ドリアン禁断症状
コロナ禍の影響でしばらく海外旅行に行っていません。別にクロアチアの湖水地帯に行かなくても禁断症状が出ることはありませんが、ドリアンだけは食べてえなあと飢渇状態になることがあります。
いや、イオンに売ってるだろうって? 東南アジアの路上で食べたいのよ。(ちなみにイオンのドリアンは一玉五千円ぐらいしますが輸入ボッタクリ価格ではありません。東南アジアの現地で食べてもそのぐらいの値段はします)
タイ式マッサージだっていくらでも日本で施術してもらえるけど、蒸し暑い東南アジアを歩き疲れた後に冷房の効いた部屋で揉んでもらいたいのよ!!
このドリアンは「果物の王様」と呼ばれていますが、まだ日本人の中には未体験の人も多いかと思います。
悪魔の実とも呼ばれるこのドリアンは、チーズクリームケーキが果物化したような味がします。
こいつを食べたくなるのです。禁断症状!!
ドリアン毒ガス事件。ドリアンの印象を悪くしているのは加工食品だ
ドリアンといえば臭いという悪い印象をもっている方も多いと思います。「臭くてうまい」というのは、なかなか想像しにくいかもしれません。たいてい美味いものはいい匂いがしますからね。
しかし「ドリアンは臭い」という印象が強いのは、ドリアン風味に加工された食品の影響が大きいのではないでしょうか。最近ではドリアンも品種改良されているらしく、果実のドリアンはそれほど臭いことはありません。クサヤの臭さにくらべたら天と地ほども違います。
わたしはタイから帰国したとき、職場に「ドリアン・ドリップコーヒー」をお土産に買って帰りました。おいしいドリアンをみなさんにおすそわけしたかったために買って帰ったものですが、職場で「毒ガス事件」が発生してしまいました。
職場の机の上でお土産の「ドリアン・ドリップコーヒー」を飲もうとしたところ、あまりの悪臭になんか毒ガスが発生していると周囲から噂になってしまったという事件でした。腐った玉ねぎのようなにおいがします。都市ガスの匂いと表現する人もいます。
ドリアン好きのわたしですらこの「ドリアン・ドリップコーヒー」は飲めませんでした。はっきりいって不味かったです。ドリアン加工食品はレベルが低すぎます。そしてこの加工食品のレベルの低さが、ドリアンそのものの評価を下げているのではないでしょうか。
ドリアンの食べ方
ドリアンの食べ方ですが、臭いにおびえておそるおそる端っこを小さく齧る人がいますが、間違っています。
硬い膜の部分ではなく、種のまわりの柔らかい部分がおいしいのです。大きめの塊を全部いっぺんに齧ること。これがドリアンをおいしく食べるコツです。
ドリアンの謎。果物の王様は孤高の存在
世の中にはたくさんの果物があります。でも、けっこう似ていますよね?
たとえば柑橘類のオレンジ、みかんは、レモン、ゆずなど、みんな同じ仲間だとすぐにわかりますよね。
スイカとメロンが仲間だというのも、わかりますよね?
ライチ、ランブータン、ロンガンが仲間だというのも、すぐにわかります。
でもドリアンと似ている果物って見たことないんだよなあ。ドリアンはアオイ科ドリアン属に分類されるそうです。そしてやっぱり……ドリアンの仲間の果物というのはないようでした。
やっぱり(果物の)王様っていうのは孤高の存在なんですね。
他の果物が、ありきたりの果物だなあ、と思ってしまうほど圧巻の存在感がドリアンにはあります。
食べ合わせの悪いアルコール(ビール)とドリアン。どっちを選ぶか毎晩悩む。
ドリアンの問題はアルコールと一緒に食すと、食べ合わせが悪いといわれていることです。
アルコールと一緒に胃の中に入れると、ドリアンは発酵してガスが発生するといわれているのです。そして気持ちが悪くなったり、手術痕が裂けて死んでしまった人もいるそうです。
ガスが発生しなくても、そもそもドリアンは果物ですから、お酒とは合いません。おつまみになるようなものではありません。
つまりどういうことかというと、ビールか、ドリアンか、どちらかしか選べないということです。
暑い東南アジアでは、濃厚な日本のビールではなく、水のように薄いチャングビールをごくごく飲みたくなるのですが、たいていその前にドリアンを食べていますので、その日ビールは我慢しなければならないのです。
ドリアンか、ビールか、毎晩悩むことになります。そんな悩む日々に戻りたいという禁断症状をビールを飲んでごまかしているコロナ禍の日本での日々なのでした。