ボスのいるダンジョンでは用心して死なないのに、フィールドで先制攻撃されてあっという間に死んでしまう
海外旅行中は、いつも三点セットに気を配っている。三点セットというのはパスポート、財布、スマホのことである。このうち一つでも無くすと旅に支障が出るのが三点セットである。逆にいえば三点セット以外は全部なくしてしまっても構わないと思っている。先日、ソウルから戻ったのだが、海外ではドラクエのフィールド移動中のように、気を張って移動していたので、なんらトラブルもなく、無事に帰国した。
そして余裕の国内で「みかん狩り」に出かけたら、帰ってきたら家の鍵をなくしていた。海外で何事もなかったのに、国内で鍵をなくすというのは、気が緩んでいたからにほかならない。
これはドラクエでたとえて言えば、ボスのいるダンジョンなどでは気を引き締めていて死なないのに、ちょっと様子見のお散歩中に強敵にいきなり先制攻撃されてあっというまに死んでしまうようなものである。
どこでなくしたの? と聞かれても、答えられるはずがない
そもそも私はどこで鍵を紛失してしまったのだろうか? それさえわからない。妻にも「どこでなくしたの?」と聞かれたが、答えられるわけがない。

どこで無くしたかわかっていたら、拾っています。
それは遭難した人に、どうして遭難したのか聞くようなものだ。それがわかっていたら、遭難なんかしません。
ただ、わかっているのは、鍵を持って家を出たこと。帰ってきたら、なくなっていたことだ。鍵はズボンのポケットに入れていて、そこにはスマホや車の鍵が一緒だったということである。おそらくであるが、スマホなどを取り出したときに、一緒にポケットから出て、落としたことに気づかなかったのであろう。
まるで鍵が自らの意志で消えてしまったかのように感じるから、もう見つからないであろう
ミカン狩りと、買い物と二か所にしか行かなかったので、いちおう行った場所はもう一度回って探してみたが見つからなかった。お客さまサービスのようなところで落とし物についても問い合わせたが、やはり見つからなかった。ちょっといいキーホルダーをつけていたので、キーホルダー欲しさに誰かが持って行ってしまったのかもしれない。
まあ、やるだけやった(探すだけ探した)ので、今はもう諦めの境地である。この広い世界のどこかに小さな何かを落として、それと再び再会するなんて奇跡のようなものだろう。
さいわい妻が家の鍵をもっていたので、家に入ることはできた。鍵紛失のダメージは最小といったところである。おそらくもう鍵は出てこないであろう。なぜなら鍵が自らの意志で消えてしまったかのように感じるからだ。新しい鍵に取り換えて事件は終了であろう。無駄な出費をしてしまったが、取り返しがつかないというほどではない。もしも妻が家の鍵を持っていなかったら、家から締め出されてもっとたいへんな思いをしたはずだ。Microsoft onedriveと同期してデスクトップのデータが消えてしまったときほど今は頭を抱え込んではいない。あのときの喪失は本当に痛かった。
【ファイル復旧できず】Microsoft OneDrive。接続したら、同期してローカルファイルが消えてしまった件
パソコンのデータ紛失にくらべたら、今回の鍵の紛失は金で解決できる事件ではある。しかしまた同じことが起こらないように何らかの対策は施さねばなるまい。
男性の鍵紛失のほとんどはポケット派の人が、ポロリ落下に気づかずというケース
ChatGPTで調べてみたら、ほとんどの男は鍵をズボンのポケットにいれているらしい。約70%の男は鍵はポケット派だ。そしてポケットから鍵をポロリと落として気づかないというのが、鍵紛失の王道中の王道だそうです。たぶん私もこのパターンです。
女性はカバンに鍵をしまっているイメージがあるが、男性でそうするのは約10%。残りの20%がカラビナなどでベルトループなどに括りつけているらしい。ときどき鍵をジャラジャラ鳴らしながら歩いている人がいるが、このタイプ。剥きだしで危険そうに見えるが、ポケット派よりもむしろ鍵の紛失の可能性は低いらしい。
「鍵を紛失しないようにするにはどうすりゃいいんですか?」とChatGPT先生に訊ねてみたら、リール付き、カラビナ付きのキーホルダーを使って、ベルトループに固着してポケットにしまうのがベストとのアンサーでした。なるほど落ちても落ちないようにすればいいというわけか。
問題はリールが自動巻きってところ。自分で長さを調節できれば(止まってくれれば)、ポケット底に着底しつつ、ベルトループに固着することができます。しかしほとんどのリールはテンションを失うと自動的に巻いてしまうタイプであるため、実質的には鍵をブラブラ、ジャラジャラすることになってしまうのではないでしょうか。ポケットに着底できない状態であることがすこし気にかかります。

私の場合はランニングをするので、あまりキーホルダーは大きくできません。巨大な何かとPPAP(合体)して落ちたらすぐにわかるようにする策はつかえません。
世の中には物理鍵をなくすスマートキーという選択肢があるのですが、ほとんどは指紋認証ではなくスマートフォンとの連結開錠です。つまりスマホを持ち歩いてランニングしなければなりません。だったら今の物理キーの方がましです。重たいスマホを持って走るなんて「まじめに走る気があるのか?」と私だったら問いたいですね。暗証番号とか指紋認証だったら受け入れるかもしれません。
熟考の末、スマホのストラップにカラビナと鍵をくっつけることにしました。大きめのストラップであるために、カラビナでベルトループにホールドしつつ、鍵はポケットに着底することができます。よく言えば質実剛健、悪く言えば味も素っ気もない鍵ですが、いくら可愛くデコレートしても紛失してしまっては何にもなりません。
今はアパートの火災保険会社に、鍵の紛失の代金が補償対象とならないか確認中です。借家人の賠償責任の対象になってくれれば、鍵の付け替え費用が補償されて戻ってくるはずなのですが……。
国内の日常での鍵の紛失は、ドラクエにたとえると、物見遊山のフィールド散策で強敵に先制攻撃されて死んでしまったみたいなアクシデントです。これがボスのいるダンジョンだったならば、こっちも気を張って対策しているんですが……。
いずれにしても今後は気をつけたいと思います。あまり自分を信用しないことです。システムさえしっかりしていれば、鍵はなくさないはず。落ちても落ちないように対策しておけば、困ることはありません。

