ソウル日本人学校の偏差値レベルと韓国語。卒業生の進路と有名人。同窓会と将来

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書籍『市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座)』。『通勤自転車からはじめるロードバイク生活』。小説『ツバサ』。『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』『読書家が選ぶ死ぬまでに読むべき名作文学 私的世界十大小説』『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』。Amazonキンドル書籍にて発売中。

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我が母校・ソウル日本人小学校

先日、ヤフーニュースを読んでいたら「ソウル日本人学校で新型コロナウィルス感染者がでたので休校になった」という記事を見ました。クラスターが心配で食い入るように記事を眺めたのですが……なんかわたしの知っているソウル日本人学校と違う。。。登り坂の左右にガラス張りの校舎が、まるで巨大な城壁のように存在感を示しているその校舎は私が知っているものではありませんでした。

わたしはソウル日本人学校出身です。もしかしたら新しく校舎を建て替えたのかと思って調べたら……次から次へとわからないことが出てきてしまいました。

それをまとめたのがこのページです。

第二の故郷。愛憎の韓国ソウル。

ソウル日本人学校は小、中学校までしかありません。高校はありません。

親の海外赴任。高校生の転校・転入。家族で引っ越すか、単身赴任するか

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1漢南洞校舎。2開浦洞校舎。3上岩洞校舎

ウィキペディアの情報によると、当初、1972年に日本人学校は龍山区漢南洞に設立されたそうです。ウチの母が「市場の二階」とよく言っていた校舎のことだと思います。「授業参観に行くと、下の市場でニワトリをしめる鳴き声がした」というアナーキーな当初旧校舎です。隣接地が砂利敷きのバスプールになっていました。そこで縄跳びをやったところ、ナワにひっかかった小石が後ろに飛びまくって、なんだか別の競技みたいになっていたことをよく覚えています。便宜上ここでは1漢南洞校舎と呼びます。※住所は漢南洞96-3。

そして1980年に江南区開浦洞に校舎を建設。こちらは「市場の二階」ではなく、日本の学校のように門があり敷地が柵で覆われていました。グラウンドがありました。近くに小川と池がありました。その池が冬には凍ってスケートをしたことを覚えています。便宜上ここでは2開浦洞校舎と呼びます(このブログの写真は開浦洞校舎です)。※住所は江南区開浦洞153(江南区開浦路416)(当時の資料では開浦洞山84となっています)。

そして私が写真で見た立派な新・新校舎は2010年に麻浦区上岩洞に完成したそうです。この校舎のことはまったく知りませんでした。わたしが写真で見たアニメに出てきそうな立派な校舎というのはこの校舎のことです。便宜上ここでは3上岩洞校舎と呼びます。※住所は麻浦区ワールドカップ北路62ギル11。

(クイズ)このブログのソウル日本人学校(開浦洞校舎)の写真、一枚目の五階建てですが、二枚目は四階建てです。さてどうしてでしょうか?

(こたえ)増築したから。目の錯覚や学校の怪談じゃありません。

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ソウル日本人学校は公立? 私立?

わたしはただの小学生として関わったので、あまりソウル日本人学校のことを深く調査したことはありませんでした。自分の母校のことを、文部科学省が建設してくれたのかと思い込んでいました。

こんなふうに思い込んでいました。日本は貿易立国です。海外に駐在するサラリーマンたちは、貿易立国を支えるお国の貢献者たちです。貢献者たちの子女が教育に不自由するようでは国として面目ないということで、文部科学省が国の税金で建設したものだと思い込んでいたのです。日本大使館が外務省のお金で建設されるように。そもそも「義務教育」だし……。主要国の首都ぐらいには公立小中学校を建てるのは国の責務ぐらいに考えていました。

三井物産の生活と年収額マジック。家族の暮らしと貯蓄額の現実。

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SJC(ソウル・ジャパン・クラブ)。旧名ソウル日本人会

ところが……よく調べると校舎建設の事業主がSJC(ソウル・ジャパン・クラブ)になっています。ソウル・ジャパン・クラブというのは旧名ソウル日本人会のことです。ソウルの名門ホテルでクリスマス会などを開いて、商売敵(たとえば三井物産と三菱商事。同じ発注を競い合うライバル同士ですが、日本人会では仲良くしてました)どうしが日本人同士なかよくやっていこうや、というとてもすばらしい会でした。

あのソウル日本人会(SJC)が発注者・施主ってどういうことだ? 発注者は日本国文部科学省じゃないの?? それがそもそも出身小学校に疑問をもったはじまりでした。ソウル日本人学校のホームページによれば、

・本校はSJCにより設立・運営される学校である。(学校規則第1章第1条)

と書いてあります。

もしかしてオレは公立小学校ではなく、私立小学校の出身だったのかな? もしかして寺小屋みたいなところで学んでいただけだったのかな?

自分の出自がとても不安になったので、さらに調査をつづけます。

韓国に妹がいるのなら、オッパと呼んでほしい

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日本人学校って何だ? 学校教育法の「学校」にはあたらない学校

まずは日本人学校について調べてみました。

ウィキペディアによれば、日本人学校というのは、現地の日本人会が設置したもので、学校教育法の「学校」にはあたらないが、文科省の認定によって、日本の学校と同等の扱いを受けることができるというものだそうです。

※学校教育法第1条に基づく学校(いわゆる「1条校」)ではない。

なんと……法的には「学校」ですらなかったのか!! 思ってたのと違う! 大ショックです!!

ちなみに日本の文部科学省には日本の学校と同等の扱いを認定されていますので、日本国内の上級学校への進学は支障ありません。また韓国政府には私立各種学校として認可されているため、その資格で韓国の上級学校へ進学することができます。韓国の高校へ進む場合には私立中学出身ということになるのですね。実際に、私も日本の公立中学校に何の問題もなく転校することができました。

学校教育法上の学校でない以上、公立小学校出身とは言えません。だからといって私立小学校出身というのも微妙なところで、教鞭をとる先生たちは、文科省から教員資格をもった者が正式に派遣されていることから、私立学校にくらべると、かなり公的な性格をもっています。これはもう日本人学校出身だとしか言いようがありません。だがしかし公立の学校では決してないのです。公立だったら校舎の建設も公費で負担されるからです。

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日本人学校の学力レベルは? 教員も、子女も優秀です。

文科省から派遣される先生方は、もちろん日本の教員免許状をもっていました。しかも選ばれた方々だったので教育熱心で優秀な方たちばかりでした。

外国で教鞭をとろうという方は意識高い系ですし、給料も日本にいるより高くなりますし、赴任にあたって試験があるので、国内のティーチャーよりも優秀な方が多いのです。

子女たちも優秀です。ハーバード大学を卒業した大使閣下の御子息・御令嬢がバカであるはずがありません。一流企業のエリート社員の子女も似たようなものです。教師同様に、子女たちも「選ばれた人たちの子ども」ですから、もともと優秀な子ばかりなのです。

赴任前に日本人学校の学力のレベルを心配する親御さんがいるようですが、心配いりません。教師も優秀、周囲の友だちも優秀です。すくなくともソウル日本人学校に関してはまったく心配いりません。日本の公立学校よりもむしろレベルは上でしょう。

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同窓会は? 有名人は? 偏差値は? 卒業後の進路は? 将来はどうなるか?

わたしの同級生は、総勢30名ほどです。一クラスしかなかったのでずっと持ち上がりで、顔ぶれが変わらないので今でも東京で同窓会を開いて仲良くしています。

同級生は、小6の時点で帰国する人が多かったです。学芸大学付属や私立大学の付属中学に進学する子もいました。もちろん公立中学に進学する人も多かったのですが、基本的にみんな学業成績は超優秀でした。ある年の日比谷高校の生徒会長も、東大寺学園の生徒会長も、わたしの同級生です。東西制覇したようなものです。一つのクラスからこれだけ人材がでるのは、公立小学校では考えられないと思います。

大学は東京大学、京都大学、東北大学、東京外国語大学、一橋大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、明治大学、中央大学などに進んでいます。卒業後は弁護士医者、歯医者、エコノミスト、投資家、陶芸家などがいます。ベトナムに学校建てちゃったというプロジェクトXみたいなやつもいます。

ちなみに弟の同級生にパフィーPUFFYの大貫亜美ちゃんがいます。

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旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。

帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。

Bitly

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日本人学校の教員になる方法は? 給料は?

ちなみに日本人学校の教員になるにはどうすればいいのか、気になったので調べてみました。オレを教えてくれた先生たちはどのような存在だったのでしょうか。恩師たちは何者だったのか?

文科省には「文部科学省教員派遣制度」というものがあります。

小中学校の先生は県単位で採用されるため、文科省が都道府県の教育長に対して、派遣教員の推薦を依頼しているそうです。推薦された者が、書類審査、面接を受けて、文科省が決定するという流れです。

ちなみに小中学校の先生は公務員なので給料は都道府県の条例により決まっているのですが、日本人学校勤務になった場合、国内給与(都道府県支給)+在勤手当(文科省支給)を受給できるそうです。在勤手当というのは海外手当のようなものです。

海外手当があるのはサラリーマンでも同様です。会社によって違いますが、海外赴任した場合は、国内と同じ給料という会社はあまりないだろうと思います。だから帰国子女は「選ばれた人たちの子ども」なのです。

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政府から補助金は出ていないのか? 日本人会だけで学校校舎ビルの建設なんて可能なんだろうか?

ソウル・ジャパン・クラブは、韓国最大の日系コミュニティーです。ソウル日本人学校の設立・運営だけでなく、とかく敵視されがちな「韓国社会の中の日本人」どうしが肩よせあって親睦を深めようというすばらしいコミュニティーでした。旅行や映画やテニスやゴルフなど親睦イベントもたくさん開催しています。ソウルに海外赴任するならば、入会しない選択肢は考えられません。

ホームページの情報からざっと計算すると……法人会員の会費が1,000,000ウォン(約10万円)で約420の法人が加入。個人会員の会費が300,000ウォン(3万円)で約2,000の個人が加入。ということは、年会費だけで約1億円の活動費があるわけですね。すごい組織ですね。

学校の建設にいくら費用が必要かというと……約20億円だと計算しても、30年越しに上岩洞校舎をSJCだけで建設することは不可能じゃないみたいですね。

しかし、それにしても政府の補助金はないんだろうか? 小中学校は義務教育なんだし。

『ムグケノ花ガ咲キマシタ』南北朝鮮が統一された後に、韓国は北朝鮮の核爆弾を手放すだろうか? 統一韓国は核保有国になる。

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義務教育は、属人的ではなく、属地的な解釈。海外子女に教育する義務はない

文部科学省の見解によると、憲法26条に定める「教育を受ける権利、義務教育の無償」は、人に適用(属人的)ではなく、地域に適用(属地的)されるため、海外の子女に対して直接の義務は「ない」そうです。教育無償の義務があるのは、国内在住者だけなのです。海外子女が主権の及ばない地にいる以上、やむを得ない解釈だと思います。

ですが法の精神にのっとって、検定教科書の無償給与、教員の派遣、帰国子女受け入れの支援(たとえば大学の帰国子女枠など)を行っているそうです。

外務省では「在外教育施設の校舎借料及び現地採用講師謝金援助などを行っている」ということです。校舎の借料というのは、まさに1漢南洞校舎の場合に適用されたでしょう。ハコモノ校舎に対して助成はなさそうです。現地採用講師というのは韓国語の先生などのことです。ソウル日本人学校では週1で英語と韓国語の授業がありました。よく考えればこれも不思議なことでした。「義務教育課程」の中で、正規の授業中に英語や韓国語を教えるなんてことは、まさしく公立ではなく私立の学校に近いということなのでしょう。

韓国語の先生などの現地採用職員の給料は日本人学校が払うため、親は学費を支払っているというわけです。ソウル・ジャパン・クラブには小中学校の子どもがいない人も所属していますから、親は独自の負担をせねばなりません。

なぜわたしはアントニオ猪木を好きじゃなかったのか?

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公立小学校というよりは助成(教員派遣)を受けた認可された私立小学校

結論です。ソウル日本人小学校は公立小学校なのか? 私立小学校なのか?

学校教育法上の「学校」ではありませんし、校舎を官で建てていないので公立小学校とはとても言えません。

公立小学校というよりは、助成(教員派遣)を受けた認可された私立小学校だといったほうが正しいものです。

『冬季恋歌』冬のソナタの聖地。南怡島(ナミソム)・ナムイ島

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【帰国子女】ソウル日本人学校で、英語、韓国語は喋れるようになるか?

課外授業ではなく、正規の授業スケジュールの中に週一で英語と韓国語が組み込まれていました。公立小学校だったら義務教育課程に関係のない教科を学校独自に勝手に差しはさむなんてことはできないと思います。そういった意味でも公立小学校というよりは私立小学校だったんですね。

ちなみに私は韓国語はほとんど喋れません。韓流ドラマ好きの妻の方がよほど喋れます。中学校一年生で日本に帰国してからは帰国子女という存在になりました。「韓国語喋れる?」とよく聞かれたものでした。「いっさい喋れない」と私は答えました。英語が喋れてもイギリス人扱いされることはありませんが、韓国語が喋れると韓国人扱いされていじめにあう危険性がありました。当時はまだそういう時代だったのです。

【福田村事件】関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件と韓国人差別

同級生にも韓国語をペラペラという人はひとりもいません。(英語がペラペラという人はたくさんいます)。

日本語と韓国語。英語とフランス語。どっちが近い言語か? 似てるのはどっちか。

そもそも週一の授業だけで外国語がペラペラになるわけがありません。日本人学校の中は完全に日本語が通用する世界なので、韓国語を覚えなければならない必然性を感じられませんでした。「いつか日本に帰るんだ」という気持ちをずっと持っていました。だから韓国語を覚えようという気が私の場合はあまりなかったというのが本当のところです。

しかしクラスの中でハングル文字を読めるようになった子が二人いました。二人とも慶應義塾に進学しましたよ。学業成績優秀な人は子どもの時から優秀なのです。

私は、大人になって何度か韓国に旅行に行っています。そのときに、小学生だった友だちが覚えられたのだから、今のおれなら覚えられるはずと思って、二日でハングル文字を覚えました。ハングルはローマ字みたいなものです。例外もありますが、基本的なハングルは二日もあれば覚えられます。小学生だってできることです。思ったよりも簡単でした。旅行から帰ってきたら全部忘れてしまいましたが。

ソウル日本人小学校時代に私がハングル文字を覚えらえなかったのは、ただ単に私の覚えようとする気がなかっただけだったみたいです。

登山大国・韓国最高峰・済州島・ハルラ山1,947m登頂写真集

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日本人学校は文部科学省が設立した正式な学校ではない。

私の母校、ソウル日本人学校は文部科学省が設立した正式な学校ではありませんでした。公立小学校というよりは、助成(教員派遣)を受けた、認可された私立小学校だったようです。それを設立したのはソウルジャパンクラブ(旧ソウル日本人会)のみなさんでした。

自分の親が所属していた「日本人会」が、ただの親睦団体ではなく、学校の建設、運営という大事業をおこなっていたことを知って今さら驚きました。「校舎の発注」なんてたいへんな大仕事です。それを大使館勤務やマスコミ勤務や商社勤務の方々が本業以外でやったのですから……過去、そして現在のソウル・ジャパン・クラブ(旧ソウル日本人会)のみなさま、本当にありがとうございました。今の私があるのは、みなさまのおかげです。

わたしは今の今まで自分が「ソウル日本人学校」という名前の、文科省が設置した正式な公立小学校を卒業したと思っていました。でも実際にはどっちかといえば私立小学校を卒業していたみたいです。

いまさら、みずからのルーツにちょっと驚いています。

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サハラ砂漠で大ジャンプする著者
【この記事を書いている人】

アリクラハルト。物書き。トウガラシ実存主義、新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。

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●◎このブログ著者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』◎●
書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードを競うようになるところまでを描いたエッセイ集です。 その過程で、ママチャリのすばらしさを再認識したり、どうすれば速く効率的に走れるようになるのかに知恵をしぼったり、ロードレースは団体競技だと思い知ったり、自転車の歴史と出会ったりしました。 ●自転車通勤における四重苦とは何か? ●ロードバイクは屋外で保管できるのか? ●ロードバイクに名前をつける。 ●通勤レースのすすめ。 ●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。 ●ロードバイク・クラブの入り方。嫌われない作法。 などロードバイクの初心者から上級者まで対応する本となっています。
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●◎このブログ著者の小説『ツバサ』◎●
小説『ツバサ』
主人公ツバサは小劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。そんな中、恋人のアスカはツバサのもとを去っていきました。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。離れたくない。その叫びだけが残った。全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自身が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「それは言葉として聞いただけではその本当の意味を知ることができないこと。体験し、自分をひとつひとつ積み上げ、愛においても人生においても成功した人でないとわからない法則」 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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小説『ツバサ』
主人公ツバサは小劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。そんな中、恋人のアスカはツバサのもとを去っていきました。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。離れたくない。その叫びだけが残った。全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自身が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「それは言葉として聞いただけではその本当の意味を知ることができないこと。体験し、自分をひとつひとつ積み上げ、愛においても人生においても成功した人でないとわからない法則」 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
×   ×   ×   ×   ×   ×  (本文より)知りたかった文学の正体がわかった! かつてわたしは文学というものに過度な期待をしていました。世界一の小説、史上最高の文学には、人生観を変えるような力があるものと思いこんでいました。ふつうの人が知り得ないような深淵の知恵が描かれていると信じていました。文学の正体、それが私は知りたかったのです。読書という心の旅をしながら、私は書物のどこかに「隠されている人生の真理」があるのではないかと探してきました。たとえば聖書やお経の中に。玄奘が大乗のお経の中に人を救うための真実が隠されていると信じていたように。 しかし聖書にもお経にも世界的文学の中にも、そんなものはありませんでした。 世界的傑作とされるトルストイ『戦争と平和』を読み終わった後に、「ああ、これだったのか! 知りたかった文学の正体がわかった!」と私は感じたことがありました。最後にそのエピソードをお話ししましょう。 すべての物語を終えた後、最後に作品のテーマについて、トルストイ本人の自作解題がついていました。長大な物語は何だったのか。どうしてトルストイは『戦争と平和』を書いたのか、何が描きたかったのか、すべてがそこで明らかにされています。それは、ナポレオンの戦争という歴史的な事件に巻き込まれていく人々を描いているように見えて、実は人々がナポレオンの戦争を引き起こしたのだ、という逆説でした。 『戦争と平和』のメインテーマは、はっきりいってたいした知恵ではありません。通いなれた道から追い出されると万事休すと考えがちですが、実はその時はじめて新しい善いものがはじまるのです。命ある限り、幸福はあります——これが『戦争と平和』のメインテーマであり、戦争はナポレオンの意志が起こしたものではなく、時代のひとりひとりの決断の結果起こったのだ、というのが、戦争に関する考察でした。最高峰の文学といっても、たかがその程度なのです。それをえんえんと人間の物語を語り継いだ上で語っているだけなのでした。 その時ようやく文学の正体がわかりました。この世の深淵の知恵を見せてくれる魔術のような書なんて、そんなものはないのです。ストーリーをえんえんと物語った上で、さらりと述べるあたりまえの結論、それが文学というものの正体なのでした。
Bitly
×   ×   ×   ×   ×   × 
読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
×   ×   ×   ×   ×   ×  (本文より)知りたかった文学の正体がわかった! かつてわたしは文学というものに過度な期待をしていました。世界一の小説、史上最高の文学には、人生観を変えるような力があるものと思いこんでいました。ふつうの人が知り得ないような深淵の知恵が描かれていると信じていました。文学の正体、それが私は知りたかったのです。読書という心の旅をしながら、私は書物のどこかに「隠されている人生の真理」があるのではないかと探してきました。たとえば聖書やお経の中に。玄奘が大乗のお経の中に人を救うための真実が隠されていると信じていたように。 しかし聖書にもお経にも世界的文学の中にも、そんなものはありませんでした。 世界的傑作とされるトルストイ『戦争と平和』を読み終わった後に、「ああ、これだったのか! 知りたかった文学の正体がわかった!」と私は感じたことがありました。最後にそのエピソードをお話ししましょう。 すべての物語を終えた後、最後に作品のテーマについて、トルストイ本人の自作解題がついていました。長大な物語は何だったのか。どうしてトルストイは『戦争と平和』を書いたのか、何が描きたかったのか、すべてがそこで明らかにされています。それは、ナポレオンの戦争という歴史的な事件に巻き込まれていく人々を描いているように見えて、実は人々がナポレオンの戦争を引き起こしたのだ、という逆説でした。 『戦争と平和』のメインテーマは、はっきりいってたいした知恵ではありません。通いなれた道から追い出されると万事休すと考えがちですが、実はその時はじめて新しい善いものがはじまるのです。命ある限り、幸福はあります——これが『戦争と平和』のメインテーマであり、戦争はナポレオンの意志が起こしたものではなく、時代のひとりひとりの決断の結果起こったのだ、というのが、戦争に関する考察でした。最高峰の文学といっても、たかがその程度なのです。それをえんえんと人間の物語を語り継いだ上で語っているだけなのでした。 その時ようやく文学の正体がわかりました。この世の深淵の知恵を見せてくれる魔術のような書なんて、そんなものはないのです。ストーリーをえんえんと物語った上で、さらりと述べるあたりまえの結論、それが文学というものの正体なのでした。
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◎このブログの著者の随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』
随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』

旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。

私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。

帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。

Bitly
随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』

旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。

私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。

帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。

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●◎このブログ著者の書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』◎●
書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての提言 『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』 ●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか? ●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか? ●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。 ●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか? ●結末の見えない現在進行形の戦争が考えさせる「可能性の記事」。 「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」を信条にする筆者が渾身の力で戦争を斬る! ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすること。それが人類共通のひとつの価値観をつくりあげます。人々の暮らしを邪魔する行動は人類全体に否決される。いつの日かそんな日が来るのです。本書はその一里塚です。
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書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての提言 『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』 ●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか? ●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか? ●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。 ●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか? ●結末の見えない現在進行形の戦争が考えさせる「可能性の記事」。 「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」を信条にする筆者が渾身の力で戦争を斬る! ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすること。それが人類共通のひとつの価値観をつくりあげます。人々の暮らしを邪魔する行動は人類全体に否決される。いつの日かそんな日が来るのです。本書はその一里塚です。
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