今は滅んだ仕事『暮らしの変化によって』『工場生産によって』。『滅多に見なくなった仕事』『生き残っている仕事』

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昔はメジャーで、今は滅びた仕事がたくさんある

AIなどのIT情報通信技術の進歩により「この仕事はなくなる」なんてことがよく言われます。たとえばクルマの自動運転が可能になれば、運転手という職業は滅びることになります。

ここでは『江戸の仕事図鑑』という本を参考に、江戸時代にはメジャーな職業だったのに、いまではまったく滅んでしまった仕事をとりあげようと思います。

そのことで「仕事というのは時代の要請でできるもの。時代が変わればなくなって当然」ということを考えてみたいと思います。

大きく四つに分類します。

①『暮らしの変化によって滅んだ仕事』

②『工場生産によって滅んだ仕事』

③『今でもあるが、滅多に見なくなった仕事』

④『今での健在。生き残っている仕事』

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『暮らしの変化によって滅んだ仕事』

「餅は餅屋」という格言があります。餅屋というのは江戸時代はメジャーな仕事でした。でも日本人の食生活が変化したことにより、餅を食べる人が減って餅屋(餅だけ売っている専門店)を見かけることはなくなりました。

籠目結、葛籠師(かごゆい、つづらし)……そもそも、かご、つづらをつかいませんね。スーツケースとかリュックサックがそれに代わるものとなっています。

蓆打ち……蓆というのは敷物です。蓆そのものがほぼ滅びましたね。

桶結師……そもそも「おけ」を使いません。

下駄屋……下駄が靴に取って代わられましたね。

毬括り……化粧毬をつくる職業です。毬が滅びました。

虫売り……鈴虫など音を楽しむ虫を売る商売です。そんな風流はとっくに滅びましたよね。今ではYouTubeでいくらでも虫の音を聞けます。虫キライ!

暮らし方というか、買い方も変化しました。スーパーマーケットの出現です。スーパーの出現によって、××売り、という個人商売は壊滅しました。昔は食材商品ごとに××売りというプロがいたのです。たとえば、味噌売り、豆腐売りというような。味噌や豆腐は製造業者は今も残っています。でも売るのはほぼスーパーに一本化されましたね。

諸礼者……礼儀を教える仕事が昔はありました。吉良上野介は浅野内匠頭に対してそういう仕事でしたね。しかしもう礼儀作法そのものが変わりました。それにしたがって職業として滅びました。

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工場生産によって滅んだ仕事

もっとも多いのはこの分野です。

江戸時代の暮らしと現代の暮らし最大の違いは「電気」の普及ではないでしょうか? 江戸時代は電気・電灯がありませんでした。

灯油で行燈(あんどん)をともして明かりをとっていました。つまりかつては「油屋」「油売り」というのは必ず売れる超メジャーな仕事でした。同様に「提灯屋」「蝋燭屋」も超メジャーな仕事でした。しかし電気(電灯)の普及という暮らしの変化によってこれらの仕事は滅んでしまいました。夜に明かりをともすという生活習慣は変わっていませんが、工場製品(品物の進化系)が現れたことにより、職業として滅び去ったのです。

自動車というものが工場で生産されて普及したことによって、飛脚のような人力郵便、駕籠かつぎ、馬車による運搬、牛に荷物を引かせる仕事のような運輸系の仕事は全滅しました。車以前は、この人たちも重要かつメジャーな仕事だったのです。

「ほうき箒をつくるプロ」というのが昔はいました。むかしは掃除といえば箒が必需品でした。しかしもう我が家に「ほうき」はありません。代わりに電気掃除機がありますし、フローリングワイパーがあります。仮にほうきをつかっていたとしても、今のほうきは手作りではなく工場製品です。そういう意味で箒屋さんというプロは、掃除機という工場製品によって滅ぼされたといえますね。今では「箒師」ではなく「工場労働者」がいるだけです。

電気・電化製品がなかった江戸時代には、エアコンやホットカーペットなどがありません。薪や炭で暖をとっていたのです。ということは、今では想像もできないぐらい薪、炭売りはかつては一大産業だったのです。炭売りはメジャーな仕事でした。冬が来るかぎり必ず売れたのです。でも今ではキャンプ場に生息するのみですよね。

天秤師、秤師……両替などでは天秤をつかって重さを計りました。かつては天秤は精密機器でした。でも天秤そのものがもう滅びてしまいました。ボクサーの体重計はいまでもこのタイプなのかな? 宅急便が天秤で重さを測っていたら無気味すぎます。

時計師……精密機械の職人ももういません。かつては手で組み立てた時計も、今では工場製品ですし、そもそもスマホの登場によって時計そのものも瀕死の重体です。

油売り、蝋燭屋、提灯屋……電灯に滅ぼされましたね。かつての灯明道具は、空気を汚しますし、火事の危険性があります。

紙漉……紙をつくる人です。昔の和紙は質がよかったと聞いたことがあります。

鋳物師……金属製品をつくる人です。

土器師……もう土器は使わないし、手仕事ではなく工場製品になりました。

蚊帳屋、簾売り……そういう文化そのものが滅びたといって嘘ではないでしょう。まだあったとしても工場製品にとってかわられています。

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今でもあるが、滅多に見なくなった仕事

工場生産がメジャーじゃなかった時代は、ほとんどの生活必需品は家内制手工業によって職人の手作りによってつくられていました。たとえば食器のようなものは、すべて手作りでした。今でも陶芸家と呼ばれる人たちがいますが、昔は今の何倍もの人たちが「陶器をつくる」仕事をしていたのです。

養蚕家……絹の原料を取ります。絹糸はガンジーが回していたような糸車で糸になります。そして機織り機で反物とか着物になるのです。どの仕事も今でもいるにはいるんでしょうが、ほとんど見ませんね。

綿摘……綿花を積む農業です。今では外国から輸入しているのでしょう。

染匠……染物屋です。京都あたりにはいそうだけど、ご近所では見ない仕事になってしまいました。

杣人……アニメ『鬼滅の刃』に出てきますけど、木こりです。江戸時代はほとんどのものが木からつくられていて、林業は一大産業でした。

でも海外の安い木材が輸入できることで、林業は日本では厳しい産業になってしまいました。木に代わるプラスチックのような素材の登場も業界の大縮小に拍車をかけています。

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今での健在。生き残っている仕事

時代が変わっても生き残っている仕事もあります。たとえば医者。人の体を見る仕事です。江戸時代の医者はほとんど漢方医で今の医者とは仕事内容が違いますが、医者という仕事は今も生き残っています。でもその医者ですら未来はAIによって滅ぶのではないか、と囁かれているのです。病気の診断は蓄えた経験値でいえばAIの圧勝です。手術もオペレーションアームが発達すれば機械に任せた方がミスもなくて安心という時代が来るかもしれません。

大工。左官。……ダイク、サカンという言い方は江戸時代のものです。今でも残っていますね。

畳師……私は畳の部屋いらないけど、畳ってまだ滅んでいませんよね。根強いファンがいます。

石工……お金持ちの家には必ず石でできた何かがあるはずです。

古着屋……もったいないというリサイクル魂は江戸の昔からあるのです。

洗濯屋……面倒な仕事をかわりに請け負うという仕事も昔からあります。

髪結い。床屋……滅びてませんねえ。自分でやるより他人にやってもらったほうがいい系ですね。

旅籠屋……ホテルです。残ってますねえ。

風呂屋……スーパー銭湯と名前を変えて今でも次々と誕生しています。衛生業にして快楽業ですね。

絵師、戯作者……和歌などをつくる歌人はプロとしては滅びたといっていいと思います。でも画家や作家は今でも健在ですね。

スーパーマーケットの出現によって、××売り、という専門商売は大打撃を受けたのですが、八百屋、漬物屋など今でも残っている専門販売業者があります。寿司屋、鰻屋など料理系の専門商売も滅んでいませんね。

学者、寺子屋……人に教えられるのは人だけ? 英会話の先生などは動画コンテンツの充実で将来的には滅びる気がしますけど。

両替屋……銀行です。仮想通貨などによって滅びそうですけど今のところギリ健在です。

口入……いわゆる人材仲介業です。日雇い労働ある限り残りそうですが、情報通信によって人材仲介業は将来、滅びるかもしれませんね。

農家や漁師といった人類最古といってもいい職業もいまだ健在です。将来も健在でしょう。

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仕事が滅ぶ理由はひとつではない。

上の分類は厳密ではありません。滅びた理由は被っています。仕事が滅ぶ理由は一筋縄ではないということです。

たとえば工場生産によって誕生したスマホ。スマホによって、さまざまなものが滅びに瀕しています。時計会社いらね、カメラ会社いらね、固定電話メーカーいらね、電話帳の制作会社いらね、地図会社ビミョー、なんなら照明ライトいらね、新聞社もイラネ、銀行もイラネ、というまでかつてメジャーだった業界の仕事を圧迫しています。

情報通信や人工知能の発展によって、仕事がなくなるのではないか、と心配している人がいますが、心配はいりません。見てきたとおり、江戸時代にメジャーだったお仕事だって、現在はたくさんの業界が没落、壊滅しています。でも日本人は飢え死にすることなく、人口は増え続けました。経済規模も拡大したのです。

技術革新によって現在の仕事がなくなっても、時代が変わることによって新しい仕事が必ず登場します。

江戸時代にメジャーで現在は滅んでしまった仕事が、それを教えてくれるのです。

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サハラ砂漠で大ジャンプする著者
【この記事を書いている人】

アリクラハルト。物書き。新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。

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このブログ著者の小説『ツバサ』
小説『ツバサ』
主人公ツバサは劇団の役者です。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」
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