フィリピン・マニラ旅行記

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『ドラクエ的な人生』とは?

心の放浪者アリクラハルトの人生を走り抜けるためのオピニオン系ブログ。

書籍『市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座)』。『通勤自転車からはじめるロードバイク生活』。小説『ツバサ』。『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』『読書家が選ぶ死ぬまでに読むべき名作文学 私的世界十大小説』『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』。Amazonキンドル書籍にて発売中。

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JAL国際特典航空券は観光地よりもビジネス地域が優先

コロナ後はじめての海外旅行に行ってきました。三年九カ月ぶりです。行き先はフィリピン・マニラでした。マニラ観光といって何を思い浮かべますか? なにも思い浮かばないですよね? はい、わたしもそうでした。

それなのになんでマニラを選んだかというと「JALのマイルで行ける場所」で「今までに行ったことのない国」という条件に引っかかったからです。フィリピンに旅行に行くというと「セブ島?」とよく聞かれるのですが、マニラです。だってセブ島はJALマイルで行けないもん。JALのマイルはビジネス優先で観光地ではなくてその国の首都に行くようなチョイスになっているからです。

国際線特典航空券の渡航先。JALとANA、どちらのマイルをためた方が有利か?

マニラの観光地? そんなもの何もなくてもいいのです。沢木耕太郎だって有名観光地をほとんど行かずに歴史的な旅行記を残しているではありませんか。三年九か月ぶりの海外旅行では異文化カルチャー、まずしい人々の姿を眺めるだけで十分です。

沢木耕太郎『深夜特急』

往路の飛行機内ではJALのパーソナルディスプレイが壊れていて映画が見られませんでした。おいおいJALよ、あんたはLCCか!? すべてチェックして直しなさいよ。そういうところにこまめに気づいて修理するのがジャパン・クオリティーなんじゃないの? イタリアのトイレ(個室)は一つ二つ壊れても修理されずに、ラスト1個室になったぐらいで全部まとめて修理すると聞いたことがあります。そういうヘタリアとは違うスタンスなのが日本企業なんじゃないの? JALよ、そんなことじゃまた潰れるぞ。

フィリピン・マニラ旅行記
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マニラの街の感想。路上生活者じゃないけど、路上で生活する人たち

街中のアスファルトのくぼみにゴキブリの死骸があるのはコタキナバルと同じです。アジアの典型的な街だなあ、と感じました。犬が繋がれずに自由に闊歩しているのも同じです。ネコの愛想がいいのも同じです。夜になるとネズミがでてきて、自由なネコが本来の仕事をしているのだろうなあ、と思うところも。

猫を首輪に繋いで飼う。犬を放し飼いにする。鶏をつないで飼う(アジアあるある)

犬と一緒に道端で寝ている人たち。ずっと温かいからできるんだろうな。インドほどハチャメチャじゃありませんが、街で人と動物が一緒に暮らしています。

公園のベンチや、閉店したお店の軒先で、人が寝ているのも、東南アジアではよく見かける風景ですね。いわゆる路上生活者じゃないけど、路上で生活する人たち(笑)。

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マニラのランナー。ロードバイク乗り事情

このコラムの執筆者アリクラハルトは、ランニングとロードバイクの本を出版しています。そこでマニラのランナー、ローディー事情についても一言。

マニラで見かけたランナーは一人だけでした。そもそもアジアの道路はランナーのことなんかまるで考えていないことが多く、マニラも例外ではありません。そもそも歩道がなかったり、舗装道路がガタガタだったり、汚水がたまっていたり、路上駐車が多かったり、犬が放し飼いだったりして、とても気持ちよく走れる雰囲気ではありません。空気もきたないですし。マニラに生まれていたら、私はランナーになっていなかったかもしれません。

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※雑誌『ランナーズ』の元ライターである本ブログの筆者の書籍『市民ランナーという走り方』(サブスリー・グランドスラム養成講座)。Amazon電子書籍版、ペーパーバック版(紙書籍)発売中。

「コーチのひとことで私のランニングは劇的に進化しました」エリートランナーがこう言っているのを聞くことがあります。市民ランナーはこのような奇跡を体験することはできないのでしょうか?
いいえ。できます。そのために書かれた本が本書『市民ランナーという走り方』。ランニングフォームをつくるための脳内イメージワードによって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。「言葉の力によって速くなる」という本書の新理論によって、あなたのランニングを進化させ、現状を打破し、自己ベスト更新、そして市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。
●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」「かかと落としを効果的に決める走法」
●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム?
●ピッチ走法よりもストライド走法! ハサミは両方に開かれる走法。
●スピードで遊ぶ。スピードを楽しむ。オオカミランニングのすすめ。
腹圧をかける走法。呼吸の限界がスピードの限界。背の低い、太った人のように走る。
マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは?
究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」
本書を読めば、言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く走ることができるようになります。
あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
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どんなレースに出ても自分よりも速くて強いランナーがいます。それが市民ランナーの現実です。勝てないのになお走るのはなぜでしょうか? どうせいつか死んでしまうからといって、今すぐに生きることを諦めるわけにはいきません。未完成で勝負して、未完成で引退して、未完成のまま死んでいくのが人生ではありませんか? あなたはどうして走るのですか?
星月夜を舞台に、宇宙を翔けるように、街灯に輝く夜の街を駆け抜けましょう。あなたが走れば、夜の街はイルミネーションを灯したように輝くのです。そして生きるよろこびに満ち溢れたあなたの走りを見て、自分もそんな風に生きたいと、あなたから勇気をもらって、どこかの誰かがあなたの足跡を追いかけて走り出すのです。歓喜を魔法のようにまき散らしながら、この世界を走りましょう。それが市民ランナーという走り方です。

https://amzn.to/44MwjHs

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ロードバイク乗りは、週末、マニラベイに沿った道でたくさん見ました。完全に趣味のホビーレーサーです。漕ぐために漕ぐというペダルのまわし方をしていました。

そもそもマニラでは自転車サイドカーが現役です。日本よりも自転車が足として活躍していました。

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このブログの作者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』のご紹介
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードをガチンコで競うようになるところまでを描いた自転車エッセイ集です。

※書籍の内容

●スピードこそロードバイクのレーゾンデートル

●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。体重ライディング理論。体重ペダリングのやり方

●アマチュアのロードバイク乗りの最高速度ってどれくらい?

●ロードバイクは屋外で保管できるのか?

●ロードバイクに名前をつける。

●アパートでローラー台トレーニングすることは可能か?

●ロードバイククラブの入り方。嫌われない新入部員の作法

●ロードバイク乗りが、クロストレーニングとしてマラソンを取り入れることのメリット・デメリット

●ロードバイクとマラソンの両立は可能か? サブスリーランナーはロードバイクに乗っても速いのか?

●スピードスケートの選手がロードバイクをトレーニングに取り入れる理由

初心者から上級者まで広く対象とした内容になっています。

Amazon.co.jp

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疲れた。消耗した。勇気と脚力だのみの旅。

私は趣味で英語を勉強しています。イングリッシュ・ティーチャーの英語ならそれなりに理解できるレベルなのですが、フィリピーナ・イングリッシュはほとんど理解できませんでした。「聞き取れるけど喋れない」レベルなので結局、いつものように勇気と脚力だけが頼みの旅となりました。いつか語学力で旅できる日がくるのかしら(笑)。

市街地を歩き回ったせいか、疲れました。消耗しました。フィリピンのマニラで暮らしている(暮らしていた)人を何人か知っていますが、よくこの街にロングステイする気になったなあというのが正直な感想です。元気をもらえるというよりはスポイルされそうでした。アジアの雑踏は、私にとって短期間だけ目一杯遊んで「じゃあ」と立ち去る場所なのかもしれません。ずっと居るところではない気がしました。

日本で、田舎暮らしが長かったため、もう都会では暮らせないのかしら?

アヤラ地区で海外駐在員さんと家族が公園で遊んでいるのを見ました。楽しそうでしたが、マニラで暮らすのはちょっときついなというのが正直な感想です。選択の余地があるなら行きません。

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フィリピーナは本当に貧しいのか? 実は貧しい日本人

海外旅行にはゴージャスを求める人がいることを私は知っています。しかし私は暮らすように旅をしているので、地元民レベルの旅をすることにしています。

フィリピーナは日本人と比べて貧しいとよく言います。しかしカンボジアほどには貧しさを感じませんでした。貧民窟には行っていませんが。

ひさしぶりのホテル生活でした。ホテルには湯沸かし器があり、水と紅茶パックで、夜にも紅茶が飲めました。でも肝心の水を買い忘れた……。水はペットボトルで買って持ち運ぶものでしたよね。3年9カ月ぶりで忘れていました。

日本では水の豊かな生活をしているなあと感じました。必要なものは何でも揃っていて自宅は快適です。幸せです。バイクもないし、ノートパソコンもないけどさ(欲しい!)

貧富の差って何だろう? お金持ちの定義を教えて

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ホテルのベッドメイクの謎。

ホテルでは毎日ベッドメイクが入りました。しかしなんで毎回こう掛布団をびっちりと敷布団に挟み込むのかね? 三辺をいちいち引っ張り出すのが面倒くさいじゃないですか。

イロハ
イロハ

そのまま寝る人もいるらしいよ。

ハルト
ハルト

入れないよ! どんだけ薄い体しているんだよ

って? ウッソー。

見た目重視であのようなベッドメイクなのかもしれませんが、せっかくきれいにしてくれたのを速攻でぶっ壊すみたいでいつも申しわけなく思っています。

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出入国カード(入国書類)と税関書類。なんで飛行機の中でアテンダントが配るのか?

3年9カ月ぶりの海外旅行だったのですが、飛行機の中で入国書類と税関書類をフライトアテンダント(スチュワーデス)が歩いて配るスタイルは昔のままでした。

昔からいつも不思議に思っていたのだけれど、なんでアレ、フライトアテンダントが配るのよ?

受け取るまで眠れないじゃん。起きてなきゃならないじゃん。アテンダントだってたいへんじゃん。座席の前のポケットに入れときゃいいのに。

フィリピンの場合はすべて電子出入国カードになったから、そちらは不要だったけれど、税関書類はあいかわらずアテンダントが配っていました。着陸後、税関前に書類は置いてあるからアテンダントから受け取らなくても何とかなるのはわかっているけれど、どうせ機内は暇だし、一刻もはやく出入国するためにできれば書き終えておきたい心理があります。アテンダントが配るとわかっていると、それが気になっちゃうじゃん。

コロナ過でいろいろなことが変わりました。オンライン出勤になって会社に行かず好きな場所で仕事ができるようになった人だっているというのに、あいかわらずフライトアテンダントが入国書類や税関書類を配ってまわっているんだなあ、と別の意味で感慨深かったです。なんでこんなことしてるんだろうか?

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ドリアンとビールの食べ合わせ問題。危険というのは本当か?

フィリピンの人たちはバイクを乗り回し、自分よりもいいスマホをもっているのに衝撃を受けて帰ってきました。おれって貧乏???

旅行中、唯一贅沢したのがドリアンです。果物の王様ドリアンを食べまくって帰ってきました。いやあ、顔が歪むほどおいしいドリアンでした。

ドリアンと言えば、昔からドリアンとビール・アルコール類は食べ合わせがよくないと聞きます。なんでも胃の中でアルコールとドリアンが混ぜ合わさるとガスが発生するらしい。そのガスの膨張で胃の手術痕などが開いて死んだ人もいるとか……おそろしい。

実際に私も、食べて一時間後にゲップが出て、それがドリアン臭かったりします。圧倒的にうまいだけあって、からだに及ぼす作用も大きいんですね。

ドリアンはマレー半島が原産地で、暑い国のフルーツです。暑いだけにビールを飲みたくなるのですが、ドリアンと一緒に食べるのはやめた方が無難なようです。

「ビールを飲むか、ドリアンを食うか、それが問題だ」by アリクラハルト

いつも考え込んでしまう問題を、3年9カ月たってもまた考えこんでしまいました。進歩ないね! でもビールは日本でも飲めます。おいしいドリアンはここでしか食べられません。そう考えると、ほとんどの場面で私はドリアンを選んでいます。ビールよりもはるかにお金を使うことになりますが、ここぞとばかりにお金を使っています。

ドリアン売りだけが私たちのことを「やっぱ日本人は金持ちだなあ」と思っているかもしれません。いや、他のところで一切お金を使ってないから(笑)。

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街中の両替商の不誠実な対応

街中の両替屋ではレートを確認して、了解すれば両替してもらいます。このレートは1万円を替えても千円を替えても同じレートのはずです。

しかしフィリピンの両替屋は1万円を両替するものと思い込んでいたらしく、こちらが千円を両替しようとしたら、提示したレートよりも低い金額しか寄こしませんでした。

海外で両替するときのノウハウ。we sell we buyの意味

私は「話しが違う」とキレぎみにペソを投げ捨てて猛然と抗議したので両替商も千円札を返して事なきをえましたが、みなさんも注意してください。

千円札でもいいか、確認してからお金を渡すべきでした。一般に、お金を渡す前はこちらに主導権がありますが、渡してしまった後は向こうに主導権があります。信用できないところがあったら、お金を渡すのはやめましょう。両替商なんていくらでもあります。他へ行きましょう。レートの大小は数百円単位の誤差のようなものです。むしろ人を見て、人のよさそうな両替商のところでお金は替えましょう。

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高架鉄道の終了時間がはやすぎる。

マニラでは高架鉄道を利用したのですが、夜10時にはもう終電が終わっていて驚きました。早いよ。早すぎる。フィリピンにナイトライフはないのか? そういえばフィリピンにはフィリピンパブはなかったな。エロい繁華街も見なかったです。

ところで高架鉄道で安く帰ろうと思っていたのに、急遽タクシーでホテルまで戻らなければならなくなりました。こういうこともあるから現金は大切です。海外ではまさか! 予想外! があるから、残金は保証、保険です。今日はとりあえず高架鉄道でホテルに帰って「明日になったら両替すればいいや」というスタンスだったら大惨事になっているところでした。

お金は楽しい旅をするためには必要なものです。クレジットカードでは買い物はできてもタクシーには乗れないことがほとんど(ごく一部乗れる場合もありますが)。残金がなかったらホテルに戻れなくなるところでした。

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紙のない海外トイレの使い方

海外のトイレにはほぼほぼトイレットペーパーの備え付けがありません。国によってトイレの外で自動販売機などで紙を買わせるパターンと、トイレの入り口に人がいてチップと引きかえに紙をもらうなど、さまざまなパターンがあります。

私はそもそも手カバンに少量のトレぺを持ち歩いているスタイルで旅をしているので困ることはありません。しかし妻のイロハさんはトレぺを持ち歩いていないはずです。備え付けトレぺのないトイレで困らなかったのでしょうか?

イロハ
イロハ

個室の外に紙がなかった? それを個室に入る前に必要なだけ取ってから入るのよ。拭いて、その紙はごみ箱に捨てるの。流しちゃダメよ。

たしかに個室内には紙はありませんが、洗面台のあたりに紙が用意してありました。手拭き紙かと思っていたのですが、あの紙をつかえばいいんですね。海外のトイレでは紙は水にながさずゴミ箱に捨てるパターンが多いので、洗面台横の紙を尻拭き紙につかえます。

なるほど……そうやって使えばよかったのか。知りませんでした。みなさん知っていましたか?

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空港の入り口でチケットを見せろと止められた理不尽な小トラブル

マニラ空港の入り口でエアチケットを見せろと止められました。スマホでEチケット画面のハードコピーを撮っていたので私たちの場合は問題なく通過できましたが、よく考えてみるとこれは理不尽なことです。

だってちゃんと飛行機の予約が済んでいれば、チェックインカウンターに行ってパスポートを見せて照会して、その場でボーディングパスをもらえる手筈なのです。エアチケットを持っている証拠(つまりはeチケット発券済みであることのコピー)を見せないと空港内に入れないという理屈はおかしいと思います。中に入れば証明できるのに、証明できないからって中に入れてもらえないというのでは理屈にあいません。自家撞着しています。

Eチケのコピーを持っていないからといって、予約済みは予約済みです。チェックインカウンターに行ってパスポートさえ見せれば飛行機に乗れるのです。空港のガードマンには「一緒にチェックインカウンターに来てくれ。そうすれば飛行機の予約をしている証拠を見せてやる」とよほど言ってやろうかと思いましたが、拳銃を腰にもった外国人にこの理屈が通用するかどうか。。。やめときました。

どうやら海外ではエアチケットの控え(紙、もしくはデジタル複写)は用意しておいた方がいいようです。みなさんも注意してください。

スマホがなければ、もう飛行機にも乗れない、海外旅行にも行けない時代なのか?

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フィリピン・マニラは治安が良くないのか?

ちなみにフィリピン・マニラは治安が良くないと聞きますが、街中に拳銃をもった警察やガードマンが大勢いて、それほど治安の不安は感じませんでした。中にはショットガン(猟銃タイプの長銃)を持っている人もいました。これほど多くの人が銃で武装している町は見たことがありません。アメリカよりも銃武装していました。

逆に言えばそれほど治安が悪いということなのでしょうが、無辜の旅行者にとっては安心材料です。そいつらがとち狂って銃を乱射しないかぎりは(笑)。

悪人を鎮圧するための武装でしょうし、その武装率が異常に高いので、安心して旅行することができました。

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★★

サハラ砂漠で大ジャンプする著者
【この記事を書いている人】

アリクラハルト。物書き。トウガラシ実存主義、新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。

【この記事を書いている人】
アリクラハルト。物書き。トウガラシ実存主義、新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。
●◎このブログの著者の書籍『市民ランナーという走り方』◎●
書籍『市民ランナーという走り方』Amazonにて発売中
雑誌『ランナーズ』のライターだった筆者が贈る『市民ランナーという走り方』。 「コーチのひとことで私のランニングは劇的に進化しました」エリートランナーがこう言っているのを聞くことがあります。市民ランナーはこのような奇跡を体験することはできないのでしょうか? いいえ。できます。そのために書かれた本が本書『市民ランナーという走り方』。ランニングフォームをつくるための脳内イメージワードによって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。「言葉の力によって速くなる」という本書の新理論によって、あなたのランニングを進化させ、現状打破、自己ベストの更新、そして市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。 ●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」って何? ●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム? ●ピッチ走法とストライド走法、どちらで走るべきなのか? ●ストライドを伸ばすための「ハサミは両方に開かれる走法」って何? ●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは? ●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」の本当の意味は? 本書を読めば、言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く効率的に走ることができるようになります。 ※カルペ・ディエム。この本は「ハウツーランニング」の体裁をした市民ランナーという生き方に関する本です。 あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
https://amzn.to/3CaR81P
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●◎このブログ著者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』◎●
書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードを競うようになるところまでを描いたエッセイ集です。 その過程で、ママチャリのすばらしさを再認識したり、どうすれば速く効率的に走れるようになるのかに知恵をしぼったり、ロードレースは団体競技だと思い知ったり、自転車の歴史と出会ったりしました。 ●自転車通勤における四重苦とは何か? ●ロードバイクは屋外で保管できるのか? ●ロードバイクに名前をつける。 ●通勤レースのすすめ。 ●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。 ●ロードバイク・クラブの入り方。嫌われない作法。 などロードバイクの初心者から上級者まで対応する本となっています。
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書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードを競うようになるところまでを描いたエッセイ集です。 その過程で、ママチャリのすばらしさを再認識したり、どうすれば速く効率的に走れるようになるのかに知恵をしぼったり、ロードレースは団体競技だと思い知ったり、自転車の歴史と出会ったりしました。 ●自転車通勤における四重苦とは何か? ●ロードバイクは屋外で保管できるのか? ●ロードバイクに名前をつける。 ●通勤レースのすすめ。 ●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。 ●ロードバイク・クラブの入り方。嫌われない作法。 などロードバイクの初心者から上級者まで対応する本となっています。
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●◎このブログ著者の小説『ツバサ』◎●
小説『ツバサ』
主人公ツバサは小劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。そんな中、恋人のアスカはツバサのもとを去っていきました。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。離れたくない。その叫びだけが残った。全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自身が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「それは言葉として聞いただけではその本当の意味を知ることができないこと。体験し、自分をひとつひとつ積み上げ、愛においても人生においても成功した人でないとわからない法則」 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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小説『ツバサ』
主人公ツバサは小劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。そんな中、恋人のアスカはツバサのもとを去っていきました。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。離れたくない。その叫びだけが残った。全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自身が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「それは言葉として聞いただけではその本当の意味を知ることができないこと。体験し、自分をひとつひとつ積み上げ、愛においても人生においても成功した人でないとわからない法則」 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
×   ×   ×   ×   ×   ×  (本文より)知りたかった文学の正体がわかった! かつてわたしは文学というものに過度な期待をしていました。世界一の小説、史上最高の文学には、人生観を変えるような力があるものと思いこんでいました。ふつうの人が知り得ないような深淵の知恵が描かれていると信じていました。文学の正体、それが私は知りたかったのです。読書という心の旅をしながら、私は書物のどこかに「隠されている人生の真理」があるのではないかと探してきました。たとえば聖書やお経の中に。玄奘が大乗のお経の中に人を救うための真実が隠されていると信じていたように。 しかし聖書にもお経にも世界的文学の中にも、そんなものはありませんでした。 世界的傑作とされるトルストイ『戦争と平和』を読み終わった後に、「ああ、これだったのか! 知りたかった文学の正体がわかった!」と私は感じたことがありました。最後にそのエピソードをお話ししましょう。 すべての物語を終えた後、最後に作品のテーマについて、トルストイ本人の自作解題がついていました。長大な物語は何だったのか。どうしてトルストイは『戦争と平和』を書いたのか、何が描きたかったのか、すべてがそこで明らかにされています。それは、ナポレオンの戦争という歴史的な事件に巻き込まれていく人々を描いているように見えて、実は人々がナポレオンの戦争を引き起こしたのだ、という逆説でした。 『戦争と平和』のメインテーマは、はっきりいってたいした知恵ではありません。通いなれた道から追い出されると万事休すと考えがちですが、実はその時はじめて新しい善いものがはじまるのです。命ある限り、幸福はあります——これが『戦争と平和』のメインテーマであり、戦争はナポレオンの意志が起こしたものではなく、時代のひとりひとりの決断の結果起こったのだ、というのが、戦争に関する考察でした。最高峰の文学といっても、たかがその程度なのです。それをえんえんと人間の物語を語り継いだ上で語っているだけなのでした。 その時ようやく文学の正体がわかりました。この世の深淵の知恵を見せてくれる魔術のような書なんて、そんなものはないのです。ストーリーをえんえんと物語った上で、さらりと述べるあたりまえの結論、それが文学というものの正体なのでした。
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◎このブログの著者の随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』
随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』

旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。

私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。

帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。

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随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』

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私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
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●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

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●◎このブログ著者の書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』◎●
書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての提言 『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』 ●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか? ●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか? ●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。 ●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか? ●結末の見えない現在進行形の戦争が考えさせる「可能性の記事」。 「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」を信条にする筆者が渾身の力で戦争を斬る! ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすること。それが人類共通のひとつの価値観をつくりあげます。人々の暮らしを邪魔する行動は人類全体に否決される。いつの日かそんな日が来るのです。本書はその一里塚です。
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