人間は遅い。カラスに舐められているランナー
私はランニングを日課にしています。戸外をよく走っているのですが、人間というのは鳥にくらべると本当にスピードの出ない生き物なんだなあ、とつくづく感じます。
とくにカラス。あの黒い鳥はほんとうにランナーを舐め切っています。近づいてもぜんぜん避けようともしません。さすがにまともに戦えば負けることはわかっているので、ごくごく近くまで接近すると、ひょいっと軽くジャンプして人を避ける、といった逃げ方をします。ぐぬぬ、なめおって!
「鈍足のお前なんかに、おれたちが捕まるはずはないよ。なんら怖くない」というのが、カラスたちの態度にありありと現れています。
これはジョギングだからではなく、ウィンドスプリント(ダッシュ)している時も同様です。鳥さんたちは、人間のことを鈍足だと、なめてきっているのです。
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※雑誌『ランナーズ』の元ライターである本ブログの筆者の書籍『市民ランナーという走り方』(サブスリー・グランドスラム養成講座)。Amazon電子書籍版、ペーパーバック版(紙書籍)発売中。
「コーチのひとことで私のランニングは劇的に進化しました」エリートランナーがこう言っているのを聞くことがあります。市民ランナーはこのような奇跡を体験することはできないのでしょうか?
いいえ。できます。そのために書かれた本が本書『市民ランナーという走り方』。ランニングフォームをつくるための脳内イメージワードによって速く走れるようになるという新メソッドを本書では提唱しています。「言葉の力によって速くなる」という本書の新理論によって、あなたのランニングを進化させ、現状を打破し、自己ベスト更新、そして市民ランナーの三冠・グランドスラム(マラソン・サブスリー。100km・サブテン。富士登山競争のサミッター)を達成するのをサポートします。
●言葉の力で速くなる「動的バランス走法」「ヘルメスの靴」「アトムのジェット走法」「かかと落としを効果的に決める走法」
●絶対にやってはいけない「スクワット走法」とはどんなフォーム?
●ピッチ走法よりもストライド走法! ハサミは両方に開かれる走法。
●スピードで遊ぶ。スピードを楽しむ。オオカミランニングのすすめ。
●腹圧をかける走法。呼吸の限界がスピードの限界。背の低い、太った人のように走る。
●マラソンの極意「複数のフォームを使い回せ」とは?
●究極の走り方「あなたの走り方は、あなたの肉体に聞け」
本書を読めば、言葉のもつイメージ喚起力で、フォームが効率化・最適化されて、同じトレーニング量でも速く走ることができるようになります。
あなたはどうして走るのですか? あなたよりも速く走る人はいくらでもいるというのに。市民ランナーがなぜ走るのか、本書では一つの答えを提示しています。
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どんなレースに出ても自分よりも速くて強いランナーがいます。それが市民ランナーの現実です。勝てないのになお走るのはなぜでしょうか? どうせいつか死んでしまうからといって、今すぐに生きることを諦めるわけにはいきません。未完成で勝負して、未完成で引退して、未完成のまま死んでいくのが人生ではありませんか? あなたはどうして走るのですか?
星月夜を舞台に、宇宙を翔けるように、街灯に輝く夜の街を駆け抜けましょう。あなたが走れば、夜の街はイルミネーションを灯したように輝くのです。そして生きるよろこびに満ち溢れたあなたの走りを見て、自分もそんな風に生きたいと、あなたから勇気をもらって、どこかの誰かがあなたの足跡を追いかけて走り出すのです。歓喜を魔法のようにまき散らしながら、この世界を走りましょう。それが市民ランナーという走り方です。
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速すぎて鳥が横切れないほど豪速のロードバイク
私はロードバイクにも乗るのですが、いざこの競技用自転車に乗ると、景色が一変します。
河川敷を猛然と走ると、草むらの中にいた鳥たちがびっくりして飛び立ちます。そして私の前を横切って飛ぼうとするのですが、ロードバイクが早すぎて横切れないのです。体にふれたり、ぶつかったりしました。
同じ方向に飛んでいる場合も、ほとんどスピードの差がなくて、翼などの動きがよく見られました。飛ぶ鳥と並走している感覚を、ロードバイクではよくあじわいました。手を伸ばせば、鳥に手が届きそうです。撃墜できそうです。戦闘機の撃墜王はこんな感覚をあじわっていたのではないかと思いました。
これはランニングではありえないことです。ふだん、野生の生きている鳥にふれることなんてないでしょ?
しかしロードバイクで飛ばしていると、鳥の見通しが狂うほど早いので、やつらが前を横切ろうとして接触するようなことが何度もありました。ロードバイクっていうのはそれほど早いのです。ランニングとはまったく違います。
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このブログの作者の書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』のご紹介
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードをガチンコで競うようになるところまでを描いた自転車エッセイ集です。
※書籍の内容
●スピードこそロードバイクのレーゾンデートル
●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。体重ライディング理論。体重ペダリングのやり方
●アマチュアのロードバイク乗りの最高速度ってどれくらい?
●ロードバイクは屋外で保管できるのか?
●ロードバイクに名前をつける。
●アパートでローラー台トレーニングすることは可能か?
●ロードバイククラブの入り方。嫌われない新入部員の作法
●ロードバイク乗りが、クロストレーニングとしてマラソンを取り入れることのメリット・デメリット
●ロードバイクとマラソンの両立は可能か? サブスリーランナーはロードバイクに乗っても速いのか?
●スピードスケートの選手がロードバイクをトレーニングに取り入れる理由
初心者から上級者まで広く対象とした内容になっています。
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ロードバイクの天敵は原チャリ。機械に人力はまったくかなわない
それほど速いロードバイクですが、それでも原チャリにはまったくかないません。どんなにペダルを踏んでも奴らにはかないません。
原チャリが天敵なのは、道路の端っこを走るという生息域がロードバイクとかぶっていることもあります。
どれだけ漕いでも原チャリには勝てません。機械力って偉大です。鳥さえ撃墜できるロードバイクでも、この天敵にはまったくかなわないんですから。
人力では機械力にはまったくかなわないんだなあ、とつくづく実感しました。
こういうことはランニングよりも、ロードバイクに乗ると、よりわかることです。
力いっぱい挑戦したからこそ、実感としてよくわかったことです。