戸籍は、電子戸籍識別番号
世界大放浪を計画中です。これから、九州編、そして世界編に突入する予定です。
数か月単位で海外放浪するとなると、それはもう生活であり、1週間程度の旅行では予想もしなかった事態が発生する可能性があります。具体的には、パスポート紛失など(涙)。私は一度パスポートを紛失して、血の気の引く思いをしたことがあります。
パスポートの盗難とか紛失の可能性は短期の旅行でもありますが、日数が増えた分だけ、その可能性は大きくなります。
ここでは一種のトラブルシミュレーションとして、海外でパスポートを紛失したケースのことを考えてみたいと思います。
国内でのパスポート再発行の新常識
旧来の常識では、パスポートをなくした場合、まずは現地警察に届け出て、盗難証明書を発行してもらいます。それをもって現地の日本大使館・領事館で渡航証明書、もしくは新しいパスポートを再発行してもらうというものでした。
渡航証明書の場合は、一時的な書類であるため戸籍はいらないが、パスポートを再発行してもらう場合は、日本から紙の戸籍謄本を取り寄せる必要がありました。
しかし電子化の時代をむかえ、海外でのパスポート再発行もオンラインで可能になった、というのが本稿の内容です。そして調べていると……衝撃的な事実が発覚しました。
私の行政事務改善提案も記事の後半につけています。ぜひご覧ください。
2024年3月1日から運用が始まった「戸籍法改正」に伴って、戸籍制度がデジタル化されています。デジタル化されると、戸籍はただのデータに過ぎなくなり、紙で持っている必要はなくなります。

大切なのは「紙そのもの」ではなく「書かれている情報」ということですね。なんだか電子マネーみたいだな。
そのデータのある場所を示した「識別番号」さえあれば、わざわざ日本から紙の謄本を取り寄せなくても、オンラインデータの照会によって戸籍の照合が済んでしまうというのが改正点でした。

いやあ。便利な時代になったもんだ。年単位で旅をしているようなバックパッカーが、パスポートを盗まれて、いやおうなしに旅を切り上げざるをえなくなり、渡航証明書で泣く泣く帰国する事態はもうなくなるのか。
と、思っていたら、まだそこまで制度は整っていないようでした。なにやってんだよ!
国内でパスポートを取得する場合、この電子戸籍識別番号によって、もはや本籍地から戸籍を取り寄せる必要はないそうです。昨今ではもはやパスポートセンターにさえ行く必要がありません。最寄りの市役所でデジタル戸籍を発行してもらい、マイナポータルからオンライン申請すれば申請完了だそうです。

だったら海外でパスポートを再発行してもらう場合でも、電子戸籍識別番号でいいんじゃないか?
しかしこれと同じことは、海外では今のところできないそうです。
まず、市役所で発行してもらう電子戸籍識別番号の有効期限が発行から3か月らしい。アジアからヨーロッパまで2年かけてバスで行くバックパッカー(沢木耕太郎をイメージ)からすれば、まだインドあたりにいるよ。まだ旅の前半じゃん。
しかもその電子戸籍識別番号の取得は親族しかできません。友だちじゃダメ。つまり親や兄弟などに頼まないと電子戸籍識別番号の取得もできないのです。
真の旅人は、何でも自分でやる人。法務省、外務省は何もわかってない

なんだかなあ。法務省だか外務省だか知らないが、旅人ってものをまったくわかっていないなあ。
バックパッカーというのは、基本的に、自分一人で何でもやろうとします。ひとりで旅するというのはそういうことです。困ったことがあっても、日本の親族に泣きつくなんてことはしたくありません。だってもしかしたら、親と喧嘩してタンカ切って出奔してきたかもしれないじゃありませんか。
アパートの保証人だってつけられない人が世の中にはゴマンといるというのに、国内の協力者に戸籍をとって送ってもらえなんて、旅人にはハードルが高すぎるとは思わないのでしょうか?
もしもその旅人に兄弟や子供がいなかったら、どうなるのでしょう。親族というのは親になってしまいますが、親がいったい何歳だと思っているのでしょう?
そもそも歳をとって親類縁者がみんな亡くなったら、もう旅ができないじゃありませんか。高齢者には旅をするなというのですか?

外務省、法務所はアホなのか?
もちろんパスポートをなくさなければいいのだけれど、強盗に遭うことだってあるし、こういう制度設計というものは、そもそもなくした人のことを考えて設計すべきでしょう。
パスポート再発行は、自分一人で完結できるようにすべきだ

2026年3月現在、大使館・領事館でパスポートの再発行の申請する場合、まだ戸籍の郵送が必要なんだそうです。

なんだよ、紙かよ。紙なんてただのデジタルデータをファックスの要領で印字しただけのものだぞ。せっかくデジタル化されたのなら、電子戸籍識別番号の閲覧でいいじゃないか。手数料なら払うぞ。
しかもその紙の戸籍謄本は親族しか取れないというところは変わりありません。つまり国内の協力者が必要だということです。本当に困ったときには、国内の親族に紙の戸籍を海外に郵送しなければならないのです。そんな面倒くさいことを老爺、老婆に頼めるか?
そもそも自分の戸籍です。海外からだって自分が取れるようにすればいいじゃありませんか。なんのためのオンライン社会なんでしょう?
ひと昔前だったら、戸籍システムは開かれたインターネットじゃなくて、閉じたイントラネットだから、外国から閲覧できないといった理由が考えられたけれど、今どきそんな理由は通用しないだろうと思います。
これは完全に法務省&外務省の怠慢でしょう。
海外で困ったことがあっても、できるだけ他人に頼らず、自分の力で解決できるように制度設計してもらいたいものです。
旅人というものの本質を、外務省はまったくわかっていないんだなあと感じました。
