堀江貴文『刑務所なう。』最も自由な奴は、最も不自由な場所にいる!

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【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者アリクラハルトの人生を旅しながら走り抜けるためのオピニオン系ブログ。

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どうもハルトです。みなさん今日も楽しい旅を続けていますか?

このページは『刑務所なう。』について書いています。

著者はホリエモンこと堀江貴文さんです。

私は大学の卒業論文で『サド侯爵夫人』を書いて以来、獄中、牢獄というのは妙に好きなものでして……(入獄したことはありません)

『サド侯爵夫人』三島由紀夫の最高傑作
『サド侯爵夫人』は三島由紀夫とサド侯爵の共著といってもいい作品。きわめてキリスト教的な作品です。神の敵について考えれば考えるほど、神についても考えざるを得ないからです。サドの光はイエスの光あってこそのものでした。神の天敵は、神のごとき存在なのです。

【この記事を書いている人】

瞑想ランニング(地球二周目)をしながら心に浮かんできたコラムをブログに書き綴っているランナー・ブロガーのサンダルマン・ハルトと申します。ランニング系・登山系の雑誌に記事を書いてきたプロのライターでもあります。日本脚本家連盟修了生。その筆力は…本コラムを最後までお読みいただければわかります。あなたの心をどれだけ揺さぶることができたか。それがわたしの実力です。

初マラソンのホノルル4時間12分から防府読売2時間58分(グロス)まで、知恵と工夫で1時間15分もタイム短縮した頭脳派のランナー。市民ランナーの三冠王グランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。ちばアクアラインマラソン招待選手。ボストンマラソン正式選手。地方大会での入賞多数。海外マラソンも完走多数(ボストン、ニューヨークシティ、バンクーバー、ユングフラウ、ロトルアニュージーランド、ニューカレドニアヌメア、ホノルル)。月間走行距離MAX600km。雑誌『ランナーズ』で数々の記事を執筆していた物書きです。「頭のよさで走り勝つことはできるか?」その答えを書いたハルトの【サブスリー養成講座】を展開しています。

また、現在、バーチャルランニング『地球一周走り旅』を展開中。ご近所を走りながら、走行距離だけは地球を一周しようという仮想ランニング企画です。

そしてロードバイク乗り。朝飯前でウサイン・ボルトよりも速く走れます。スピードが目的、スピードがすべて。ロードバイクって凄いぜ!!

山ヤとしての実績は以下のとおり。スイス・ブライトホルン登頂。マレーシア・キナバル山登頂。台湾・玉山(ニイタカヤマ)登頂。南アルプス全山縦走。後立山連峰全山縦走。槍・穂・西穂縦走。富士登山競争完走。日本山岳耐久レース(ハセツネ)完走。などなど。『山と渓谷』ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。

その後、山ヤのスタイルのまま海外バックパック放浪に旅立ちました。訪問国はモロッコ。エジプト。ヨルダン。トルコ。イギリス。フランス。スペイン。ポルトガル。イタリア。バチカン。ギリシア。スイス。アメリカ。メキシコ。カナダ。インドネシア。マレーシア。ニュージーランド。タイ。ベトナム。カンボジア。ネパール。インド。中国。台湾。韓国。そして日本の27ケ国。パリとニューカレドニアを別に数えていいなら訪問都市は100都市をこえています。(大西洋上をのぞいて)世界一周しています。ソウル日本人学校出身の元帰国子女。国内では青春18きっぷ・車中泊で日本一周しています。

登山も、海外バックパック旅行も、車中泊も、すべてに共通するのは必要最低限の装備で生き抜こうという心構えだと思っています。バックパックひとつ。その放浪の魂を伝えていきます。

千葉県在住。夢の移住先はもう決まっています!!

※この稿の内容は以下のとおりです。

 

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【書評】『刑務所なう。』刑務所はパラダイスか?

イロハ「なによ。世の中にはたくさんの本が溢れ返っているのに、なんで刑務所本なんか書評するの?」

ハルト「ほら。おれ国文科出身だけどどうしてもフランス文学のことが書きたくて、結局、三島由紀夫の『サド侯爵夫人』を卒論のテーマにしたぐらいだから、基本的に獄中文学者ってすごく興味をそそられるわけ。サド侯爵はサディズムの語源になったフランスの作家なんだけれど、生涯の大半を獄中で過ごして、バスチーユの牢獄で書いたすべての束縛から解き放たれた価値観逆転小説が今でも残っていて読むことができるんだよ」

イロハ「なんでまたそんなサディズムの人なんか卒論で書いたわけ?」

ハルト「いや、三島由紀夫を書いたんだけどね(汗)。サドはフランス革命時代の人物なんだ。あの時代、人々はマリーアントワネットロベスピエールなど多くの人を実際にギロチンで殺しているのに、残虐と言われたサドは実際には一人の人間も殺していないんだよ。小説の中では残虐に人を殺しているけれど、作家だから全部想像の産物なんだ。そこはちゃんと分けて考えないと、現代でも推理小説家は殺人者ってことになっちゃうだろ?」

イロハ「まあそうだけどさ」

ハルト「刑務所って不思議な空間だと思わない? 『刑務所なう。』を読むと堀江さんなんてバンバン獄中で本読んでいるんだけど、なんだか羨ましくなってくる。俺みたいに、隠居したら軽い運動と読書三昧の生活を送りたいと思っている者にとって、刑務所って時々パラダイスみたいだなあって見えるときがあるんだよ」

イロハ「いやいやいやいやいや。放浪の旅人が何言ってるのよ。刑務所って不自由の代名詞みたいなところでしょ?」

ハルト「獄中のサド侯爵は身こそ世界で一番不自由な人だけれど、魂は世界で一番自由な人だったっていうのが小説のテーマのひとつなんだよ。宗教からも権力からも自由な小説を書いていたからね。いわゆる魂までは縛れないってやつだよ。心の旅もおれは立派な旅だと思うんだ。旅とは『どこにいるか』ではなくて、『心に何が映ったか』だと思っているから」

イロハ「でも体は捕らわれの身なんだ」

ハルト「サドはサディストどころか夫婦の営みも碌にしてないよ。牢獄にいるんだから、そもそも相手がいない。全部、想像なんだよ。ところで空想を追いかけたり、読書に集中している時、その場所がどこかって関係ないと思わない? 自宅でも、図書館でも、喫茶店でも、駅のホームでも、牢獄でも、集中して読書している時は、全く同じじゃない? どうせ本以外見てないんだから」

イロハ「まあ紙面を眺めて、空想を追っているかぎり、場所はあまり関係ないかもね」

ハルト「堀江さん自身もこう書いている。メルマガの原稿書いているとノッてきて刑務所にいるの忘れちゃう、って。その気持ちがおれにはわかるんだよ」

イロハ「微妙な共感だなあ」

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サラリーマンだって牢獄だ

ハルト「大昔の網走刑務所みたいに「ずっと正座していろ」みたいな虐待待遇ではないみたいだしさ。発信制限はあるけれど、獄中でも手紙は書けるんだね。それを協力者が電子化して発信したから『刑務所なう。』なんだね。NOWすなわちほぼ現在進行形で発信されていたんだね」

イロハ「ハルトは正座できない人だもんね」

ハルト「あんな不自然な座り方するの、日本人だけだよ?」

イロハ「身体が硬いんだよ。正座がなくても、強制労働があるんでしょ? 罪を犯した人を罰する場所なんだから」

ハルト「労働はあるけど、シベリア抑留の強制労働みたいなのとは違うよ。罰といっても鞭うたれて拷問される訳じゃないんだ。堀江さんは介護ヘルパーとか清掃員とか床屋みたいな労働をしているよ。刑務所内の労働が罰則だというのなら、介護ヘルパーの仕事は何かの罰則かってことになっちゃうもの」

イロハ「堀江さんみたいなスケールの大きな人からすると、やりたいことができないし、ちっぽけな仕事で苦痛なんじゃないの?」

ハルト「それがそうでもないみたい。休日返上で働きたいとか書いてるもの。働くのが好きみたいだね。境遇に不満を言うだけの人ではなくて、その場その場の条件の中で楽しめる人なんだよ。堀江さんは。バックパッカー向きの性格だよね。

仕事のない日はずっと体操したり、休日はずっと本を読んだりしている。年間200冊の文庫を読んだんだって」

イロハ「ひええ。そんなに。サラリーマンにはとても無理だ」

ハルト「牢獄にいるから読めるんだよ。ラジオも聞けるし、差し入れの小説、マンガも読めるみたいだ」

イロハ「安宿街に沈没したバックパッカーみたいなもんか」

ハルト「牢獄に持ち込める私物は限られているんだ。そういうところも私物が限られているバックパッカーみたいだろ?」

イロハ「ハルトってへんなところに関心もつんだよなあ」

ハルト「本質的な不満はあるだろうけど、刑務所生活も何だが楽しんでいるもの。人と会話したり触れ合ったりするのが好きなんだな。オタクではないね、堀江さんは」

イロハ「オタクどころか出所した今はトライアスリートらしいよ。ハルトに似てるね」

ハルト「おれはカナヅチ。泳げないの。ランとバイクの二種目ならば負ける気しないけど

イロハ「刑務所はパラダイスみたいな結論になってるけど、そんなのダメ。嫌なことも多いんでしょう? それもちゃんと書かなきゃ」

ハルト「プライバシーはないし、好きな時に好きなことができない。寝たくなくても寝なきゃならないし、飲みたい時に水も飲めないし、汗をかいてもお風呂に入れないのが堀江さんは辛かったみたいだ」

イロハ「ほら。やっぱり刑務所って辛い場所なんだよ(納得)」

ハルト「サラリーマンだって、起床時間は決まっているし、仕事中はお風呂なんか入れないし、好きな時に好きなことできないじゃない? 明日のために夜は寝なきゃならないし、不本意な仕事なんて幾らでもあるよ。ノルマがあったり、パワハラだってあるし、そんなに違う場所かな?」

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イロハ「ものは考えようってことか」

ハルト「刑務所では、食べるものは自分で選べないけれど、支給される食事は、普段のおれよりもずっといいものを食べている。むしろ貧乏バックパッカーから見ると「ごちそう」レベルの食事だよ。栄養満点、美味しそうだ

イロハ「まったくもう。自殺するぐらいなら刑務所に入った方がいいってことか。命のセーフティネットだね」

ハルト「もともと堀江さんはこのようなブログを書く側ではなく、インターネットによる情報発信、つまりプラットフォームを作ってきた側の人間だったけれど、今ではどっちかというとおれたち側にいるみたいなんだ。

収監を機に六本木の自宅を売り払って『ノマド・ワーカー』になっている。ノマドというのは英語で「遊牧民」という意味で、ノマドワーカーというのは会社勤めをせずに、パソコンやスマホを使って仕事をする人のことだ。出社しないから世界中どこにいてもインターネット回線さえあれば仕事ができるんだよ」

イロハ「なんだかバックパッカーみたい。出所後は、なんでも好きなことをやって、それを発信しているみたいだね」

ハルト「今じゃほとんどさすらいの作家みたいなものだよ。相変わらず実業家だけれど、いろいろやってる作家だとおれは捉えてるんだ

イロハ「あら。ハルトの理想の人じゃない」

ハルト「だからこうして書評を書こうという気にもなるんだよ。興味のある相手じゃなければ、コラムなんて書けないよ」

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✖✖はレベルが上がった(まとめ)

堀江さんの今後には目が離せません。

「金の力」ではなく「生き方」で世の中を変えてください。期待しています。

『刑務所なう。』はこちらからどうぞ。

Kindle本の読み方について、こちらにやさしく解説しています。

読み放題サービス「電子書籍kindle」の使い方3選(画像入り解説付)
ここではデジタル書籍の読み放題サービスである kindle unlimitedについてその使い方をご紹介しています。読書には、物理的に紙の本を買う方法と、デジタル文字をダウンロードして読む方法があります。読書の形態も、一冊のみ注文する場...

続編の『刑務所なう。シーズン2』……って

トレンディドラマか!?

出獄後の『刑務所わず』っていうのもあります。獄中では言えない話ってのが、当然、あるわけですよ。

サハラ砂漠で大ジャンプする著者
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このブログ著者の小説『結婚』
小説『結婚』
愛とは何か? 結婚とは何か? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。恋人のアスカはツバサのもとを去っていきます。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。  離れたくない。その叫びだけが残った。  全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。 引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。 そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。 それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自信が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。 アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。 死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。 生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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愛とは何か? 結婚とは何か? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。恋人のアスカはツバサのもとを去っていきます。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。  離れたくない。その叫びだけが残った。  全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。 引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。 そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。 それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自信が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。 アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。 死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。 生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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このブログの著者の小説『片翼の翼』
小説『片翼の翼』
なぜ生きるのか? 何のために生きるのか? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。 かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。 同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。 アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。 自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。 人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。 ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 ※※本作は小説『結婚』の前編、バックストーリーに相当するものです。両方お読みいただけますとさらに物語が深まる構成になっています。※※
片翼の翼: なぜ生きるのか? 何のために生きるのか?
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小説『片翼の翼』
なぜ生きるのか? 何のために生きるのか? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。 かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。 同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。 アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。 自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。 人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。 ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 ※※本作は小説『結婚』の前編、バックストーリーに相当するものです。両方お読みいただけますとさらに物語が深まる構成になっています。※※
片翼の翼: なぜ生きるのか? 何のために生きるのか?
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【この記事を書いている人】

アリクラハルト。走る哲学者。【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。千葉県在住。

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アリクラハルト。走る哲学者。【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。千葉県在住。
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