一生に一度だと思ったことも、やる気にさえなれば毎年だってやれる。

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『ドラクエ的な人生』とは?

心の放浪者アリクラハルトの人生を走り抜けるためのオピニオン系ブログ。

書籍『市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座)』。『通勤自転車からはじめるロードバイク生活』。『バックパッカー・スタイル』『海の向こうから吹いてくる風』。『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』『読書家が選ぶ死ぬまでに読むべき名作文学 私的世界十大小説』Amazonキンドル書籍にて発売中です。

世界はあまりにも広く、人生はあまりにも短い。

放浪のバックパッカー旅行を続けていると、時々思うことがあります。「もう二度とこの地を踏むことはないだろうな」と。国内旅行ではあまり感じることのない感覚です。

たとえば直近のメキシコ旅行。チェチェンイッツアやティオティワカンなどメキシカン・ピラミッドを中心とした観光は大満足のものでしたが、おそらく生涯もう二度とメキシコを訪れることはありますまい。トランジットで偶然訪れるような場所ではありません。わざわざ再訪するには、世界はあまりにも広く、人生はあまりにも短い。

外国でも「もう二度と訪れることはないだろう。 永遠にさようなら」と別れを告げた場所に、また来てしまうということはごくまれにですが、あります。たとえば私にとってイタリアのミラノはそのような場所でした。もう二度とこのゴシック大聖堂を見ることはあるまい、と思っていたのですが、ベネチアへのトランジットや、ミラノ万博など、何度も行くことになりました。しかし基本的には稀なケースであり、ほとんどの場所は一生に一回きりということになります。エジプトのピラミッドも、ギリシアのザキントス島も、どれほど思い出に残っていても、もう二度と目にすることはない場所なのだろうと覚悟しています。

ところが国内だと、どんなに「サヨナラの旅情」にひたろうと思っても、その後の人生の中で偶然通ってしまったりします。たとえば横須賀市にバルチック艦隊を打ち破った東郷平八郎の戦艦三笠があります。横須賀は三浦半島の突端にあるため、わざわざ行かないと偶然通りすがるはずのない場所ですが、先日、千葉から東京湾横断フェリーに乗ったら着いた先が横須賀でした。二度と見ることはないと思っていた戦艦三笠をまた見ることになったわけです。

一生に一度と思って、かつて私は「南アルプス全山縦走」をしています。会社の夏休みを全部つぎこんだ8泊9日の第縦走でした。それもこれも一生に一度と思ったからこそできたことです。

しかし、考えてみれば、南アルプスなんて「すぐそこ」です。一生に一度と思ってやった大縦走でしたが、その気になれば毎年だってやれるのです。最大の壁は心の壁です。やる気にさえなれば、一生に一度だと思っていたことを、毎年だってやれるのです。

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