地球温暖化に賛成します

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かつて地球が寒冷化していた時代、人々は飢饉に苦しんでいた。寒冷化するよりは温暖化した方が地球生命にとってはありがたい話しなのだ。

こんにちは、ハルト@sasurainorunnerです。

ここでは「ストップ! 地球温暖化」にストップをかけるべくきっぱりと異を唱えようと思います。

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地球温暖化はそれほど悪くないと思うのはバックパッカーとしての直感

これまで主として東南アジアを放浪するバックパッカーとして過ごしてきた人生経験から言うと、地球温暖化はそれほど悪くないことだと直感している。

地球が温暖化するということは、単純に東南アジアのような亜熱帯の国が増えるということであり、それはむしろ望むところなのではあるまいか。

東南アジアというと漠然としているので、話しをタイのバンコクに絞ろう。日本も那覇と札幌では状況が全然違うので話しを東京に絞る。東京とバンコクを比較することで、地球温暖化を肯定したいと思うのだ。

私はいっそ東京もバンコクのようになればいいと思っているのだ。いろんな意味でのんびりと楽に理想の生き方がしやすいのは東京ではなくバンコクだからである。

放浪のバックパッカーに向いているのは東京ではなくバンコクだからだ。

バンコクに行ったことがない人のために超簡潔に説明しよう。東京とバンコクは何が決定的に違うのか?

一言でいえばそれは気温だ。バンコクは暑いのである。

東京の平均気温は1番暑くて8月に26.4度、1番寒くて1月の5.2度である。5.2℃はダウンジャケットが必要だ。重ね着が必要だ。サンダルでは過ごせない。

東京はすさまじい温度差である。訪日外国人で8月に来日した人は「東京は暑い」と言い、1月に来日した人は「東京は寒い」と言うだろう。

それに比べてバンコクの月の平均気温は最低でも12月の26.6度、最高でも4月の30.9度である。常に暑い。

一年中サンダルで過ごせる。洗濯物はすぐ乾くから数枚Tシャツがあれば十分だ。

人々はのんびりしており、昼間から公園で寝そべっている人をよく見かける。バンコクは食べるものが安くて豊富だ。フルーツなどは、食べた種をペッと草むらに吐いたら、そこから木が茂り、フルーツをつけるのだ。

すべて気候のおかげである。

日本では見たことのない種類のフルーツがたくさんある。果物の王様ドリアンや、マンゴー、ココナッツ、ランブータン、マンゴスチン。ジャックフルーツ、釈迦頭、ランチ、ザクロ、グァバなどなど。

日本では輸入してやっと食べられる果物が、そこら辺に自生しているのが亜熱帯地方である。

日本では4月から9月にかけて実る「お米」も、タイならば二毛作が当たり前にできる。ひとつの水田から倍の収穫ができるのだ。これが食べ物が安く、豊富な理由である。

植物の生命力が違う。草木の繁殖力が違う。

冬は枯れてしまうイメージの日本の森だが、タイの森は一年中いつだって繁茂している。

光合成をエネルギーとする草木にとって、亜熱帯ぐらいの気温は、むしろ有利なのだ。植物が大爆発している。

大爆発しているのは植物だけではない。動物も大爆発している。変わった生き物がたくさんいる。猿とか鳥とか日本とは比較にならない。生物の多様性が違うのは、森がそれだけ豊かだからである。

生き物にとっては、亜熱帯ぐらいの気温の方が有利なのだ。

その反対が氷河期ということになる。氷河期ともなると生物は絶滅の危機である。もちろん人類も絶滅の危機だ。

シベリアのツンドラとか南極とかアイスランドには、食べる物はおろか単純に生きているものが少ないのだ。

そう考えると、単純に2度や3度ぐらい、気温が上がることは問題ないどころか、むしろその方がいい気がする。

温度が上がるとゲリラ豪雨が起こると言う人がいるが、東南アジアのスコールを一度でも経験してみるといい。ちゃんと東南アジアはスコールと共存している

海面が上昇して陸地が減るとか言う人もいるが、その分、シベリアの永久凍土が溶けて利用できるようになれば、人類全体の食糧生産量は上がるのだ。

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平均気温が1℃下がれば、植物の生息期間は1か月ほど短くなり、不作になる

「地球温暖化に賛成」前々から思っていたことだったが、こうして自分の意見を表明しようという気になったのは、東京国立博物館で特別展「三国志」を見に行ったからである。

三国志の冒頭は、たいてい劉備、関羽、張飛が登園の誓いを結ぶところからはじまる。黄巾の乱で荒れ果てた漢王朝を義兄弟で力を合わせて立て直そうという誓いだ。

 

ちなみにその黄巾の乱というのは、教祖張角の腐敗漢帝国に対する農民の反乱である。

 

黄巾の乱の時代のキャプションがこちら。

黄巾族の反乱の理由の一つに、寒冷化による不作があったようなのだ。

西暦200年ごろの中国は、生きていくのにキビシイ時代だったわけだ。

ここには黄巾の乱が起きた時代は今より年間平均気温が1℃以上低い寒冷期だったと書いてある。

平均気温が1℃下がると植物の生息期間が1か月ほど短くなり、生息可能高度が170m低くなるそうだ。要するに寒くなると食料の収穫ができなくなり不作になるということだろう。

もちろんこれは逆も真なりである。平均気温が1℃上がるだけで植物の生息期間は1か月ほど長くなり、その分豊作になるのだ。

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地球温暖化すれば耕地利用面積は増えるのではないか?

地球が温暖化すると海面が上昇して南海の小さな島が水没してしまうというような議論があります。

しかしその代わりシベリアやカナダの永久凍土が使えるようになるのでは?

地球上における陸地面積のおよそ20%は永久凍土であるといわれています。

真水と一緒に、陸地面積の20%が使えるようになったら、すばらしいと思いませんか?

すくなくとも2℃気温が上昇したら、340mの同心円にわたって田畑の有効活用が増えるはず。

悪い話しばかりではないのでは?

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暖かい国は人口が多く、寒い国は人口が少ない。日本の人口減問題も地球温暖化で解決する

日本経済はオワコンだと言われています。ダメになる要因はいくつもあるのですが、その中の大きな理由の一つに日本人の人口減が上げられています。

出生率の低下により人口が減少すると、国際的にマーケットとしての魅力が下がるというわけです。買う人がいなければモノは売れません。

私個人としても老人ばかりの『沈黙の春』みたいな静かな町には住みたくありません。若者がたくさんいて騒がしい世界の方が楽しいです。能面の老人ばかりの町よりも、子どもの笑顔があふれる世界の方が楽しいもの。

つまり日本の人口減に歯止めがかかった方が望ましいわけですが、地球が温暖化すれば、勝手に日本の人口は増えるだろうと私は思います。

イギリス、フランス、ドイツのようなヨーロッパの先進国が思ったよりも人口がすくなく、インドやベトナム、タイ、マレーシアのような国が想像以上に人口が多いのは、なぜでしょうか。

2020年版WHO世界人口ランキングではイギリスは21位、フランスは22位、ドイツは17位、インドは2位、ベトナムは15位、タイは20位である。ちなみに日本は10位、インドネシアは4位です。

データは、暖かい国は人口が多く、寒い国は人口が少ない、ことをはっきりと示しています。

イスラム教国を人口順に並べるとインドネシアが1位だそうです。砂漠の宗教というイメージのイスラム教ですが、熱帯雨林のインドネシア人が国別だとモスリム最大になるそうです。

経済的な貧困が原因で若夫婦が出産を控えているという現行政府が考えているのは間違いではないでしょうか。手当と称して税金をばらまいても出生率は上がらないと思います。

インドネシアよりもドイツの方が経済的には豊かなはずです。でも人口が多いのはインドネシアです。この理由をどう説明するのでしょうか。

昔から「貧乏子だくさん」という言葉もあるくらいです。経済的余裕ができれば出生率が上がるという分析は間違っているとしか思えません。

地球が温暖化して夏が長くなれば、人は薄着になって開放的になります。そして勝手に子供ができるのです。

日本での出産月別統計によれば、7、8月に生まれる子が最も多いことが明らかになっています。妊娠期間を考えると、8、9月(マイナス11カ月で計算)にできた子だということでしょう。

暑い夏にもっとも子どもができるのです。

地球が温暖化すれば、食料が豊富になって、人の心が開放的になって、子どもなんて勝手にガンガン生まれるのです。

地球温暖化は悪いことばかりのように報道されていますが、悪いことばかりじゃないと思いませんか?

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地球温暖化は悪い話しではない。ストップする必要はないのでは?

地球温暖化に反対する人は現状維持こそ最高とするコンサバ系の人たちです。

なにも私は化石燃料をじゃんじゃん燃やして地球をむりやり温暖化しろと主張しているわけではありません。

ただ、結果として地球が温暖化するのであれば、それほど悪い話じゃないよ、と主張しているだけです。

地球寒冷化なら別だが、地球温暖化はなにも巨万の富を投じて止めなければならないようなことではありません。

長い目で見ると、地球は温暖化と寒冷化を繰り返してきたのです。そして明らかに温暖化の方が寒冷化よりも地球生命にとってはいい時代だったのです。

地球温暖化の議論はマイナス面にばかり目を向けていては不公平です。プラス、マイナス両面で検討すべきです。そして気温が2度ぐらい上昇することは、地球全体にとっては明らかにメリットの方が大きいのです。

だから私は地球温暖化に賛成なのです。

サハラ砂漠で大ジャンプする著者
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このブログ著者の小説『結婚』
小説『結婚』
愛とは何か? 結婚とは何か? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。恋人のアスカはツバサのもとを去っていきます。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。  離れたくない。その叫びだけが残った。  全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。 引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。 そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。 それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自信が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。 アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。 死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。 生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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愛とは何か? 結婚とは何か? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。恋人のアスカはツバサのもとを去っていきます。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。  離れたくない。その叫びだけが残った。  全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。 引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。 そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。 それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自信が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。 アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。 死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。 生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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このブログの著者の小説『片翼の翼』
小説『片翼の翼』
なぜ生きるのか? 何のために生きるのか? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。 かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。 同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。 アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。 自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。 人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。 ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 ※※本作は小説『結婚』の前編、バックストーリーに相当するものです。両方お読みいただけますとさらに物語が深まる構成になっています。※※
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小説『片翼の翼』
なぜ生きるのか? 何のために生きるのか? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。 かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。 同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。 アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。 自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。 人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。 ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 ※※本作は小説『結婚』の前編、バックストーリーに相当するものです。両方お読みいただけますとさらに物語が深まる構成になっています。※※
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【この記事を書いている人】

アリクラハルト。走る哲学者。【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。千葉県在住。

【この記事を書いている人】
アリクラハルト。走る哲学者。【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。千葉県在住。
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