お正月のテレビ特番を新春スペシャルというのはやめたほうがいい
お正月が終わりました。
お正月のテレビ特番を、よく新春スペシャルといっていますが、みなさん違和感を感じることはないでしょうか?
たとえば1月2、3日に行われる箱根駅伝に対して「新春スポーツスペシャル」という冠が冠されていることなどです。
なぜ正月を新春と呼ぶのか?
月の満ち欠けを基準にした太陰暦をつかっていた昔は1、2、3月のことを春といいました。
昔の俳句などはこの感覚で詠まれています。
太陰暦と太陽暦は一カ月ほどずれています。旧暦の1月は新暦の2月ごろです。2月上旬は「立春」ですね。つまり春の始まりです。だから1月の頭を新春と呼んだのですね。あくまでも旧暦の言い方です。
しかし太陽暦になった今も、旧暦の言い方そのままに1月を新春というのはどうなんでしょうかね?
季節感覚が狂ってくると思うのですが。
一番寒い時期は冬ではなく春か?
だって旧暦のいいかたそのままに1月を新春と言ってしまったら、一年で一番寒い時期は冬ではなく春だということになってしまいます。
ほとんどの日本の地域では、もっとも寒いのは1月下旬から2月上旬ではないかと思います。その時期を「春」と呼んでしまったら、春夏秋冬でもっとも寒いのは春だってことになっちゃうじゃん。
それはおかしいと思いますよ。
ありとあらゆる日本の文献、歌詞や俳句などは「もっとも寒いのは冬」だという前提で書かれているはずです。
冬だから寒いのではなく、もっとも寒い時期のことを冬と呼ぶ
冬だから寒いのか、寒い時期のことを冬と呼んだのか、どっちだと思いますか?
これは南半球のことを考えれば見えてきます。
南半球のオーストラリアでは、6~8月のことを冬と言うそうです。夏は12月から2月。
つまり冬というのは単純な季節区分ではなく、もっとも寒い時期のことを指す言葉だといえます。
「もっとも寒いのは冬」でなければならないのです。なぜならそれが言葉の定義だから。
だというのに正月を新春といったのでは、もっとも寒い時期が春だということになってしまいます。すべてが新暦で動いているのに、テレビなどが正月のことを新春と旧暦の言い方をするからおかしいんですよ。
そういう季節感覚を狂わす言い方はやめた方がいいんじゃないでしょうかね?