2022年のゴールデンウィーク。ひさしぶりに海外旅行に行った人もいるようです。3年ぶりにコロナ規制のないGWだったようですね。
しかしわたしたちは相変わらず車中泊をしていました。移住先を探す車中泊の旅です。7泊8日でした。
車中泊の朝の過ごし方。
車中泊の旅の場合、めちゃくちゃ早起きになります。5月でも5時ぐらいには太陽が昇りますので、いつまでも寝ていられません。
そうすると……困ることになります。見たい観光施設などはたいてい9時から10時に開場します。朝5時から約5時間、どうやって過ごしましょうか?
これがキャンプ場だったらゆっくりと朝食でも作ってのんびりするんでしょうが……道の駅の場合、ぞくぞくと農家の農産物の搬入などがはじまり、いつまでものんびりしていられません。
車中泊の朝の過ごし方として、もっとも合理的なのは「次の目的地への移動」につかうことです。
朝は道も空いていて移動するにはいい時間ですが、目的地が近いとすぐに到着してしまいますよね。
すると朝の時間の過ごし方に悩んだりします。見たい観光地を捨てる選択をすることもすくなくありません。いくらなんでも開場まで5時間は待てません。
『鬼滅の刃』の聖地。柳生一刀石
この日、道の駅関宿で5時に起きた私たちは、柳生の里に向かいました。それでも8時前には柳生の里に着いてしまいました。
しかし柳生の里は「入場料をとる観光地」ではありません。
知っていますか? たいていの場所で「寺院は有料」のことはあっても「神社は無料」です。柳生一刀石は無料で見られるだろうと予想していました。
かかる費用は駐車場代金だけです。しかし朝の8時前にはまだ駐車料金を徴収する係員は誰もいません。
ぐふふふ……。
私たちはほくそえんで一刀石に向かいます。
アニメ『鬼滅の刃』に、主人公の炭治郎が兄弟子を切ったつもりが大岩を斬っていたというエピソードがあります。
そのエピソードが、柳生石舟斎が天狗を斬り捨てたつもりが大岩だったというエピソードに似ているために、『鬼滅の刃』の聖地あつかいされているようです。
黒と緑の市松模様の羽織を着て、写真を撮るのは流行っているはずなのですが、早朝すぎて誰もいません。好きなだけ写真がとれました。
この一刀石は実際には刀で斬られたものではなく、柱状節理みたいな石の筋目にそって自然に割れたというのが真相のようです。
それにしてもこうまできれいに割れている石はこれまで見たことがありません。とても珍しいものではないかと思います。
一刀石のまわりにはたくさんの巨石がありました。もともとそのような場所だったようです。
さすが柳生新陰流・駐車場係。出庫ギリギリでバッサリと斬られる
観光地の早朝ではこういうことは珍しいことではありません。
ところが出庫しようと車を動かしたところ、そこに駐車場係がやってきました。なんとギリギリのタイミングで駐車場料金600円がかかってしまったのでした。ギリギリアウトでした。闇からバッサリ斬られたようなものです。さすが柳生新陰流。おそるべしですな。