動画編集ソフトでは、画像と音声が別々のデータになっているんだが?
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『マラソンの走り方・サブスリー養成講座』
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Aviutlというソフトをつかって動画編集しています。このソフトを使うと、私がiPhoneで撮影した動画(MOVファイル)が、動画と音声は分かれて二行になって表示されます。
もともと動画と音声が別々のダブルデータだったのか、後から切り分けたのかは私にはわかりません。
画像ファイルと音声ファイルに切り分けて別にするのは簡単な操作
しかし画像と音声を「後から切り分ける」のは簡単です。
動画の音だけを別に録音して別ファイルに保存して、元の動画は音だけミュート(消音)しまえばいいのです。こうすればひとつのデータを動画と音の二つに分割できます。
このテクニックを使用すれば、動画ファイルから音声ファイルが取り出せます。すきな歌手のコンサートビデオから音声ファイルだけを取り出して、ポータブルプレイヤーで純粋な音楽として聴くことが可能です。
このように動画と音声を二つに分ける理屈は簡単です。
しかし外国の映画の吹き替えなどは、BGM、効果音はそのままに、セリフのところだけじょうずに吹き替えしています。これはどうやっているのでしょうか? 気になったので調べてみました。
アニメーションのアフレコ(アテレコ)とは?
よくアニメの声優さんの世界ではアフレコ、アテレコという言葉が使われています。
アフレコはアフターレコーディングの略です。つまりアニメの動きにあわせてアフターで声優さんが声を吹き込むことですね。アテレコもほとんど同じ意味です。後から声をあてるからアテレコといっているだけですね。
studioジブリの作品の裏側、というようなコンテンツを見たことがあるのですが、まだアニメが完成していないのに、声優さんが先に声を吹き込んでいてびっくりしたことがあります。こういうのをプリレコというそうです。アフター(後)ではなくプレ(先)だからですね。プロメテウス(先に考える男)とエピメテウス(後で考える男)みたいなものだな。
このようにアニメーション作品の場合は、そもそも画像ファイルと、音声ファイルと、音楽ファイルが別々になっています。
そもそもひとつのファイル(かつての8ミリテープのようなアナログ)ではないのですね。
実写映像・外国映画の吹き替え。背景・効果音やBGMが消えない謎
問題は実写映像です。BGM(音楽)はまさか撮影現場でオーケストラが演奏しているはずがなく後から追加したものだと容易に想像されます。要するに動画ファイルと音声ファイルがはじめから別々になっているということですね。
問題は実写映像の俳優の台詞です。これは映像と同一ファイルじゃないのでしょうか?
ところが実際には俳優さんが後からセリフを後から入れなおすなどのアフレコが実写映画でも行われているそうです。その理由はさまざまですが、滑舌が悪かったり、余計な音が入ってしまってセリフが聞き取りづらかったりした場合にアフレコするそうです。
つまりセリフのところだけやり直すことが可能ってことですね。
俳優のセリフだけを集めた音声トラックが別にあるから「吹き替え」は簡単
素人YouTuber的な目線で、映像と音声が同時録音されて成果品になっていると思いこんでいたところが、そもそも間違いでした。
映画などではマイクは一本ではなく、たくさんのマイクをつかっています。もちろんカメラも複数台が同時に稼働しています。とくに俳優の声だけを集めるマイクと、周囲の環境音をひろうマイクが別々にあって、それが別の音声ファイルになっているそうです。もちろん音楽も別の音声トラックです。
映像も複数のカメラで撮ったもので、いいほうが採用されます。つまり動画の編集というのは、それら素材の取捨選択・合成されたものなのですね。動画ファイルもAカメラ、Bカメラのものが入り混じっているし、俳優の台詞も集音マイクで現地撮りしたものとアフレコしたものが入り混じっています。それが映画の「編集」という仕事なんですね。撮って終わりじゃありません。
背景音も実際の音とは限りません。生音だと思いこんでいるだけで実際にはサウンドエフェクトだったりします。たとえば海の波音ですが、小豆を入れたザルを動かしたときの音がアフレコされていることもあります。つまり別ファイルで撮ったものが合成されているのです。
なるほどもともとが、動画ファイル、音声ファイルといった単純なものではなかったのですね。その中でとくに俳優のセリフだけを集めた音声トラックが別にあるということなのです。
だから「外国映画の吹き替え」の場合は、俳優のセリフだけを集めた音声トラック(ファイル)だけをアフレコすればいいのですね。
背景音、効果音、音楽ファイルはそのまま使えます。

なるほど謎がとけました。