日本政府の、日本大使館で働いていたアフガニスタン人に対する中途半端なサポート
国際交流の一環で、アフガニスタン人の親子と英語で喋ってきました。私にとっては英語の実践の場です。
父親はアフガニスタン日本大使館で働いていた人です。タリバンは外国人と一緒に働いていた人をよく思わないんだそうです。さすが原理主義。そのような人は迫害の危険性がありました。それを察知した安倍首相の政権下で、日本に避難することができたそうです。
しかしパーマネントビザをもっているのかと思ったら、そうではなく、5年期限の一時滞在ビザしかもっていないということでした。更新時期になったら先はどうなるのかわからないそうです。
おいおい、中途半端なサポートだな! 迫害される可能性がある国に帰れるわけないのに。それがわかっているから避難させてあげたんでしょうよ。
実際、親子は日本への帰化を望んでいました。
とくに20代の息子さんは、日本語、英語、ペルシャ語、トルコ語+地元のマイナー言語をふたつ、合計6つの言語が喋れるという天才くん。でも彼はアマゾンフレックスで配送の仕事をしているそうです。6か国語喋れて運転手だなんて……もっと知的な仕事を得られるはずだと思うのですが、なかなかうまくいかないんだそうです。思春期を過ごした日本にもうなじんでおり、日本人になって、アフガニスタンの国籍を捨ててもいいと思っているそうです。かわいそうに。
アフガンがぐちゃぐちゃなのには理由がありますが、それはここでは述べません。ただ、彼らは被害者です。それは間違いありません。
英会話教師の資質は人間力。語学力だけではない

今回は、私の英語も絶好調でした。スピード練習の効果がありました。まずはとにかく定型文を発して即興で場を繋ぎ、その後、二の矢で定型文を修正していくような二段階会話術が有効でした。今回は黙っているだけの路傍の石ではありません。会話を繋ぐ戦力になれたはずです。もうすこし子供の表現を意識して、単純な単語を探すことを心がけたいですね。しょせん外国人の喋る英語なんで子供のコミュニケーションで十分です。
そういう意味では、アフガン父の英語はゆっくりでわかりやすかったのですが、アフガン息子の英語は流暢なうえに、シャイなのか、うつむきがちでモゴモゴ喋るものだから、非常に聞き取りにくかったです。会話というのは相手があってのものなので、相手に伝わらなければ何の意味もありません。相手の英語力にあわせる、というスキルが、まだ二十代の彼にはないようでした。彼の方が私よりはるかに英語を流暢に喋れるのですが、それでも「未熟だなあ」と感じたのは確かです。語学力だけではないんですよ、やっぱり。
たとえばですが、大きな声で喋る、というだけで相手に伝わりやすくなります。それをわかって実行できるかどうか。それはもう語学力の問題ではありません。
そのような未熟さは感じたものの、まだ二十代のアフガンが、いつ不法滞在になるかわからない不安定な身分から脱し、アマゾンの配送ドライバーみたいな職ではなく、もっとふさわしい仕事につければいいなあと願わずにいられませんでした。

日本女性のガールフレンドはいないのか? 日本女性と結婚すれば、国籍もらえるぞ!
そんなことも言ってみたのですが、彼は笑っていました。日本人のガールフレンドはいないそうです。軽い気持ちでからかったのですが、よく考えればこれも想像できないような大きな壁があるのでしょうね。

もしもアメリカ人なら、おれと結婚すればずっとハワイで暮らせるぞ、と口説けるけど、アフガニスタンじゃあね……。
イスラム教徒だし。高温多湿の日本で、ヒジャブを常に被ることを承知してくれる日本女性がどれだけいるでしょうか。ハラル食しか食えないことを承知してくれる人がたくさんいるとは思えません。

アマゾンの配送ドライバーじゃ稼ぎも少ないだろうし……
6か国語も喋れる人が、こんな境遇にいるのかと暗澹たる気持ちになりました。
私が彼よりも恵まれた状態にあるのは、たくさん努力したからとか、才能があったからではありません。ただ生まれた国や時代がよかっただけです。
逆に彼は、生まれた国や時代が悪かった、というにすぎません。なんだか不公平だよなあ、と私はものすごく納得できないものをを感じたのですが、彼は一言もそんなことは言いませんでした。

世の中は不公平にできています。自分の境遇に感謝せねばと思いました
