どうもハルトです。みなさん今日も楽しい旅を続けていますか?
イロハ「着いたね。マレーシア。上海は寒かったから、リゾート気分になるよ。年末年始の旅はこうでなくっちゃ」
町中でスーツにネクタイの人なんてほぼ見かけないじゃない? 昼間は寝ていて、夜に出歩く感じが、解放感があっていいの」
ハルト「東南アジアでは、ちゃんと定職についている人が貧しく、ちゃんと働いてない人が豊かに見える。働いてない人の方がずっと幸せそうに見えるから、アジアのバックパッカーは社会復帰が難しいんだよなぁ」
イロハ「中国では働いてた(笑)。その分、日本にいるのと同じ感覚になってしまって、リゾート感がなかったよ。東南アジアでは完全に外国にいるんだな、という気がして気持ちが上がるよね!」
ハルト「漢民族と日本民族はほぼ同じだけど、マレー人とは明らかに種族が違うものね」
イロハ「インド系も多いね。マレーシア」
ハルト「インドシナ半島って言うぐらいだから。英語でいうと何て言うか知ってる?」
イロハ「なんて言うの?」
ハルト「インド・チャイナ・ペニンシュラ」
イロハ「ペニンシュラって私たちが絶対に泊まれないあの香港の高級ホテル?」
ハルト「そう。あのホテルは九龍半島の先っぽにある。和訳すると「(九龍)半島ホテル」だね」
イロハ「インドと中国という超大国の間にある半島だからなのね~。うわあ。やっと来たね。バトゥ洞窟。NHKのおとなの基礎英語で見てから、ずっと来てみたかったんだ。ところでこの巨像はシヴァ神?」
ハルト「象神ガネーシャと並ぶシヴァ神のもうひとりの息子ムルガン神だね。日本では韋駄天と言われている。おれたちランナーの神様と言っても過言じゃないな。よし! 拝んどこう」
イロハ「素敵な場所よね。マレーシアはイスラム教世界だけれど、このバトゥ洞窟近辺はヒンズー教の世界だね」
ハルト「バリ島もそうだよ」
イロハ「下からは凄そうな階段に見えたけれど、猿をからかっているうちに頂上まで楽に行けちゃうね」
イロハ「こっちの洞窟は『ラーマナーヤ』の世界よね。どういうお話なのか教えて」
ハルト「ヒンズー教の聖典のひとつ。物語が聖典っていうのがいいよね。ギリシア神話の『イリアス』と同じで、物語の中に神様が出てきて、それが神を表現した聖典として採用されているんだ。
神には負けないという悪鬼ラーヴァナを、主神ヴィシュヌが人間に転生してやっつけるというお話だ。
ギリシア神話にも神には負けない怪物ギガンテスが出てきた。こちらも人間ヘラクレスが倒すんだ。そっくりだよね」
イロハ「なるほど。
ヒンズー教の祭壇への門前町だから、インド人がたくさんいるね。私、インド人ってもっと大きい人たちなのかと思った。思ったよりも背が低いね」
ハルト「あれはトラヴィダ人。確かに料理を給仕する人たちはトラヴィダ人が多いね。アーリア人はでかいよ」
イロハ「アーリア人?」
ハルト「言ってみれば色の黒い白人だね(笑)。ボリウッドのインド美人はアーリア人」
イロハ「ロティ(roti)がおいしいね。クレープにカレーをつけて食べるデザート風のカレーだね」
ハルト「結局インドはカレーか。クレープだろうとお米だろうとナンだろうとウドンだろうと、結局カレーをつけたらカレーになっちゃうだろ(笑)」
イロハ「手で食べても大丈夫? インドでスゴい下痢をしたって聞いたけど」
ハルト「人生最大の下痢をしたよ。インドは本当にやばかった。デリーの語源は下痢で、インドの語源はウンコなんだ」
イロハ「絶対ウソだ!」
ハルト「(笑)まあそれぐらい下痢したってことだよ。帰りの空港ですでに体調崩してたんだけど、なんとかごまかした」
イロハ「検疫に申し出た方がよかったんじゃないの?」
ハルト「空港で下手に体調不良を申し出ると、肛門に検便棒を突っ込まれて検査されるんだ。友人数人がかぎ爪のついた棒を肛門に突っ込まれて大便を採取されて、屈辱的な体験をしたって証言している。本当にまずいと思ったら申告した方いいけれど、まあ大丈夫ぐらいだったら空港では申し出ない方がいいんだ(実話)」
イロハ「ひいィ~。絶対申し出ないよ~」
ハルト「インド本国に比べて、インドシナのインド人街は清潔だよ。だから下痢の心配はしなくても大丈夫。
結局、インド人が不潔なのではなく、宗教ゆえの下痢大国なんだね。シヴァの乗り物である聖牛ナンディにちなみ、インド本国では牛が野良状態で自由に生きているから、そこら中が牛(動物たち)の排せつ物でいっぱいなんだ。それを人間が踏んで歩き回るから、いわば街全体に薄べったくウ×コが貼りついているようなものなんだ。その上をハエがたかり、奴らがウ×コを舐めて、人間の食料も舐めるから、結局ウン×の病原菌が経口感染してしまうんだ」
イロハ「インド人は不潔じゃないでしょ。日本人が発明したみたいに言っているウォシュレットだって、お尻を水で洗うことそのものはインドで昔からやっていることだよね」
ハルト「ウォシュレットには水が飛び散らないという素晴らしさがある。インド風のシャワーで肛門を洗うやり方だと肛門を洗った水が足元に飛び散ってそれを踏んだ靴で歩き回るから結局世界が×ンコに覆われてしまうんだ」
イロハ「もういいって(苦笑)。マレーシアは宗教の自由が認められているけれど、国教としてはイスラム教だから、野良ウシが闊歩できるほどヒンズー世界じゃないのね。
だからインド本国のように下痢はしないって言いたいわけね」
ハルト「そういうこと」