引っ越し。遺品整理。清掃を業務委託してやってもらう
遺産相続の現場に立ち会うことになりました。いろいろな壁にぶち当たりながらひとつひとつなすべきことをなしていったのですが、ひとつ感じていることは、遺産相続は「お金を払う系の仕事はすぐにできるが、貰う系の仕事はなかなか進まない」ということです。
亡くなった遺族は賃貸住宅暮らしだったので、そこを引き払う必要がありました。いわゆる遺品整理をしてベッドやソファーやステレオセットなど大きな荷物はゴミ出ししなければなりません。
遺品整理・清掃業務を代行する業者があるので、そちらに頼んで借家を引き払うことにしました。そうしなければ誰も住んでいない家にいつまでも家賃を払い続けなければなりません。
この仕事はあんがい簡単に進みました。予想通りです。なぜって「お金を払う系の仕事」ですから。
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遺品整理の補償を受ける場合、写真を求められるので撮影しておくことが必要です
遺品整理では、二社から見積もりを徴収して、安いほうの業者に業務を発注しました。
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遺産を分割する際に、遺品整理費用は必要経費としてマイナスすることなるので、いちおうの領主書はもらっていました。しかし後日、総合家財保険を解約するために電話したところ「独居老人の孤独死の場合、遺品整理代が出ます」とのこと。
ビックリしました。まさかの補償ありだったので。
もらった領収書は「自分たちがわかればいいレベル」のものだったので、「保険会社に補償を請求するレベル」のものではありませんでした。だから業者に領収書の再発行をお願いしました。具体的には領収書の宛名が、支払った人(私)のものだったのですが、相続人(妻)のものに替えてもらいました。領主書に住所(作業場所)の記載がなかったので、それも記載してもらいました。業務内容が「御片づけ代」だったのを「遺品整理」と明記してもらいました。
また保険会社からは、作業内容の写真を求められました。まさかこんなことになると思っていなかったので、写真なんか一枚も撮っていません。困ったのですが……思い出しました。最初の見積もり時に、彼らが写真を撮っていたことを。
現場に来た人が見積もりしないで、写真を本社に送って本社の人間が見積もりをしていたのを見ていました。実際に値引きの交渉も現場の人ではなく本社の人間あいてに電話越しに交渉しました。だから現場に来た人のスマホか、もしくは本社の担当者のところに、作業前の現場の写真が残っているはずです。
探してもらったところ、その写真が残っていました。ありがたい。これで遺品整理業務の補償を請求することができます。総額15万円。大きな補償です。
良心的で正直な保険会社を見直した。
まさか遺品整理の補償を受けられるとは思いませんでした。言わなきゃわかんないものを、ちゃんと言ってくれたおかげで補償が受けられました。電話口で正直に教えてくれた態度はひじょうに良心的だったと感じています。保険会社を見直しました。
保険会社の約款は細かい字で書かれていて、ほとんどの人はぜんぶを読み込んで理解してはいないと思います。例外規定などが多いので、受けられると思っていた補償が請求してみると例外規定に該当していて受けられなかったという話しをよく聞きます。ほとんど詐欺みたいなもんですよね。
そんなこんなで私は生命保険とか大嫌いです。加入していません。
しかし相続に立ち会い、保険会社と連絡した範囲で感じたことは、どこも良心的だったなあ、と感じました。言わなきゃわからないのに……といった保険会社に不利な内容でもちゃんと向こうから説明してくれて、補償を受けることができました。
保険会社を見直しました。だからって生命保険に入ろうとは思いませんけどね。
もう少し補償を補償のための内規を緩くしてくれれば最高です。遺品整理の現場の写真なんてふつう撮っていませんって。
このコラムを読んだ該当者は、遺品整理の際は現場写真を撮っておくようにしてください。補償を受ける際に必要です。