日本のパスポートはノービザでどれぐらい海外に滞在できるのか?
うちら夫婦は将来、海外で暮らそうと考えています。移住するような大掛かりなものではなく、あくまでもノービザの範囲内で旅人として滞在しようと思っています。
ノービザといっても、日本のパスポートで、けっこうな期間、滞在することができます。たとえば。
180日=カナダ。
90日=アメリカ、韓国、台湾、中国、オーストラリア、フランス、イタリア等。
45日=ベトナム。
30日=タイ、シンガポール、フィリピン。インドネシア
上記のようにかなり長期に滞在することができます。別に移住しなくてもハワイに90日もいられたらもう十分なのではないでしょうか? そんなにいたら逆に日本に帰りたくなるかもしれません。
ちなみにこのコラムでは一月以上連続で海外で暮らすことを「ロングステイ」と定義します。一カ月いかない滞在を「ショートステイ」と呼んで区別しています。
もうすこしタイとインドネシアの滞在期間が長ければいいのにと思うぐらいで(90日を希望)、これだけあれば私にとってはお腹いっぱいです。たとえばニュージーランドに1年暮らすよりも、ニュージーランド2カ月、アメリカ2カ月、中国2か月、日本半年と移動しながら生活した方が楽しいだろうと感じます。なにもリタイアメントビザを取得して本格移住する必要はありません。
外国で暮らすことと旅行することは違う。
このようにビザなし滞在で外国暮らしをする作戦なのですが、数か月単位で暮らすとなると、いわゆる旅行とはかなり違ったものになるだろうと予想されます。私は帰国子女なので、じっさいに外国で暮らしたことがあるので、暮らすことと旅行することがぜんぜん違うということはよくわかっています。
ソウル日本人学校の偏差値レベルと韓国語。卒業生の進路と有名人。同窓会と将来
いちばん違ってくるのは「時間の使い方」
なかでも、いちばん違ってくるのは「時間の使い方」ではないでしょうか。
ショートステイの観光旅行の場合、現地の天気が雨でも観光を続けます。雨だからといってホテルの部屋に閉じこもって寝ていることは考えられません。しかし月単位でのロングステイになれば、日本でそうするように雨だったら一日部屋で何もせずに過ごそうとするでしょう。
そうなると、観光旅行の場合、ただ寝るための場所だったホテルの一室が、生活のための空間となります。できるだけ快適に生きるために、せめてアパート暮らしをしているような環境に部屋を近づけたくなります。
ショートステイならばホテルの一室でも構わないけれども、ロングステイの場合、ひとり一部屋が欲しいな。たとえば私のようにパソコンをバチバチ打ち込むのが趣味という人にとっては、同居人に気兼ねなくキーボードを叩きまくれる環境はストレス解消という意味でも非常に重要です。
ホテルはたいていワンルーム。家族旅行はどうしているのか?
しかし……安宿というのはたいていワンルームなんですよね。このタイプはロングステイでは厳しいものがあります。
ウチらの場合、夫婦で旅しているのですが、四人家族の家族旅行なんていったいどうしているのでしょうか?
調べたところたいていの場合、ツインルームを二つ予約しているみたいです。なかにはコネクティングルームといって中でつながっている部屋もあるみたいですが、隣同士ならば廊下から移動したって中で移動したってたいして違いはありません。
温泉宿なんかだと四人部屋があったりしますが、これは布団を敷けるサイズを表現しているだけだったりします。基本は居間と寝室と2ルームですね。部屋は広くても個人のプライバシーはありません。
洋風部屋の場合、二人一部屋が基本です。西洋では夫婦が行動の最小単位なのでしょう。ちいさな子供はエキストラベッドで対応できるものの、大人になった子どもが親と旅行するような事態は想定していません。五人家族の場合はダブルルームを三部屋とらなければならないでしょう。
いずれにしても三人部屋といってもベッドが三ベッド置けるというだけで、三部屋あるというわけではありません。格安ホテル予約サイトで予約できるホテルはロングステイには不向きだということがわかります。
その点、Airbnbのような民泊マッチングアプリを利用すれば、ベッドではなく部屋を確保することができるでしょう。古典的方法としては現地エージェントを介して、アパートメントホテル、コンドミニアムなどの単語で賃貸部屋を予約しても、ベッドではなく部屋を確保できます。
かつて私はフランス・パリに2週間滞在したときに、一般のホテルではなくアパルトメンに泊まったことがあります。パリを立ち去る時、かなしくて泣きそうになったのは、あるいは現地の普通の人が暮らすアパルトメンで一緒に暮らしていたからかもしれません。もしもあれがホテルの一室暮らしだったら、あそこまで悲しくなかったのではないでしょうか。
「海外旅行に必要なのは昔は勇気、今はネットリテラシー」
「海外旅行に必要なのは昔は勇気、今はネットリテラシー」だと私は言いました。
パリのアパルトメンの鍵の受け渡しが時間が間にあわずできなかったのも今は昔です。ネットに繋がっていればそんな心配もありません。
ロングステイの場合、ベッドではなく部屋を借りるためにも、長期滞在の時間を有意義に過ごすためにも、やはりネット環境が必要のようです。
旅のために、ネットリテラシーをあげていきたい今日このごろです。