ドラクエ的な人生

下関駅放火消失事件

朝、起きたらスマホでニュースを見ることにしている。新聞はとっていない。

ここでは首里城消失事件で思い出した下関駅消失事件について書いています。

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沖縄の世界遺産、首里城消失事件に接する

スマホのアラームで目を覚ますと、スマホのニュースを眺めながらゆっくりと起きるのが私の朝の儀式である。

今朝、いつものようにスマホのニュースを眺めていたら衝撃的な事件が目に飛び込んできた。

沖縄の世界遺産首里城が火事で焼失したというのだ。

な、なにい~!

いっぺんで目が覚めた。火災発生が午前三時前ぐらいというから新聞派の人はこのニュースには接することができないだろう。

クリックして次々に情報を集める。

深夜のため炎が悲しいほど鮮やかである。

放火かどうかは不明らしい。

しかし30日深夜まで「首里城祭」の準備が行われていたというから、電気系統の備品が発火したことによる事故の可能性が高いようだ。

ノートルダム寺院のパターンと同じである。

ノートルダム寺院の火災事故。パリ市民の悲嘆を思う
な、なにぃ!? 朝から衝撃的なニュースを聞いた。ノートルダム大聖堂が火災で焼け落ちたというのである。 ノートルダム大聖堂の火災事故は日本なら「東大寺大仏殿消失」ぐらいの衝撃 ノートルダム寺院といえばフランス屈指の名所である。私の...

最初は「消失」という言葉が信じられなかった。しかしスマホ時代のニュースはクリックするたびに首里城が燃える写真を次々と見せてくれる。

映像の力で、現実感のない「消失」という言葉が真実なのだと思い知らされる。

と同時に、私はある日の出来事のことを思い出した。

遠い昔、寝台特急ブルートレインの中で経験した「下関駅消失事件」のことである。

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下関駅消失事件

下関駅消失事件とは2006年1月7日午前1時50分ごろ、山口県下関駅が放火により全焼してしまった事件のことである。

2006年ごろには寝台特急ブルートレインの廃止が相次いでいて、ブルトレはやがて全廃されるであろうということが喧伝されていた時期だった。

『深夜特急』を愛読し、放浪のバックパッカーであった私であるが、本物の深夜特急ブルートレインにはまだ乗ったことがなかった。

ブルトレが絶滅する前に、これは絶対に乗っておかなくては。。。!

焦りにも似た気持ちでチケットを買って、はじめてのブルートレインに私は乗り込むことができた。

それが運命の2006年1月6日のことだった。

はじめてのブルートレインはそれは楽しかった。寝ながら乗るというのは最高である。

東京汽船の船底での雑魚寝に比べたら、ブルートレインは高級ホテルのようであった。

余談だが私は船底の雑魚寝も大好きである。飛行機が座席タイプじゃなくて二等客船のようにまっ平らで雑魚寝だったらどれほどいいことかと長距離フライト中に夢想することがよくある。

東京島に向かう汽船が海上で停泊して夜を明かす。深夜に到着しても、受け入れる側の港湾施設が開いていなければどうにもできないために、朝まで時間調整をするわけだ。

どこの駅だが忘れたが、私の乗ったブルートレイン富士はぴくりとも動かなかった。延々とひたすら停まっていた。おいおいちょっとは進んでくれよ。

私はブルートレインは夜通しずっと運行しつづけているものと思っていた。

あるいは船のように、駅が開くのを停車して待っているのだろうか。そう不安になった。

全く動かないというのは退屈なのである。

電車の振動は心地よく眠りへといざなってくれるのだ。

あまりに動かないのでイライラしていると、電車内にアナウンスが入った。

「当電車は事故のため停車しています。火事のために、この先の下関駅が…消失しました」

たしかそんなアナウンスだったと思う。

思わず私はプッと吹き出してしまった。悪い冗談かと思ったのだ。

当時はスマホなんて持ち歩いていなかったため情報を確認する手段なんてなかった。

下関駅が消失? ぶぶぶ。笑える。駅が消失するわけないじゃん。

ところがアナウンスは本当であった。放火による火災で2006年1月7日下関駅は消失してしまったのだ。

その時、私は下関に向かうブルートレインの中にいた。

千葉県住民である私にとって下関駅はそれほど身近な駅ではない。

ブルートレインに乗っていなければ、下関の全焼がこれほど鮮明に思い出に残っていることはなかったはずだ。

駅の消失は事実であった。同じように首里城の消失も事実なんだろうな。

いくら信じられないようなことでも、事実なんだろうなと思わざるを得なかった。

首里城火災消失の報をうけて、下関駅消失事件のことを、あの懐かしいブルートレインとともに私は思い出したのである。

下関駅が再建されたように、首里城も、そしてブルートレインも再びこの世界によみがえってくれることを祈ります。

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