どうもハルトです。みなさん今日も楽しい自転車ライフを送っていますか?
ここは職場の人事異動によって、往復30kmの通勤バイク生活をすることになった筆者が、晴れの日はロードバイク、雨の日はママチャリと自転車を使い分けて、自転車操業の毎日をひいこら乗り越えていくというページです。
× × × × × ×
このブログの作者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』のご紹介
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードをガチンコで競うようになるところまでを描いた自転車エッセイ集です。
※書籍の内容
●スピードこそロードバイクのレーゾンデートル
●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。体重ライディング理論。体重ペダリングのやり方
●アマチュアのロードバイク乗りの最高速度ってどれくらい?
●ロードバイクは屋外で保管できるのか?
●ロードバイクに名前をつける。
●アパートでローラー台トレーニングすることは可能か?
●ロードバイククラブの入り方。嫌われない新入部員の作法
●ロードバイク乗りが、クロストレーニングとしてマラソンを取り入れることのメリット・デメリット
●ロードバイクとマラソンの両立は可能か? サブスリーランナーはロードバイクに乗っても速いのか?
●スピードスケートの選手がロードバイクをトレーニングに取り入れる理由
初心者から上級者まで広く対象とした内容になっています。
× × × × × ×
バイアグラはインポッシブル。インポは困る。
私は「たくさんマラソンの本を読んで、詳しく、そして強くなった」という経験をしてきましたので、「たくさんロードバイクの本を読んで、詳しく、そして快適に通勤ロードバイク生活を送ろう」と考えました。
いろんな人の著作やブログを読んで、どんどんこの奥深いロードバイクの世界に詳しくなっていったのですが、、、ひとつ気になることがありました。
「ロードバイクの細い尖がったサドルで尿道炎・インポになる」という情報が所々に散見されるのです。
な、なにい~!! インポは困るぞ。バイアグラはインポッシブルだ。
嫁も泣きます
もし本当に尿道炎・インポになるというのならば、そうなる前に情報を得た甲斐があります。このブログにたどり着いたあなたはラッキーでしたね。転ばぬ先の杖といいます。尿道炎・インポになる前に対処できるというわけですから。
まずは知りましょう。本当にロードバイクは尿道炎・インポになるのか?
『YOUは何しに日本へ?』前立腺炎で日本語自転車旅を中断したスペイン人のYOUマルコさんの場合
私が好きなテレビ番組に『YOUは何しに日本へ?』というテレビ番組があります。日本に旅行に来た外国人たちが「どういう目的で」「何をしに」来日しているのかを聞いて追いかけ取材するという番組です。
数多くの旅人の中には、とんでもなくムチャな旅をする人たちがいて、見ていて面白いのです。外国で自分だったらこんなことができるかな? と想像すると、YOUたちの無鉄砲ぶりがとても魅力的にうつります。
【白人はすごい】バックパッカーの安宿ルートを開拓したのは白人さんたち
そんなムチャクチャな旅人のひとりが、日本語自転車旅YOUのスペイン人のマルコさん。東京から沖縄まで自転車で旅をしながら、日本語の勉強をするという旅のスタイルでした。
積極的に町の人に話しかけて日本語を学ぶというドラクエ的なスタイルでどんどん日本語をおぼえていくスタイルが破天荒で、人気シリーズだったようです。
そのマルコさんですが、毎日何時間も自転車に乗っていたために、股間に前立腺炎を発症して、3ヶ月ほど旅を中断するハプニングに見舞われています。
マルコさんが乗っていたのはクロスバイクですが「ああ、やっぱり前立腺炎になるんだ」と思いました。
事実、初心者の自転車乗りは尿道炎、前立腺炎になることがある。
ちょうどロードバイクの尿道炎を気にしていたところ、テレビでYOUの前立腺炎を見て、戦慄しました。クロスバイクで炎症を起こすなら、ロードバイクならもっとなるでしょう。硬く尖ったサドルが股間に与える悪影響にビビッていました。
実際に、自転車で尿道炎、前立腺炎を起こす人はいるようです。
あの硬く尖ったサドルが股間に食い込んで、走行時の細かい振動を伝えますので、股間は圧迫され振動されつづけます。すると、排尿時に痛みが出たり、残尿感があったり、白濁した尿、血尿が出たりするそうです。それが尿道炎です。
前立腺炎は、発熱や悪寒、前立腺の圧痛、排尿障害、倦怠感などの全身症状を起こすそうです。
どちらにしても会陰部に違和感があった場合には、専門医に診断してもらったほうがいいでしょう。大腸菌などの細菌感染が原因だった場合には薬を処方してもらいます。
しかしそうでない場合は、当分、自転車に乗らないという安静療法が基本になります。……ホビーレーサーの場合はこれでいいのですが、われら通勤自転車族にとっては「自転車に乗らない」という選択肢はありえません。
どうにかして尿道炎・前立腺炎にならない、という以外には有効な方法はないということになります。
自転車EDという言葉がある以上、自転車インポテンツはありえる事態
尿道炎・前立腺炎よりも、もっとおそろしいのがED(インポテンツ)です。自転車EDについても「なってからでは遅い」とばかりに調べまくりました。
EDについても、結果は違っても、原因は同じ「サドル」でした。
ロードバイクの硬く尖ったサドルが、股間の会陰部を強く圧迫することで、その部分の勃起に関係する神経や血管が障害を受けてしまうことがあるそうです。圧迫による神経血管障害によって勃起不全になってしまう可能性があるということです。
たしかに耐風姿勢で伏せてロードバイクを漕ぎまくっている時、サドルは会陰部を突き刺すように食い込んで、血液循環は悪くなっているでしょうし、もしかしたら神経が切れてしまうこともあるかもしれません。
だからアメリカには「自転車ED」という言葉があります。
私は登山で「ただ道に迷っているだけのくせに遭難なんて大袈裟な言葉を使うな」と批判されたとき「『道迷い遭難』という言葉がある以上、道迷いは遭難なのだ」と反論したことがあります。
その論法でいくのならば、自転車EDという言葉がある以上、自転車でインポテンツになることはありえると言わざるをえません。
地域のロードバイククラブの飲み会でおずおずと相談したら笑い飛ばされた
自転車に乗ると尿道炎、前立腺炎、EDインポテンツになる可能性があることを知ってビビっていた私ですが、結局、ロードバイクに乗ることはやめませんでした。
どうしてかって?
それは地域のロードバイククラブに入会して、彼らの話しを聞いたからです。飲み会の席のことでした。
自転車EDの話しがあまり知られていないのは、センシティブな話題だけにみんなシラフで話し合うことを躊躇しているからだと思います。
みんなが酔っぱらってきた頃、おそるおそる私は切り出しました。
あの……ロードバイクに乗るとインポになると聞いたんですが、みなさん、平気ですか?
聞いた相手は、もう何十年もロードバイクに乗ってきた大ベテランのAさんです。海外のブルベなども完走されているベテランさんに聞けば、インポ説の真偽ははっきりするに違いありません。
Aさん「ああ。ぜんぜん、そんなことないよ。おーい、Bさん。ロードに乗るとEDになるかだってさ。Bさんはどうよ?」
Bさん「ああ。よく言うよね。おれは大丈夫だけど。おーい、会長。ロードに乗り続けるとインポになるか新入部員が聞きたいんだって」
会長「いや、ぜんぜんないから。そんなこと」
Cさん「おれもなんてことないなあ。いたって元気ですよ」
という感じで……自転車EDをネタにロードバイククラブの飲み会が非常に盛り上がったのでした。みんな「アホか」という感じで笑いとばしていました。そしてインポを心配していた自分がバカバカしくなったのです。
これだけ多くの先輩たちの全員が大丈夫だというのだからきっと大丈夫だろう。やるだけやってみよう。乗るだけ乗ってみよう。そう私は決意したのでした。
わたしの仮説。自転車EDは、ただの一般EDではないか?
このようにわたしの所属するロードバイククラブの先輩がたは、自転車EDなど笑い飛ばして安心させてくれました。でも「自転車EDという言葉がある以上、そういう人はいる」のだと思います。言葉が存在するということは、そういうことです。
そこでわたしの仮説ですが、自転車EDとは、ただの一般EDなのではないでしょうか?
周囲のロードバイククラブの面々を見回してみると、圧倒的におじさんが多いことに気づきます。40~50代が多い。20代の人は稀です。
ロードバイクはお金もかかりますし、時間もかかります。どちらかといえば子育ても終わって時間とお金に余裕ができた中年以降の人が多い傾向にあります。
あるいは中年太りなどメタボを解消するために、なにか運動をしなくちゃと思って始めた……という人がロードバイク人口には多いと思います。
ところでこの年齢は、一般的にも勃起不全EDになる年齢だそうです。メタボで血液ドロドロなのもEDの原因となりますが、仕事でも重責をになう地位にあることが多く、そのストレスもEDの原因となります。
つまりロードバイクに乗りはじめようと思った年頃とは、ちょうどEDが発症してしまう年頃にモロ被りしているわけです。
ほんとうはロードバイクに乗らなくてもEDになってしまうはずだったストレスだらけのメタボ体形のオッサンが、たまたま一念発起してロードバイクに乗り始めたときに発症してしまう。
勃起不全になった原因を自転車のせいだと思いこむ。自転車EDと呼ばれる人の中には、このような人も多く含まれているのだと思います。
自転車に乗ってEDになってしまったという人は、他に原因はないのか、探してみることも必要でしょう。
自転車痔というものがある。要注意!
このページは自転車EDについて書いたページですが、もうひとつ「自転車痔」といってもいい症状についても注意喚起しておきたいと思います。
それはサドルと肛門が圧迫されることによりうっ血し、肛門周辺に血腫(痔)ができる症状のことです。
わたしはロードバイク乗りとして自転車EDには今のところなっていませんが、この自転車痔になってしまいました。
EDほど深刻ではないかもしれませんが、痔というのも不快なものです。ロードバイク乗りの方はお気をつけください。
ED対策。お金で解決する方法。サドルを変える
尿道炎にせよ、前立腺炎にせよ、EDにせよ、ノーズが硬く尖ったサドルが会陰部を強く圧迫することで起こる症状です。サドルを替えるというだけで、不安は小さくなります。
ED対策。肉厚のサドルカバーをかける
こちらは超肉厚のサドルカバーです。柔らかいサドルは会陰部の圧迫を除圧して血流をうながしますから、EDなどの対策になります。
ED対策。穴あきサドル(ホールタイプ)にサドルを交換する
こちらは会陰部に穴が開いているタイプです。穴が開いている分、前立腺や尿道を圧迫しないという理屈です。
ED対策。ノーズレスサドルにサドルを交換する
穴あきサドルの場合、巡航速度の場合はいいのですが、戦闘速度で耐風姿勢で伏せて走ると、どうしてもサドルのノーズが会陰部に食い込んできます。いくら中央に穴の開いているサドルでも会陰部に刺さります。
それを避けるために「ノーズレスサドル」というものもあります。どうしてもインポテンツは嫌という人は検討の価値ありです。
ED対策。サドルに体重のかからない乗り方に変える
その後、私は通勤バイク、週末ホビーレーサーと、ロードバイクに乗りまくりました。尿道炎、前立腺炎になったことは一度もなく、もちろんインポテンツにもなりませんでした。
もしかしたらインポになっちゃうかも? と心配を抱えながらロードバイクに乗り続けて、わかったことがあります。
いちばんのED対策、前立腺炎、尿道炎対策は、サドルに体重をかけないフォームに変えることだな、と。
ロードバイクは体重を推進力に変換することができる乗り物です。体重をペダルにかけると、ペダルが押し下げられてホイールが回転します。最高に速く走ろうとするときはダンシング(立ち漕ぎ)して、全体重をペダルに乗っけようとするわけです。
ロードバイク乗りは太っている? ローディーはうんち(運動音痴)?
つまり体重というのはペダルにかかるのが正解で、サドルに体重がかかるというのは不正解なわけですね。いくらサドルに体重をかけても自転車は前には進みません。
ペダルに体重をかけてサドルに体重をかけない乗り方にすることが、速く走れて、なおかつ、会陰部の障害を避けることができる一石二鳥の方法だということです。
ロードバイク乗りになって、尿道炎、前立腺炎、インポテンツが心配の方は、サドルに体重をかけない乗り方をするようにおすすめします。この乗り方は脚力を必要とし、速く走れます。上級者向きの乗り方です。
自転車に乗って尿道炎などになる人は、初心者が多いそうです。上級者向きの乗り方ができていないのが理由だと思います。