サンダル・ウォーキング。旅するとは歩くことと見つけたり
アフターコロナはじめての海外旅行はフィリピン・マニラでした。サンダル一足ですべての旅程をこなすスタイルは昔からの私の定番です。
ツアー旅行者と私たちバックパッカーのもっとも顕著な違いは、とにかく「歩く」ということではないでしょうか。ホテルの前にバスが乗りつけてほとんど歩かないパッケージツアーにくらべると、私たちバックパッカーはめちゃくちゃたくさん現地の人たちの中を歩きます。歩くの大好き。旅するとは歩くことと見つけたり。
靴擦れの水疱の正体とは? 簡単に治す方法
しかし……ひさしぶりのサンダルウォーキングだったため、右足の薬指を中指が踏んで水泡ができてしまいました。こういうのを靴擦れというんでしょうか。正確には自分の指で隣の指を踏んでいるので靴で擦れたわけじゃありませんが。
水ぶくれが、かなり痛みました。ところでこの水疱の正体は何なのでしょうか?
痛んだところが赤くなっています。これを炎症といいます。人体は組織が損傷を受けると炎症をおこします。治療に入るということです。炎症箇所には血の成分が漏れ出します。この水ぶくれの中身の液体を浸出液といいます。これは血管から出てきた血漿です。血の成分ですね。赤血球など大きな成分がない血みたいなものです。全身をめぐっている体液が、傷ついた部分にしみ出してくるわけです。水分以外には血の中のたんぱく質や血清が含まれています。
本当はバイキンが入るので靴擦れは放置して治癒を待つのが正解です。水泡内部の水はいつのまにか自然と体内に吸収されて消えていきます。
しかし旅先では明日も歩きつづけなければなりません。皮膚が水泡で膨らんだ状態では歩くとズキズキ痛いので、私はいつも皮膚を破って中の水を抜いてしまいます。中の水さえ抜いてしまえばとりあえず痛みが治まります。皮膚も穴を短期間で塞いでくれます。清潔にして、黴菌が入らないように注意すれば、放置するよりもはるかに早く治ります。
これが自宅だったら待ち針のような細いもので皮膚に穴をあけるのですが、旅先では待ち針なんか持ち歩いていません。仕方がないので持参していた唯一の刃物である「爪切り」で皮をやぶって中の体液を出しきってしまうと痛みがひいて楽になりました。
海外旅行の最中などは、中の水を抜いてしまった方が痛みもひいて治りも早いのでそうしています。
これで明日も心おきなく歩けるぞ!
マッサージの揉み返しの正体とは?
靴擦れの痛みが中の水を出し切る荒療治でおさまったので、マニラの街を歩き回りました。そして足がめちゃくちゃ疲労したので寝る前にマッサージ店で一時間ほどフットマッサージをしてもらいました。費用は一時間千円ぐらいです。これならば毎日でもやってもらいたいぐらいです。足を洗って揉んでもらっている最中は、めちゃくちゃ気持ちが良かったです。足にたまった疲労物質が溶けて消えていくようでした。
しかし翌日、なぜか足が異常に疲れていました。歩くのが億劫なくらいです。たしかに昨日は普段ならありえないぐらい歩き回りました。しかしそれにしても疲れすぎです。昨日のマッサージがまったく効果がなかったばかりか、むしろマッサージ前よりもっと疲れているといってもいいぐらいです。
もしや……もしかしてこれは噂に聞く「揉み返し」ではないでしょうか。マッサージなんて国内ではやってもらわないので海外でしか体験しないのですが、まさかマッサージして施術前より疲れているとは意外でした。
ところでこの揉み返しの正体とは何なのでしょうか?
マッサージで揉み返しが起こる原因は、マッサージの圧迫によって筋肉や筋膜が傷ついてしまっている状態だからです。私はディープティシューマッサージの信奉者なので、ゴリゴリ強く押してもらうのが好みなのですが、それは疲労が解消されることが前提です。
ディープ・ティシュー・マッサージ(深部組織マッサージ)について
マッサージの安い国で毎日マッサージをしてもらうという夢を抱いていたのですが、どうやらそういうわけにはいかないようです。揉み返しになるぐらいだったら、何もしないでよく寝て、明日も元気に歩けた方がいいもの。
世の中、うまくいかないものですね。
『マッサージ』足裏のプチプチ。ゴリゴリ。クリスタル・デポジット