主義。功利主義は最大多数の最大幸福(ジェレミー・ベンサム)みんなの快の合計がもっとも高くなるように行動しよう。しかし少数派が虐げられる問題がある。
人格主義
功利主義の「少数派が虐げられる問題」に対して、誰から見てもよいとされる行動をしなきゃいけないという人格主義。本質的によいことをしようとする理性をカントは実践理性と呼んだ。正直をたっとび、結果がどうなるかはまったく気にしない。
利己主義
誰もが利己主義的に生きている。ほどこしさえも自己肯定感という利己主義。アダム・スミス「利益の追求にどん欲だから産業が発展する」理論も一種の利己主義と言える。
利他主義
利他的な行動により、周囲の評価が高まり、人に好かれて仲間が増えれば、得になる。わがままは歳をとると損を実感する。利己主義を追求するためには利他主義になるべきだ。
≪チャプター2.組織≫
社会主義
平等を最優先する経済のしくみ。一生懸命やってもやらなくても結果が同じだからパフォーマンスの質が落ちる。国の中での競争はなくなっても国と国の競争はなうならなかった。
資本主義
全員が公務員の社会主義。生産性が下がるし、計画者が知っているものしか作れないからイノベーションが生まれない。それに対して資本を集めて自由に挑戦していいのが資本主義。
自由主義
リベラリスム=成功の10割は才能だけど、10割は運。負けたのも運なのだから、自由を尊重しつつも敗者にも手を差し伸べる、というやさしい自由
民主主義
多数決で決める。ポピュリズム、衆愚政治に成り下がる欠点がある。政治の知識や能力などない大衆が選ぶよりもプロが選んだ方がいいのではないか?
ポピュリズム(大衆迎合主義)
選挙がただの人気投票イベントとなる。大衆からの評判を基準に自分の方針を決める思想。多数派に支持されそうな選択をする自分の政策がない政治家が出現する。
≪チャプター3.認識≫
合理主義と経験主義
事態を何度も経験したから理解できるとする経験主義。まっさらな白紙の状態で生まれ、経験によってのみ知識や理性が書き込まれるのだ。今経験しているもの以外は何も信じない。認識していないものは存在しない。次はどうなるかわからない。「存在とは知覚である」バークリー。
それに対して、もともと知っている生得観念があると考える合理主義。
スピリチュアリズム、オカルティズム
霊の存在を信じて交霊、心霊の研究をするスピリチュアリズム。
占星術や錬金術、超自然的な力全般を信じるオカルティズム。
人は正しいものではなく、自分が信じたいものを信じる。
愛国主義。ナショナリズム。パトリオティズム
家族や知人を重視するパトリオティズム
国家を重視するナショナリズム。
仮想敵国(外集団)によって内集団が団結する。
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旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。
【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●日本海も東海もダメ。あたりさわりのない海の名前を提案すればいいじゃないか
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●もしも韓国に妹がいるならオッパと呼んでほしい
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●「トウガラシ実存主義」国籍にとらわれず、人間の歌を歌え
韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。
「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。
帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。
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テロリズム
政治目的のために暴力に訴える行為。暴力主義。自分がする行為は善、敵がする行為は悪。悪は撲滅すべきだと全員が思いながら、同時に自分は正義で自分以外は悪だと全員が思っている。
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このブログの筆者の著作『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての感想と提言。
『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか?
●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか?
●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。
●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか?
●結末の見えない現在進行形の戦争が考えさせる「可能性の記事」。
ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすることが、人類共通のひとつの価値観をつくりあげます。それに反する行動は人類全体に否決される。いつかそんな日が来るのです。本書はその一里塚です。
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構造主義
無意識のうちに世の構造に沿って行動しているという考え方。思考も構造に規定される。英語圏では兄も弟もブラザー。年上年下を気にしないから。名前を覚えない相手は、認識しなくてもいい、どうでもいい存在。英語には窒息死させるという意味の単語が六つもある。他人を窒息死させる詳細な方法をしっかり認識したい世界に住んでいるとわかる。バレンタインチョコレートは日本のチョコレートメーカーがつくりだした構造文化?
≪チャプター3.幸福≫
楽観主義と悲観主義
楽観主義ポジティブシンキングは、予言の自己実現が働く。公表効果。プチ洗脳。「俺が喋るとウケる」成功すると思うから成功する。
悲観主義ネガティブシンキングにもメリットがある。防御的ペシミズムは「俺が喋ってもウケない」ビクビクしてしっかり準備するようになる。自分が試合で負ける姿を想像し、負けないように努力する。
幸福主義と快楽主義
苦痛を我慢できるのは目的があるから。最大公約数的な人生の目標は幸せになること。幸福主義。何かを知っていることは人生を楽しくする。
アリスティッポス=幸福とは快楽である。快楽主義。苦痛があり、それが解消された時、快楽と感じる。苦痛なくして快楽は存在しない。
清貧主義と拝金主義
Tシャツは機能ではなく付随する記号を買っている。だから資本主義は崩壊しない。資本主義の買わせるサイクルからの離脱=清貧主義。ミニマリスト。
人生を買うという行為だけで終わらせないために。『ロビンソン・クルーソー』
金銭を無常のものとして崇拝する拝金主義。弱いものが強いものへの嫉妬や怨みを和らげるためにつくり出した奴隷の道徳。
清貧主義を貫けるのも拝金主義者が経済を回してくれているから。不幸と幸福が表裏一体であるように、清貧主義と拝金主義は一心同体であると言えるのかもしれない。
懐古主義
今よりも昔の方がよい時代であったと考える思想が懐古主義。老いると各人の子供~青年時代をよい時代だったととらえがち。昔を肯定して今を否定する態度。
「バックパッカー、発展途上国が発展してしまうことを嘆きがち」
他者を否定すると相対的に自分を肯定できる気がする。認知的不協和を解消するため最新テクノロジーを批判する。認知的不協和=事実と感情が噛み合わない時に認知的不協和に苦しみ解消しようとする。イソップ物語「酸っぱいブドウ」状態。
実存主義
実存は本質に先立つ=人間に特に目的とかはないよね。目的よりも先に存在してしまっている。人間は自由の刑に処せられている=目的はどこからか自動的にやってこない。好きな人同士で自由に……自由は苦しい。まず何かを選んで、自分を未来に向かって投げだして行動すべきである。
感想など
私の書いているマラソンの本にも同じことが言えるのですが、この手の勉強系の本は、いかにわかりやすくたとえるか、卑近なものによせてわかりやすく説明する、というのがキモになります。そういう意味でギャグで読ませるさくら剛の本はこれからも読んでみたい本のひとつです。
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※雑誌『ランナーズ』の元ライターである本ブログの筆者の書籍『市民ランナーという走り方』(サブスリー・グランドスラム養成講座)。Amazon電子書籍版、ペーパーバック版(紙書籍)発売中。
「コーチのひとことで私のランニングは劇的に進化しました」エリートランナーがこう言っているのを聞くことがあります。市民ランナーはこのような奇跡を体験することはできないのでしょうか?
いいえ。できます。そのために書かれた本が本書『市民ランナーという走り方』。ランニングフォームをつくるための脳内イメージワードによって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。「言葉の力によって速くなる」という本書の新理論によって、あなたのランニングを進化させ、現状を打破し、自己ベスト更新、そして市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。
●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」「かかと落としを効果的に決める走法」
●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム?
●ピッチ走法よりもストライド走法! ハサミは両方に開かれる走法。
●スピードで遊ぶ。スピードを楽しむ。オオカミランニングのすすめ。
●腹圧をかける走法。呼吸の限界がスピードの限界。背の低い、太った人のように走る。
●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは?
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本書を読めば、言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く走ることができるようになります。
あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
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どんなレースに出ても自分よりも速くて強いランナーがいます。それが市民ランナーの現実です。勝てないのになお走るのはなぜでしょうか? どうせいつか死んでしまうからといって、今すぐに生きることを諦めるわけにはいきません。未完成で勝負して、未完成で引退して、未完成のまま死んでいくのが人生ではありませんか? あなたはどうして走るのですか?
星月夜を舞台に、宇宙を翔けるように、街灯に輝く夜の街を駆け抜けましょう。あなたが走れば、夜の街はイルミネーションを灯したように輝くのです。そして生きるよろこびに満ち溢れたあなたの走りを見て、自分もそんな風に生きたいと、あなたから勇気をもらって、どこかの誰かがあなたの足跡を追いかけて走り出すのです。歓喜を魔法のようにまき散らしながら、この世界を走りましょう。それが市民ランナーという走り方です。
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