雨戸のないアパートに入居する人っているの?
最近、ご近所さんの解体工事があって、うるさくて執筆どころじゃなかったのですが、どうにか終わってくれました。更地になってすっきりすると見通しがよくなります。
すると二軒となりのアパートと目があうようになってしまいました。これまでは遮蔽物があったので気にもとめていなかった隣の隣のアパートです。
私はアパート暮らしです。将来、家を買う気もありません。これまで何回か引っ越しをしてアパートをいくつか経験していますが、二軒となりのアパートはこれまでわたしが済んだことのない構造をしています。
二階にはどうやらロフトがあるようです。ロフトがあることで部屋を広く使える設計です。なかなかおもしろそうなアパートです。
ところがもうひとつおもしろいことに気づいてしまいました。このアパート、雨戸がないぞ……。
たしかに一度も雨戸が閉まっているのを見たことがありません。
私は思いました。
雨戸がないアパートって、そんな部屋、入居する人いるのかいな?
雨戸の効果。防災。遮光。防音。防寒。防犯
調べてみると、最近ではけっこう「雨戸のないアパート」ってあるようです。私は一度も住んだことありませんが。
雨戸の本来の用途は、台風などの風雨から家を守る「雨の戸」です。防災ですね。それだけでなく、遮光や、防音、防寒、防犯など多くの役割を担っているはずのものです。
それを省くとは……。
最近ではガラス窓の強度が増したために、雨戸でガラスを守らなくてもよくなったそうです。暴風雨が来て木の枝がガラス窓に直撃しても、ガラスが割れなくなったということでしょう。
しかし強盗がガラス窓をハンマーで叩き壊して侵入することだってあるのだから、強化ガラスに雨戸ほどの防犯効果があるのかはなはだ疑問ですが、まあ百歩譲って防音、防寒、防犯は雨戸も強化ガラスも同等だとしましょう。
それでも「雨戸なしでよし」とはいえない重要な点を見逃しています。
雨戸は必要不可欠な装備。遮光カーテンで代用するのは無理
遮光はどうなのよ。雨戸なしじゃ、朝、眩しいじゃん。
夏場なんて朝の5時には明るいので、ぱっちりと目が覚めてしまいます。
雨戸のない住宅の場合、内側から遮光カーテンを引いて対処するそうです。いやいやいやいや……遮光カーテンって。
どんなに光を通さない遮光カーテンだって、しょせんはカーテンレールを利用する以上、上の隙間などから光はぜったいに漏れてくるはずです。
間接照明だとしても太陽の力は超強烈です。安眠できるほど暗いはずがありません。
これでは家にいながら車中泊しているようなものです。「アイマスク」が常時必要なのではないでしょうか。
車中泊でもカーテンで太陽の明るさを遮れるものではありません。結局はアイマスクだのみなのです。
内見・内覧すると明るい部屋が広くてよく見えるが、騙されるな
今どきのアパートは入居者を確保するためにWiFiを設置したり、トイレにウォシュレットを設置したり、あの手この手で集客の工夫しています。
しかし……ウォシュレットよりも先に雨戸をつけなさいよ。雨戸を!!
雨戸は必要不可欠な設備だと思います。ガラスの強度が増したからいらないってことにはなりません。
私は……雨戸のないアパートに住む気はまったくありません。ゆっくり朝寝、できないじゃん。
ロフトがあって、変わったつくりで、面白いアパートだと思いましたが、雨戸がないのを見て思い直しました。
奇異をてらいすぎて、肝心なものを捨ててしまっている、と。
みなさんもアパートに入居する前には、お気をつけください。
入居契約をする前に内見・内覧すると思いますが、その時に、あけっぴろげの窓が部屋を広く感じさせて、明るくていい場所だと思ってしまうのです。これがマジックです。
よさそうに思えてしまうのですが、注意が必要です。
それはアパートの目の前に川や森がある場合も同様です。自然豊かでよさそうに思えるかもしれませんが、蚊が大量発生するかもしれません。
同じように、雨戸のないアパートは開放的でよさそうに思えますが、雨戸がない部屋は、長く暮らすには不向きです。
視界の解放感に騙されてはいけません。
慎重に、雨戸のあるアパートを選ぶべきでしょう。
Wi-Fiとかウォシュレットとかは雨戸の次にチェックすべき項目です。
雨戸、必要ですよ。