このページでは妻のイロハがシェーグレンという自己免疫症候群とハシモト病という甲状腺機能障害を併発したことについて書いています。
世の女性の中には同病に苦しむ人も多いとか。
何かのご参考になればさいわいです。
【この記事を書いている人】
瞑想ランニング(地球二周目)をしながら心に浮かんできたコラムをブログに書き綴っているランナー・ブロガーのハルトと申します。ランニング系・登山系の雑誌に記事を書いてきたプロのライターでもあります。日本脚本家連盟修了生。
初マラソンの4時間12分から自己ベスト2時間58分(グロス)まで、知恵と工夫で1時間15分もタイム短縮した頭脳派のランナー。市民ランナーの三冠王グランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。ちばアクアラインマラソン招待選手。ボストンマラソン正式選手。地方大会での入賞多数。ボストン、ニューヨークシティ、バンクーバー、ホノルル、ユングフラウ、ロトルア、ニューカレドニアなど海外マラソン歴も豊富。月間走行距離MAX600km。雑誌『ランナーズ』で数々の記事を執筆していた物書きです。
「頭のよさで走り勝つことはできるのか?」その答えを書いたハルトの【サブスリー養成講座】を展開しています。
また、現在、バーチャルランニング『地球一周走り旅』を展開中。ご近所を走りながら、走行距離だけは地球を一周しようという仮想ランニング企画です。
夢は海外移住。希望移住先はもう決まっています!!
※この稿の内容は以下のとおりです。
ベジタリアン(ヴィーガン)になった
私たち夫婦は一時期、ベジタリアンだったことがあります。
「例のあの本」の影響で、持久走ランニングには菜食主義が効くと思い込んだ私の挑戦に、パートナーのイロハもつきあってくれたのです。
↓「例のあの本」↓
本の中、カッコいい男がふたり登場するのですが、ふたりともベジタリアンなのです。
当時100kmマラソンに挑戦中だった私は、この本の影響でベジタリアンになりました。
その頃のことは以下のページでご確認ください。
植物性たんぱく質だけで生きていた時代でした。
日本人ベジタリアンの場合、大豆が切り札になります。
大豆たんぱく質はアミノ酸スコアが100ではないのですこし不安だったのですが、思い切ってヴィーガン生活に切り替えてみました。
よほどのことをしなければ、私の市民ランナーの三冠王グランドスラムへの挑戦は成功しません。
勝つために、食うものから変える
それが私の決意でした。
牛乳の代わりに豆乳を飲むようになった
健康のために走り始めたのに、走るためにベジタリアンになって、挙句の果てに健康を害したのではシャレになりません。
ベジタリアン(ヴィーガン)になるにあたって、健康に害はないか、私は本を読みあさりました。
賛否両論あったのですが、私の目的はダイエットでも地球にやさしい食生活でもありません。持久走にメチャクチャ強い男になることです。
革命的な意識で、ベジタリアンに舵を切りました。
すると豆乳をがぶ飲みすることになります。
豆乳には「大豆イソフラボン」という成分が入っています。
これが女性ホルモンに似た働きをしてくれるといいます。
女性に多い骨粗しょう症の予防にもなると言われています。
美肌にも効果的だとか。
私につきあってベジタリアンになったパートナーのイロハにも悪い話しではないはずでした。
四五年もベジタリアン生活をつづけていました。
すると妻のイロハはだんだん元気がなくなっていきました。
決定的におかしいと思ったのは、ハワイに行った時のことです。
ダイヤモンドヘッドに昇ったのですが、見晴らし台まで休憩しないと登れないのです。
息を切らせて休憩をとるイロハを見て、あきらかにおかしいと私は思いました。
槍ヶ岳、穂高、富士山にも一緒に登ったイロハが、小山みたいなダイヤモンドヘッドを登れないなんて、おかしな話です。
イロハもさすがにおかしいと思ったのでしょう。
診察してもらったら、病気でした。
シェーグレン症候群とハシモト病というのを併発していました。
シェーグレン症候群
シェーグレンというのは、細菌やウイルスなどの外敵から身を守るための免疫系が自分自身を誤って攻撃してしまうという病気らしい。自己免疫症といいます。
免疫によって炎症が起きてしまうことで、ドライアイやドライマウスなどの乾燥症状が出てしまうようです。
実は花粉症も花粉を外敵と認識した免疫系が起こす症状だから、花粉症患者の私は病気を理解しやすかった。
花粉症の時期は「生きているだけで疲れる」というのを身をもって体験している。
イロハが疲れやすい、というのが理解できた。
ハシモト病
ハシモト病もまた「自己免疫疾患」らしい。
シェーグレンのように、免疫系が自分の正常な細胞を異物とみなして攻撃してしまう病気です。
シェーグレンが涙や唾液などの外分泌系を主に攻撃してダメージをあたえたのに対して、ハシモトは甲状腺にダメージをあたえるため、慢性甲状腺炎とも言うらしい。
バセドウ病と反対の症状が出る。
バセドウ病は、免疫系が刺激した甲状腺からホルモンが過剰に分泌されて、「寝ていても、ジョギングしている」と例えられるほど身体の機能は活動的な状態になるそうだ。
ハシモト病は、免疫系が甲状腺を破壊することで甲状腺ホルモンの分泌が減ることで、元気が出なくなってしまうという病気です。
なぜシェーグレンとハシモト病にかかったのか?
正直、原因はわかりません。
私自身の免疫系の異常である「花粉症」だって原因はわからないのです。
ただそうなってしまう人がそうなるというだけです。
年齢や性別のせいとは言えません。同じ年齢、同じ性別でもかかっていない人は大勢いるのです。
シェーグレンは膠原病として難病指定されています。
難病というのは死に瀕しているいるという意味ではありません。
治癒方法がわかっていないから治せないという意味です。
病気にかかったことは運命としかいいようのないものかもしれません。
しかし私はひとつだけ気になっていることがありました。
そう。ベジタリアン生活です。
まさか植物食が原因か?
私は不安になりました。
あれほど元気だったイロハが急に病気になるなんて。
どうしてイロハだけが病気に?
人と違う生活はしていません。
人と違うことをしているとしたら、ベジタリアン生活だけです。
それが原因と特定したわけではないが、人と違う特異な生活はやめよう。私はそう思いました。
さいわい既に100kmウルトラマラソンを10時間以内では走りとおすという目標は達成していました。
この目的を達するためにベジタリアンになったのです。もうベジタリアン生活はやめていいと思いました。
イロハの病気をきっかけに、私たちはじょじょに肉を食べる生活に戻りました。
卵を食べ、魚を食べ、鳥を食べ、いまでは時々は哺乳類の獣肉も食べています。
✖✖はレベルが上がった(まとめ)
いえ、シェーグレン症候群とハシモト病にイロハがかかった原因が、植物性たんぱく質だけのベジタリアン生活だと主張しているわけではありません。
誤解しないでほしい。
たまたま時期が重なっただけかもしれません。
ベジタリアン生活をしなくてもイロハは自己免疫疾患にかかったかもしれない。
肉食する人であってもシェーグレン症候群やハシモト病にかかる人はいます。
ただ、私たちの場合、人と違うベジタリアン生活を送っていたので、ほんの少しでも不安要素を解消するために皆と同じ食生活に戻したという話しです。
いち家族の、いちエピソードにすぎません。
ガンなど病気になって肉を断ちベジタリアンになる人は多いのですが、私たちの場合は逆でした。
ベジタリアン生活を肉を食べる生活に切り替えても、やっぱりイロハの病気は治りませんでした。
今ではチラーヂンSという錠剤を飲みながら暮らしています。
そういうわけで今は肉を食べています。だから動物性たんぱく質はとっています。
しかし牛乳を豆乳にかえた生活だけは、クセのように続いています。
すばらしいと思って始めたベジタリアン生活は終わってしまいましたが、牛乳は今も飲んでいません。
豆乳の「大豆イソフラボン」がすこしでもイロハを助けてくれればと願っています。