ありがた迷惑な先回りの予測。ほとんどが外れ
齢を取ると人の名前や話したい単語が即座に頭に浮かんでこなかったりして、言葉に詰まることがあります。そういうとき、私の嫁は先回りして、その人の名前や単語を補填してくれようとするのですが、これが「ありがた迷惑」なんですよね~。
なんでかっていうと、その「先回りの予測がほとんど外れ」だからです。
もともと感性が違うので、考えていることが違います。ひとつの単語から何を連想するかゲームをやったら、たぶん合致することはないでしょう。たとえばタイといって思い浮かべるものは、妻の場合はアジアンフードでしょうし、私の場合はゴーゴーバーのお姉ちゃんだったりします。こんなふうだから、私が言葉に詰まった時、私の考えていることを先回りして当てようとしても、まず100%あたらないのです。
先回り予想ごっこ。当たる確率は? 論理的にはほぼゼロパーセント
すると、困ったことになります。
ただでさえ、言葉が出てこなくて探しているときに、まったく思ってもいないことを嫁が言い出すので、「いや、そうじゃなくて」と、こっちは否定語から会話をはじめなければなりません。それが大きなストレスになります。
できるだけ相手のことを受け入れようと思っているのですが、毎回こっちの意図と違った先回り予想クイズをやられると、こちらも正解を言うしかなくなります。こうして妻の発言を否定することが日常になってしまいました。

「私は何を考えているでしょうかゲーム」をやっているんじゃないんだ。そういう先回りの予測はやめてくれ
何度も訴えているのですが、ぜんぜんなおりません。おそらく女子どおしの話しでも、このような先回り予想ごっこは日常なのでしょう。女同士の場合、その予測が高確率であたるので、その話術がコミュニケーションに役立っているのかもしれません。
しかしTHE男のような私と、THE女のような嫁では、まったく感受性が違うので、その予想は残念ながらほぼ当たらないのです。向こうはたぶん言葉に詰まった私を助けようと善意でしてくれていることなのでしょうが、こちらとしてはたいへんに余計な手間だということになります。自分の言葉を探しながら、同時に「いや。俺が言おうとしているのはそうじゃなくて……」と断らなければならないからです。黙って話しを聞いてくれるのがいちばんなんですが……。
黙って相手の話しを聞こう。それがいちばんだ
そもそも会話なんて千の選択肢があります。

きのう、アレを思い出したよ
この場合のアレ、先回り予測してあたると思いますか?
あたる可能性なんて、ほぼゼロでしょう。だってアレの可能性は千通りもあります。そのうちのひとつがあたるなんてことは、ほとんど奇跡のようなものです。
ところが本来であればゼロパーセントに近いはずの先回り予測の正解率が、パートナーだから、かなり上がるのは確かです。奇跡のようにドンピシャで言い当たったときの快感が癖になってしまっているのでしょうか。
五割もあたればまだ許せるのですが、確率は3割にも満たないでしょう。そんな親切いりません。はっきりいって迷惑です。
このようなことを知らずにやってしまっている人はいないでしょうか? 思い当たる人はいませんか?
相手が何を考えているか当てるゲームを勝手にやるのはやめて、黙って相手の話し聞きましょう。黙って聞いていれば、相手から文句が出ることはありません。
「いや、そうじゃなくて」と否定されることもありません。
余計な予想はやめて、相手の話しを黙って聞く。それがいちばんです。