「あてずっぽう注文」は危険。完全無欠の「指さし注文」
台湾の食堂でのことです。うちの嫁が、食堂で、誰かが食べている肉入り平麺ヌードルを見て、
あの肉入り平麺おいしそう。私も同じものが食べたい
と、言いました。
私たちがお店の席に座ると、店員がメニュー表を持ってきました。写真はありません。オール漢字のメニューです。
これかな?
あてずっぽうで、妻は自分の食べたいものを注文しました。漢字メニューをよく読めば、どんな食べ物なのか、おぼろげながら見えてくる気がします。ヨーロッパ人にはできない、日本人だけの特殊スキルだといってもいいでしょう。
しかし私はこの「あてずっぽう注文」を危険だと思いました。なんとなく漢字から料理のイメージが伝わってくるものの、こっちは中国語が完全に理解できるわけではありませんから、たぶん注文しているものは自分が食べたいものとは微妙に違うだろうと予想しました。
こういうとき、バックパッカーは「指さし注文」をします。指さし注文とは、自分が食べたいものを食べている人のお皿を指さして「これ、これ。これと同じものが食べたい」と店員に直接アピールすることです。こうすることで、間違いなく、自分の頼みたい料理を注文することができます。
この指さし注文で、オーダーを間違えたことはこれまでありませんでした。だから安心して肉入り平麺ヌードルが運ばれてくるのを待っていました。
指さし注文とは、他人が食べているものを指さして、同じものを注文するやりかた
ところが……なんと、運ばれてきたのはピータン。
はあ? ピータンなんか注文してないんですけど
オーダーミスだと抗議しようかと思った瞬間、ハッと思い至りました。も、もしや……?
そして自分が指差し注文した人のテーブルを確認したところ、肉入り平麺ヌードルの隣に、なんとピータンが並んでいるではありませんか。そうです。店員さんは私の指さしをピータンと誤解してしまったのでした。
あちゃー。そういうことか。こりゃあマイッタ
本当はもっと頼みたい料理の傍に近寄ってダイレクトに料理を指さして「これ、これ。これと同じものが食べたい」とアピールすればいいのでしょう。しかしなにしろ知らない人が食べているものをズケズケと指差しするのも失礼な感じがするので、できるだけ本人にわからないように遠くから指さしをするために、このような誤解が生じてしまったのでした。
ああ。過去無敗の指さし注文、はじめての失敗だ
ピータンが運ばれてきたのは、店員のミスとばかりはいえません。曖昧な指さしだった自分のミスといえなくもありません。
しょうがなく自己責任でピータンを食べていたところ、なんと続けて「肉なし細麺ヌードル」が運ばれてきました。これは妻があてずっぽうで注文したものでした。
ぜんぜん違う料理ではありませんでしたが、案の定、微妙に違うものが来ました。やはりあてずっぽう注文はギャンブルです。
正確を期すために、妻が発注したヌードルの内容を、確認の意味で、私が指さししたつもりだったのですが、台湾の店員さんには、こちらの意図がまったく伝わっていませんでした。妻の注文は注文でひとつ、それとは別にピータンを追加注文したと思われていたみたいです。
指差し注文でも失敗することがあるのね
食べたい料理が食べられず、余計な料理まで食べることになってしまった。これを教訓とするために、これをピータン事件と命名しよう
ピータン事件とは、頼みたかった料理の「隣の料理」が注文されてしまうことをいいます。こちらの意図がまったく伝わらず、お客と店員の「だろう」「だろう」がすれ違い、まったく意図しなかった状態になってしまうことをいいます。
今後も指さし注文することがあると思いますが、ピータン事件には気をつけたいと思います。

