ドラクエ的な人生

日本語だけで生きていくには人生は退屈すぎる。

※この原稿はビジネスなどで「外国語を使わざるを得ない人」ではなく「趣味で外国語を学んでいる人」に向けて書かれています。なお、面倒なので英語(=外国語)で統一します。英語のところは、ところどころ外国語(ターゲット・ランゲージ)と置き換えてお読みください。ちなみに本コラムの著者は英語喋れません。

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海外旅行の方が国内旅行よりも刺激があって面白い

コロナ禍の影響もあって、最近はぶらり海外放浪の旅に行けていません。車中泊などで日本国内はそれなりに回っていますが、やっぱり海外旅行の方がずっとおもしろいと思います。

旅の本質(価値)は恐怖にある、と言ったのはカミュですが、その恐怖が国内旅行には足りないからです。慣れきった言語、文化、食べ物、人種……で刺激が足りません。

これが海外旅行旅行だと、理解できない言語、見たこともない文化、食べたことのない料理、日本人とはあきらかに違う人たち……と刺激がいっぱいで面白いんですけどねえ。

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「趣味は英語」は「海外旅行の替わり」

しかたなくこの島国の中で暮らしていく中で、いつのまにか英語の勉強が趣味になってしまいました。きっと私にとっては「英語の勉強」は「海外旅行の替わり」なのでしょう。「相手が何言ってるのかわからない」ところが共通しています。

英語は、バカにしてんのか、ぐらいの発音でちょうどいい

私が「趣味が英語」になったのは、そもそもはウクライナ戦争が原因です。いつ第三次世界大戦に発展して核で世界が滅んでもおかしくないウクライナ戦争を熱視線ウォッチしているうちに、日本のテレビ・YouTubeを見つくしてしまいました。それ以上の情報が欲しければ、もう海外サイトを見るしかありませんでした。

ロシアの軍事ブロガーって何者だ? なんでブログにそんなに影響力があるのか。

トークが中心の日本のウクライナ報道にくらべて、ドイツやフランスの報道は現地からのレポートが多いのが特徴です。陸続きで近いからでしょうか、日本テレビと違い、現地リポーターが常駐しています。

ウクライナ戦争後の世界。ロシアの分割統治(案)。日本は樺太をもらえ

ドイツやフランスといっても、ドイツ語、フランス語ではありません。各国の英語サイトがYouTube上に立ち上がっているので、英語で聞くことができます。しかしこの英語がわからないですよ残念ながら私の耳では今のところ。

日本語と韓国語。英語とフランス語。どっちが近い言語か? 似てるのはどっちか。

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日本語で聞いたら取るに足らないような内容でも英語でなら最後まで聞ける。

こうして海外旅行の替わりに英語の勉強をはじめて、感じたことがあります。

おもしろいね。外国語の勉強。たとえば……日本語で聞くととるに足らない内容でも、英語だと面白く最後まで聞くことができます。

たとえばウクライナ戦争でも、日本のニュースを見ているので、はじめから何を伝えようとしているのかは概ねわかっているのですが、英語だとはじめて聞く内容のようにワクワクして最後まで聞くことができます。ところどころわからない単語を、想像力で埋める作業が入りますので、脳ミソがフル回転状態で聞いています。

日本語だと「わかり切ったこと言ってるなあ。つまらん」と感じるような内容が、英語で聞くと「よく聞き取れないなあ。ワクワクするな」と感じます。

たとえば「大平洋戦争史」だとか「地球温暖化」とかを、日本語で聞いても(すでに理解済なので)今さら面白いと感じませんが、これを英語で聞くと「面白いなあ」と感じてしまうのだから、おかしなものです。

この効果を利用すれば、これまでに日本語で刺激を受けて面白かった内容を、英語で聞いてもう一度刺激を受けて楽しむことができます。

これはちょっと人生を二度生きることに似ていると思いませんか?

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人生はモノリンガル(単一言語の話者)だけで生きていくには退屈だ

興味のないことは何語で聞いても興味がもてないので、自分の趣味の範囲内でのことですが、長く生きていると(日本語で)満足できるような濃い内容ってだんだんすくなくなってきます。「なんか聞いたことのあるもの」「すでに経験していること」領域が大きくなると、刺激が減ってくるのです。たとえば私はランニングが趣味で、著作ももっている専門家です。

×   ×   ×   ×   ×   × 

※雑誌『ランナーズ』の元ライターである本ブログの筆者の書籍『市民ランナーという走り方』(サブスリー・グランドスラム養成講座)。Amazon電子書籍版、ペーパーバック版(紙書籍)発売中。

「コーチのひとことで私のランニングは劇的に進化しました」エリートランナーがこう言っているのを聞くことがあります。市民ランナーはこのような奇跡を体験することはできないのでしょうか?
いいえ。できます。そのために書かれた本が本書『市民ランナーという走り方』。ランニングフォームをつくるための脳内イメージワードによって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。「言葉の力によって速くなる」という本書の新理論によって、あなたのランニングを進化させ、現状を打破し、自己ベスト更新、そして市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。
●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」って何?
●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム?
●ピッチ走法よりもストライド走法! ハサミは両方に開かれる走法。
●スピードで遊ぶ。スピードを楽しむ。オオカミランニングのすすめ。
マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは?
究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」
本書を読めば、言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く走ることができるようになります。
※カルペ・ディエム。この本は「ハウツーランニング」の体裁をした市民ランナーという生き方に関する本です。あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。

Bitly

星月夜を舞台に、宇宙を翔けるように、街灯に輝く夜の街を駆け抜けましょう。あなたが走れば、夜の街はイルミネーションを灯したように輝くのです。そして生きるよろこびに満ち溢れたあなたの走りを見て、自分もそんな風に生きたいと、あなたから勇気をもらって、どこかの誰かがあなたの足跡を追いかけて走り出すのです。歓喜を魔法のようにまき散らしながら、この世界を走りましょう。それが市民ランナーという走り方です。

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ランニングの専門家の私にとって、今さらランニング系の話題で「へえ、はじめて聞いた。開眼しました!」ってことは、もはやなかなか考えられません。そういう時代はとうに終わってしまいました。

ところがすでに知っている内容でも、英語で聞くと面白く聞くことができます。穴埋めパズルのようにして脳力全開でヒアリングするからです。

人生はモノリンガル(単一言語の話者。日本語しか喋れない人)として生きるには、あまりにも長く、退屈なのではないか、と思います。

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人間、同じことばっかりやっていると飽きる。人生にも、飽きる。

すでに経験済み、知っていること、は刺激がすくなくて退屈なのです。同じことばっかりやっていると人間、飽きます。同一の場所で、同一の言語で、同一のことばかりして、同一のものばかり食べていると、やがては人生に飽きてしまうのです。

人生が退屈になったときには、いよいよ外国の登場です。まったく言葉の通じない外国に行ったら退屈なんかしていられません。盗難にあったり、パスポートを紛失したり、飛行機に乗り遅れたり……生存を賭けたドキドキがあなたを待っています。

旅先でのトラブル集(トラベルはトラブル)

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バイリンガル(二か国語の話者)は人生を二倍楽しめる。

海外旅行に行けないときには、外国語の世界にひたると人生、退屈しません。これはちょっと人生を二度生きることに似ていると思いませんか?

人生は、単一言語で生きるには、あまりにも退屈です。もう一か国語ぐらい喋れたら、その分、面白くなります。

すでに知っている内容でも、それを外国語で聞けば、なぜか新鮮で、最後まで面白く聞いていられます。

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ハリー・ポッターを二度読むならば、今度は原書(英語)で読みたい。

たとえば私はハリー・ポッターシリーズを全冊(日本語で)読破しています。もう一度再読しようとは思いませんが、英語の原書がストレスなく読めるぐらいの英語力になったら、こんどは原書で読んでみたいなと思います。

つまりハリー・ポッターというひとつの刺激が、バイリンガルになると二回楽しめるということです。

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外国語は習得後、母国語と同じで刺激がなくなる。習得途中が面白い

そう考えると、こう思えてきます。

仕事でどうしても必要な人は別として、趣味の英語でなかなか英語が習得できなくてイライラしたり、投げ出したりする人がいますが、英語というのは習得途中が面白いんですよ。だって習得しちゃったら、それは母国語と同じで、何の刺激もないってことだもの。

ところどころわからなかったりするから、穴埋め作業に想像力がフル稼働して補おうとするわけだからさ。それが当たっていたり、外れていたりするから面白いんでしょ?

それがぜんぶわかっちゃったら、また刺激がなくなってしまうじゃないですか。

そういう刺激中毒の人は、また次の原語を習得しようとするんじゃないかなあ。フランス語、ドイツ語、ポルトガル語……あなたを小学生レベルの語学力に戻してくれる世界は他にいくらでもありますからね。

英語は習得途中が花なのよ。ちょっとわからないうちがいちばん面白いのよ。

(そう信じて勉強しましょう)

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