聾唖の旅人。いい人ばかりだから、旅をつづけることができる

旅行-車中泊-温泉-アウトドア
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【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者

youtube 始めました。(grandma-cuisine

どうもハルトです。みなさん今日も楽しい旅を続けていますか?

世界を放浪していると、色々な旅人に出会います。いろんな背景の人と出会いますが、ツアー旅行者に驚かされることは少ないですね。ツアー客はたいてい新婚旅行か、仕事をリタイアした老人か、サラリーマンが有給休暇を取って来たという人がほとんどですから。

しかし放浪旅行(個人旅行)系の人たちの中には、本当に驚くような人がいます。

年単位で旅行している人あまりにも無計画な人所持金があまりにも少ない人

いや、本当に驚く人たちがいます。

そんな中でも、私がいままでで一番驚いた旅人はモロッコで出会った聾唖の旅人です。

はじめてモロッコのカサブランカに降り立った時は、本当に心細かったです。

文字通り、右も左もわからないとはこのことです。

あれほどいた東洋人が一人もいません。いや、白人もいません。

見渡す限りイスラム教徒のアラブ人しかいないのです。

言葉も一切通じませんし、書いてある文字も読めませんし、イスラム教徒はどことなく怖くて話しかけられないし、Uターンして日本に帰ろうかと思ったぐらい心細かったです。

いや本当に心臓が絞めつけられるぐらい心細かったです。

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世界の果てで、どうすりゃいいのか?

 

ここからどこへ行けばいいのか。マラケシュに行ってフナ広場でミントティーを飲もう。サハラ砂漠でラクダに乗って星を見よう。大まかなプランはありましたが、予約は一切していません。行き当たりばったり、現地でどうにかしようといういつものスタイルでとうとうモロッコまで来てしまいました。

これまでどこの国でも行き当たりばったりで何とかなったのです。モロッコでも。。。と思っていましたが、いや明らかに異邦人ですオレ。中国や韓国にいるような溶け込み方は一切していません。」

アラビア語なんて読めませんし、話せません。ほぼ英語も喋れませんし、そもそもモロッコ人も英語を解しません。

勇気を振り絞って話しかけても何ら共通項のない我らは、結局会話につまり、

「ありがとう。じゃあ!」

と、気まずい思いで別れるしかないのです。

とくに女性はブルカという目しか出ていない真っ黒装束で、その姿はテレビで見たテロリストそのまんま。

(;^ω^) おおっ。怖っ。

テロリストじゃないことはもちろんわかっているのですが、決してフレンドリーな雰囲気を醸し出しているとはいえません。

恐怖が旅に価値を与えるといったのはカミュですが、恐ろしいにもほどがあります。

「どうすりゃいいんだ。おれはこれから……」

空港を出ていきなり足がすくんで立ち尽くしていたことを覚えています。

そのときもガイドブック『地球の歩き方』だけは持参していたので(地図を見ない旅はしない主義です)、本の情報をたよりになんとか旅を続けるうちに、モロッコの国情にも慣れて、最後にはサハラ砂漠のキャンプでラクダに揺られることになるのですが、これまで行った国の中でもとりわけ難易度の高い国だったことは間違いありません。

飲みたかったアボガドミルクを注文したら、オレンジジュースが出てくる。ムカついて、無言でその場を離れると水をぶっかけれられたりしました。

そんな国モロッコで出会った聾唖の日本人バックパッカーには、心底びっくりしました。3人組でしたが、彼らは全員聾唖者でした。現地の人はおろか、私達とも筆談しないと会話ができないのです。

30カ国ほど放浪旅している私たちでさえ不安になるような異国中の異国ですよ。

そこを喋れない・聞き取れないというハンディキャップを持った彼らが個人旅行しているなんて。。何て強いハートの持ち主なのでしょうか?

健常者である私達もどうせ言葉が通じないのです。むしろどうせ言葉が通じないだけ健常者との落差はなくなっているかもしれませんが…それにしてもこんなところまでよく来たものです。

私たちは「ふざけんな。コノヤロ-」「大使館に連絡しろ!」と日本語で叫ぶことができます。

日本人にとって日本語ほど通じる言語はありません怒るときは英語で怒ってもダメ。日本語で話せば、心がこもります、魂が言葉に宿ります。その魂が通じるのです。

でも、聾唖の旅人は日本語で叫ぶことさえできません。

大丈夫か、この人たちは。

困っているようなら助けてあげようと思いましたが、彼らは助けを求めるそぶりも見せず、誇り高い旅人でした。

異国中の異国で、不安にさいなまれるどころか、楽しそうに笑いあっていた姿が忘れられません。

筆談とジェスチャーで、安宿に泊まり、バスや電車に乗り、現地の人とふれあって。。。

きっと私が旅行に英語力なんて全く関係ないと思っているように、彼らも聾唖であることなんて一切関係ないと思っているのでしょう。

いやむしろ異国の人と通じるための何かを彼らは私達よりも持っていたのかもしれません。

『若いうちの苦労は買ってでもしろ』

といいますが、人間、経験を積むほどに恐怖心が出てきます。それこそが旅に出発できない最大の原因であり、恐怖に打ち勝つ勇気に比べれば、言葉をしゃべれることなんて小さなことにすぎません。

なにか壁のようなものがコナゴナに砕け散ったような気がしました。

ありがとう。聾唖のバックパッカーたち。君たちに出会えてよかった。

結局、私たちの旅というのは、クレジットカードひとつとってもわかりますが、好意、善意のうえに成立しています。向こうが悪意をもって来たら、ほとんど太刀打ちできません。

いい人ばかりだから、旅をつづけることができるのです。

心が揺さぶられるような感動をありがとう。彼らが今日もこの地球のどこかを流離っていますように。

サハラ砂漠で大ジャンプする著者
【この記事を書いている人】

瞑想ランニング(地球二周目)をしながら心に浮かんできたコラムをブログに書き綴っているランナー・ブロガーのアリクラハルトと申します。【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者。ランニング系・登山系の雑誌に記事を書いてきたプロのライターでもあります。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。その筆力は…本コラムを最後までお読みいただければわかります。あなたの心をどれだけ揺さぶることができたか。それがわたしの実力です。
ランニング雑誌『ランナーズ』の元執筆者。初マラソンのホノルル4時間12分から防府読売2時間58分(グロス)まで、知恵と工夫で1時間15分もタイム短縮した頭脳派のランナー。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。ちばアクアラインマラソン招待選手。ボストンマラソン正式選手。地方大会での入賞多数。海外マラソンも完走多数(ボストン、ニューヨークシティ、バンクーバー、ユングフラウ、ロトルアニュージーランド、ニューカレドニアヌメア、ホノルル)。地元走友会のリーダー。月間走行距離MAX600km。『市民ランナーという生き方(グランドスラム養成講座)』を展開しています。言葉の力で、あなたの走り方を劇的に変えてみせます。
また、現在、バーチャルランニング『地球一周走り旅』を展開中。ご近所を走りながら、走行距離だけは地球を一周しようという仮想ランニング企画です。
そしてロードバイク乗り。朝飯前でウサイン・ボルトよりも速く走れます。江戸川左岸の撃墜王(自称)。スピードが目的、スピードがすべてのスピード狂。ロードバイクって凄いぜ!!
山ヤとしての実績は以下のとおり。スイス・ブライトホルン登頂。マレーシア・キナバル山登頂。台湾・玉山(ニイタカヤマ)登頂。南アルプス全山縦走。後立山連峰全山縦走。槍・穂・西穂縦走。富士登山競争完走。日本山岳耐久レース(ハセツネ)完走。などなど。『山と渓谷』ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。
その後、山ヤのスタイルのまま海外バックパック放浪に旅立ちました。訪問国はモロッコ。エジプト。ヨルダン。トルコ。イギリス。フランス。スペイン。ポルトガル。イタリア。バチカン。ギリシア。スイス。アメリカ。メキシコ。カナダ。タイ。ベトナム。カンボジア。マレーシア。シンガポール。インドネシア。ニュージーランド。ネパール。インド。中国。台湾。韓国。そして日本の28ケ国。パリとニューカレドニア、ホノルルとラスベガスを別に数えていいなら訪問都市は100都市をこえています。(大西洋上をのぞいて)世界一周しています。ソウル日本人学校出身の元帰国子女。国内では青春18きっぷ・車中泊で日本一周しています。
登山も、海外バックパック旅行も、車中泊も、すべてに共通するのは必要最低限の装備で生き抜こうという心構えだと思っています。バックパックひとつ。その放浪の魂を伝えていきます。
千葉県在住。夢の移住先はもう決まっています!!

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