ドラクエ的な人生

堀江貴文『不老不死の研究』の内容紹介、魅力、感想、書評

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目次
  1. カルピスの原液のような仕事をして、薄める仕事は他の人にやらせる
  2. 序章 ヒトは「不老不死」の夢を見る
    1. 1健康長寿のメカニズム
    2. 2ミトコンドリア長寿法
    3. 3「細胞老化」と発がんの関係
  3. 第1章 拡張し「進化」する肉体
    1. 4「サイバニクス」によるイノベーション
    2. 5「人口冬眠」実用化への道
    3. 6人の意識の機械移植
    4. 7国際宇宙ステーションで進む「フレイル」研究
  4. 第2章 「がん」なき世界
    1. 8人口設計の抗体「ミメティクス」で切らずにがんを完治させる
    2. 9「がんの親分」を見つけ出せ
    3. 10胃がんは「ピロリ菌除去」で防げ
    4. 11大腸がん予防には「うんち検査」
    5. 12「HPVワクチン」で子宮頸がんを防ぐ
  5. 第3章 生活習慣病「糖尿病」「腎臓病」なき世界
    1. 13糖尿病と足の老化
    2. 14 1330万人を苦しめる「腎臓病」
    3. 15腎臓と「リン」の蜜月
    4. 16「痔」のおそろしさに抗え
  6. 第4章 「心」は科学できる
    1. 17うつ病や認知症を「見える化」する
    2. 18アルツハイマー病征服への挑戦
    3. 19「サウナ」は本当に健康にいいのか
    4. 20補聴器は慎重に選択せよ
  7. 第五章「見た目」をアップデートせよ
    1. 21「幹細胞」で老化を防げ
    2. 22「歯は命」と心に刻め
    3. 23「テストステロン補充」で若返れ
    4. 第6章 「子づくり」を科学する
    5. 24不妊の原因が男性にある場合は約50%
    6. 25Qプロジェクトと「低用量ピル」
  8. 書評、感想、まとめ

カルピスの原液のような仕事をして、薄める仕事は他の人にやらせる

物書きとしても一流なホリエモンこと堀江貴文さんの著書『不老不死の研究』についての内容紹介、魅力、感想、書評です。

堀江貴文『刑務所なう。』最も自由な奴は、最も不自由な場所にいる!

「物書きとしても一流なホリエモン」と言いましたが、実際には彼が執筆してはいません。「カルピスの原液のような仕事をして、薄める仕事は他の人にやらせる」と『多動力』という本に書いてあります。

ホリエモン・堀江貴文『多動力』ってどんな本? 内容、魅力、書評、感想

ホリエモンは会食しながら喋っているだけなのですが、それを聞いているライターが堀江貴文の考え方を執筆して、彼の名前で本を出版しているのです。

ホリエモン多動力。国立大学に合格する人の時間(脳ミソ)の使い方

しかし『不老不死の研究』では、医者、科学者に堀江がインタビューした記事がそのまま載っているので、ダイレクトに本人が書いたものに近いと言えるでしょう。本というものは書き手の書き方で印象が大きく変わってしまうものです。しかしインタビューの筆耕では書き手の体臭がまじりこむ隙がないからです。

「まえがき」で堀江は誰もがみな死刑囚だという考え方をヴィクトル・ユーゴー『死刑囚最後の日』を引き合いにして紹介します。こちらの本ですね。

『死刑囚最後の日』ヴィクトル・ユーゴー。死に臨む書、アンフェアな書物

そしてなぜ寿命限界の120歳までみんなが生きられないのか、という疑問から一般社団法人・予防医療普及協会をたちあげたことを述べています。科学は病気を治して延命する時代から、遺伝子を解き明かして不老不死へと向かうように思えます。寿命なき世界、その最新レポートが本書になります。

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序章 ヒトは「不老不死」の夢を見る

1健康長寿のメカニズム

100歳以上の97%は何らかの疾患をもっている。ただし糖尿病が少ない。生活習慣に気をつけていて肥満が少ない。体を動かすことが重要。

フレイル=老化による虚弱。要介護状態の前段階

遺伝子DNAは変わらないのにどうして寿命が延びたのか? 食品添加物と和食とウォーキングと寿命との関係性

2ミトコンドリア長寿法

食べ過ぎが老化を早める。

堀江が服用するSGLT2阻害薬。栄養を細胞に取り込むSGLTを人工的に阻害する。糖尿病治療に絶大な効果。

最もスピーディーに老いがすすむ臓器は腸と腎臓。

究極のダイエット法。努力なし、運動いらずの「外気温ダイエット」(超簡単)

3「細胞老化」と発がんの関係

細胞老化=細胞分裂が止まる現象。無限に細胞分裂するガンと細胞分裂が止まる細胞老化は真反対の関係。

食事に寄って腸内細菌が変わる→毒性が強い胆汁が出て老化する。

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第1章 拡張し「進化」する肉体

4「サイバニクス」によるイノベーション

サイバネティクス・人工頭脳学とメカトロニクス・機械電子工学とインフォマティクス・情報学との融合した新学術領域。脳の電子信号を機械が受け取り動作を補助する。

→ 映画『アバター』で悪役の大佐が操縦していたアレですね。

5「人口冬眠」実用化への道

冬眠すれば代謝が100分の1になる。通常の100分の1のエネルギーで生きられる。

哺乳類は潜在的に冬眠できるのではないか。人口冬眠できれば星間飛行ができるかもしれない。

6人の意識の機械移植

意識をデジタル化する。

→ キャプテンハーロック号のトチローみたいな話しですね。

あるいは映画『ルパン対複製人間』のマモーみたいな話しだね。

7国際宇宙ステーションで進む「フレイル」研究

ゲーミフィケーション=運動しフレイル予防することをゲーム感覚で楽しめるように実装する。

リアルドラゴンクエスト。世界はディズニーランドだ

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第2章 「がん」なき世界

8人口設計の抗体「ミメティクス」で切らずにがんを完治させる

コンピューター上で人工的に抗体医薬品を設計、製造する。

9「がんの親分」を見つけ出せ

がん細胞が先祖返りしてかん幹細胞に変身。がん再発の原因になる。

10胃がんは「ピロリ菌除去」で防げ

胃がんの99%はピロリ菌が原因。井戸水、便、ハエから感染。

→ こういう啓発は本当に世の役に立っていると思います。ありがとう、ホリエモン。

11大腸がん予防には「うんち検査」

検査をしない限り自分では気づくことができない。毎年一回は便潜血検査を受ける。陽性が出たら内視鏡検査を受ける。鎮静剤投与でポリープ除去まで含めて全部眠っている間に終わる。

12「HPVワクチン」で子宮頸がんを防ぐ

セックスしたときにヒトパピローマウイルス(HPV)に感染して子宮頸がんになる。ワクチン対象者は公費で無料。

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第3章 生活習慣病「糖尿病」「腎臓病」なき世界

13糖尿病と足の老化

深刻な合併症までほとんど自覚症状がないサイレントキラー。足の耐用年数は50年と言われる。フレイル(身体機能の低下)サルコペニア(筋力の低下)。糖尿病は生活習慣病。

14 1330万人を苦しめる「腎臓病」

8人に一人の国民病。腎臓はひとたび壊れてしまうと再生できない。次第に減っていく。生活習慣病。血流は常時流すこと。悪くさせない守りの治療しかない。

15腎臓と「リン」の蜜月

エジソンの失敗「うまくいかない方法を一万通り発見したのだ」。食品添加物のリン酸塩によって腎臓を悪くする。動物性から植物性たんぱく質に置き換える。

16「痔」のおそろしさに抗え

快便。規律反射。異結腸反射。運動。ロダンの「考える人」方式のウンコ。強くいきむと血圧は200を超える。脳血管が切れる圧力。3分便が出なければ一回トイレを出る。便はストーンと落とすもの。歩く、お風呂で痔は治る。

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第4章 「心」は科学できる

17うつ病や認知症を「見える化」する

バイオマーカーが存在しない。診断する医師によって判断が分かれる。マインドフルネス(心を今に向けた状態)で頭をスッキリ。

禅ランニング・瞑想ランニングのやり方

18アルツハイマー病征服への挑戦

65歳以上の6人に1人が認知症。アルツハイマーは神経細胞が脱落し脳が委縮する。登山プロジェクトのようなもの。ルートによってはプロジェクトの失敗もある中、一歩一歩進んでいく。

19「サウナ」は本当に健康にいいのか

サウナは健康に資する。サウナーの主張。血管が物理的に柔らかくなる。深い睡眠時間が長くなる。

DMNからCENへ=集中すればするほど脳は無駄なエネルギーを使わずエコになっていく。時を忘れて集中しているときは長時間働いても脳は疲れない。

20補聴器は慎重に選択せよ

見えない障害。微笑みの障害。社会的に孤立する。認知症、うつが進む。補聴器の性能は格段に上がっている。

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第五章「見た目」をアップデートせよ

21「幹細胞」で老化を防げ

脂肪注入によって若返り現象が起こる。膝関節に濃縮した幹細胞を注入する再生医療。幹細胞のエクソソームを利用して老化を防止できる。アンチエイジング。

22「歯は命」と心に刻め

抜歯の原因は歯周病、虫歯。歯並びで歯磨き効率が違う。

23「テストステロン補充」で若返れ

テストステロンは男性ホルモン、冒険のホルモン、社会性のホルモン、競争のホルモン、リスクテイク(リスクを負ったうえで挑戦)のホルモン。テストステロン補充療法により、筋肉がつく、内臓脂肪が減る、男性機能の改善、糖代謝の改善、脂質異常症の改善。睡眠が深くなる。意欲自信が出る。性欲が増す。デメリットは薄毛になる可能性。

長寿遺伝子サーチュインは、カロリー制限、絶食、運動によって活性化する。

トレイルランニング哲学「おとなの障害物競争」

第6章 「子づくり」を科学する

24不妊の原因が男性にある場合は約50%

世界の性交回数平均は週二回、日本人は週一回。床オナで勃起していない状態での射精に慣れてしまうと膣内で射精にいたらない。射精は一日にしてならず。

25Qプロジェクトと「低用量ピル」

生理が重い女性は毎月7~10日も辛い症状に苦しむ。低用量ピルは卵胞ホルモンと黄体ホルモンの合成ホルモン剤。リスクは低い。

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書評、感想、まとめ

あいかわらずいい本を書きますねえ。

医療の近未来の話しで、知っているだけではどうにもならない話題もありますが、胃がんに係るピロリ菌や、子宮頸がんに係るHPVワクチンのことなどは、ただ知って行動に移すだけでダイレクトに健康や寿命に影響を及ぼすことです。

こういうことを世に知らしめるためにインフルエンサーというのは存在意義があるのです。

さすがホリエモン。目が離せません。これからも期待しています。

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