YOUは何しに日本へ?

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アリクラ・ハルト|note
雑誌『山と渓谷』『ランナーズ』に執筆歴のあるモノカキ。市民ランナーの三冠王(グランドスラム達成)。現在は仮想地球一周(二周目)に挑戦中。アウトドア派の旅人。世界旅行者。
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どうもハルトです。みなさん今日も楽しい旅を続けていますか?

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自分もこういう生き方ができるかも、と触発される

諸国を遍歴してきた放浪のバックパッカーとして、見ていてものすごく面白いテレビ番組がある。『YOUは何しに日本へ?』というテレビ東京系列の番組である。

空港の到着ゲートでYOU(外国人)に取材して、そのまま密着取材をお願いするというバラエティなのだが、これが「自分を見ているようで」とてつもなく面白い。

インバウンド、アウトバウンドの違いこそあれ、やっていることは全く同じだ。あれがいわゆる放浪のバックパッカーなのである。

国内バスツアー旅のようなものしか経験したことのない日本人は、『YOU…』をはじめて見た時、バックパッカーの旅のスタイルに衝撃を受けたのではないだろうか。

ノープランの人がいる。何にも考えずに日本に来ちゃったという人である。何しに来たんだ(笑)。

ベタな観光客を放映しても面白くないから、そういう人ばかり放映している映像マジックかもしれないが、突き抜けてノープランの人は「この世界でこうやって生きていけるのか!」と見ていてすがすがしい気持ちになる。自分もこういう生き方ができるかも、と新しい哲学に触れたような気さえするのだ。

かつて『深夜特急(沢木耕太郎)』などで開示された世界観を目の前で見せつけられている気がする。

有名観光地は一切無視して、目隠しして地図を指さした場所に行ってみるとか、日本人じゃ遠慮して行かないような敷居の高そうな場所にアポなしで突然訪問してみるとか、やっていることがハチャメチャでとてつもなく面白い。

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人生の豊かさはお金では測れない

外国人が日本で放浪の旅をしているのを見ると、感慨深いものがある。僕ら放浪のバックパッカーは心のどこかで「日本の旅は面白くない」と思っているのだ。理由はいろいろあるがひとつだけ挙げるとすれば「どこも似通っていて、簡単すぎるから」。それに尽きると思う。

しかしこれほど多くの外人バックパッカーが日本を訪れているのを見ると、そうか、外国人にとってはこの国の旅は新鮮で面白いのか! と思うのだ。

放浪すべき世界の中にこの日本が含まれていることに驚くのである。

日本も世界の一部であり、日本人バックパッカーが海外を面白いと思うように、外人バックパッカーにとっては極東の島国は目指す場所となりうるのだなあ、と感慨深いのである。

自転車で日本を一周してみるという人もいる。宿泊はテント。日本語は全く喋れないというのに。そういうことは日本人の僕にもなかなかやれるものではない。登山もやるからテント設営技術もあるし、自転車も乗るから脚力もメンテナンス技術もあるし、ホームカントリーだから言葉の心配もいらないし、パスポート紛失の心配はいらないし、両替の必要がなくてもなかなかできるものではない。ましてや習俗も知らない外国でそれをやれなんてとんでもない!

しかし彼らは旅をしながらついでに日本語を習得してしまったりする。とくに白人だ。彼らは旅上手で、人生上手だなあ、と思う。

旅の目的も「観光」というオーソドックスなものではない。

ラーメン大好きでラーメン屋しか行かずに一年分のラーメンを食べまくる人とか、日本ではマイナーな歌手のコンサートをわざわざ地球の裏側から見に来るとか。いったいそのコンサート総額いくらだよ? と言いたくなる。旅費・滞在費込みで2時間のコンサートチケット代は20万円を超えるのではないか?

彼らの旅のスタイルを見ていると「豊かだなあ」と思うのである。

日本人旅行者とは滞在日数が全然違う。経済大国ランキングで言えば日本は現在、世界第三位の大国のはずであるが、一般的な日本国民に彼らと同じスタイルの旅行はできない。

国連「幸福度ランキング2018」では日本の幸福度は54位だそうだ。日本国民の幸福度が低いというのが『YOUは何しに日本へ?』を視聴していると、実感が湧く。

幸福度というのは他者との比較の問題である。幸福な生き方に気づかないと、今の生き方に埋没していると、人生はそのままに過ぎ去ってしまうものなのだ。

死ぬ間際に後悔しても遅いのである。

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