「連絡先を検索」しても検索ヒットしない問題
ずっと疑問に思っていたことがあります。私にとっては謎現象でした。その謎が解決したので、ここではみなさんにシェアしたいと思います。
グーグルピクセルというアンドロイドスマートフォンを使っています。そして歴代のスマホから引き継いできた膨大な電話帳がそこには記憶されています。
ところが、そこにあるはずの連絡先を検索しても、ぜんぜんヒットしないのです。
怪奇現象といってもいいレベルで、目の前に表示されている連絡先を検索しても、出てこないときがあるのです。これはいったいどうしてなんでしょうか?
検索ヒットする人もいれば、検索ヒットしない人もいます。同じレベルの連絡先のはずなのに、検索して見つかる人と見つからない人がいるというのは、これはおかしいということになります。
機械で検索しているというのに、なんでこんなことが起こるのでしょうか?
住所録がスマホ内ではなくクラウドに保存されているのではないか?
こういうときはグーグル先生に聞いてみることです。さがした回答の中で、もっともそれらしかったのは、
「スマホ画面に表示されているとスマホ内に保存されていると思いがちだが、実際にはクラウドに保存されている。検索の設定が「スマホ内」になっていると、クラウド内の検索はしないので、検索ヒットしない」というものでした。
なるほど。これはありえます。
かつて、わたしもスマホで見ていた自分の画像が、じつはクラウドにあって、パソコンに画像ファイルが移動できなくて困ったことがありました。
ChatGPT先生に訊いても同じような回答でした。検索の設定を「すべて検索する」に変えれば、検索ヒットするようになるというアドバイスまでもらいました。
私はいちおう自分のスマホの検索条件を調べてみました。たしかに「このスマホ内」だけを検索する設定になっていました。しかしそもそも私は「パソコンに画像ファイルを移動できなくて困った事件」以来、クラウドを使っていないのです。だから住所録がクラウドにだけ存在するというのはありえません。
しかしいちおう「すべて検索する」に設定変更して再トライしたのですが、やはり検索ヒットする人もいますが、検索ヒットしない人もいます。謎現象は続きます。そこはランダムで、どうしてこんなことになるのか、理由がぜんせんわかりませんでした。
アンドロイドの住所録の検索機能はひどい。冒頭検索のみ
この検索される人がいたりいなかったりする謎現象を、ずっと不思議に思いながらもアンドロイドスマホを使い続けていました。そしてある日、自分でこの謎現象の理由に気づいたのでした。その情報をシェアするのが本稿の目的です。
理由は大きくいって二つあります。まず一つ目は検索のやり方です。
私のスマホ(androidスマホ)の住所録は、冒頭から検索しないとヒットしないようなのです。たとえば「イオン映画館」という名前で連絡先を登録していたとしましょう。この場合、冒頭文字の「イオン」で検索すれば検索ヒットします。しかし「映画館」で検索しても、検索ヒットしないのです。「TOHO映画館」「MOVIX映画館」なども「映画館」で検索してもヒットしません。この場合ほんとうは「映画館」で検索して、すべての映画館の連絡先を呼び出したいところですが、冒頭検索でないために、このやり方ではひとつも検索ヒットしないのでした。
ひどい! いまどきこんな検索ってありえます? 冒頭じゃないと検索できないなんて、あまりにレベルが低くて、こんなこと予想もしませんでした。これはとても不便です。なぜなら検索するときに想起する言葉は、冒頭文字とは限らないからです。
たとえば「千葉県国際交流協会英語教室鈴木一郎先生」という名前で住所登録していた場合、「千葉県」で検索すればヒットしますが、「国際」「英語」「鈴木」「先生」で検索してもヒットしないのです。これはほとんど使いものにならないレベルです。だって検索するときに想起する言葉は正式名の冒頭である「千葉県」よりも「国際」「英語」「鈴木」「先生」だったりするじゃないですか! でもそれでは検索ヒットしないのです!
電話番号が履歴に表示されているからといって、電話帳に登録されているとは限らない
もうひとつは「電話番号が履歴に表示されているからといって、電話帳に登録されているとは限らない」という理由です。
電話番号というのは、たとえば予約したレストランに行く場合など、使うときには連続して頻繁に使います。そのときに、ローカル電話帳に登録されていない番号でも、インターネット上に登録があるメジャーな電話からだと、あて先が表示されるようなのです。
たとえば、インターネットの電話番号リンクからレストランに電話しますよね? そしてレストランから確認の電話がかかってきたとします。この場合、自分のデジタル電話帳にレストランの電話番号は登録されていません。しかし相手がインターネット上に電話番号が出回っているメジャーな番号だった場合には、着信履歴には相手の名前が、気をきかせて勝手に表示されるのです。
だから、スマホユーザーとしては「ああ、電話録に名前があるんだな」と勘違いしてしまうというわけです。しかし実際にはマイ住所録に登録はないわけですから、いくら検索しても検索ヒットしないというわけです。
なるほど。そういうことだったのか。
「おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?」スマホ、何台目ですか?
こんなことになるのも、そもそも私の電話帳の登録件数が多すぎるせいです。ゴミのような電話番号が千件近くあるから、検索する必要性が出てくるのです。本当に必要な電話番号は100件もないはずなんですが。
私のスマホも何代目になったでしょうか?
「おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?」というジョジョの有名なミームがありますが、正直、もう何代目のスマホかおぼえていません。
スマホを乗り継ぎする都度、これまでの電話帳を載せ替えていますから、結果としてデジタル電話帳には膨大な件数が登録されています。そのほとんどは旅行先で使う電話番号です。旅行中には使ったけれど、旅が終わればもう二度と使わないような電話番号ばかりです。二度とかけることのない地方の一泊だけしたホテルとかそういうのが残っているから、ゴミデータの山に本当に必要なデータが埋もれてしまうんですね。
でもこっちは検索すればいいや、と安心しきっていたから、データの整理をしていませんでした。ところがその検索機能が、ろくに使えないものだったために、スマホで「連絡先を検索」しても検索ヒットしないという謎現象に遭遇してしまったのです。
このお恥ずかしいレベルの検索機能は改善すべきだと思います。
しかしユーザーとしても、使わない電話番号をたまには消して整理した方がいいようですね。