アパートのヤモリ。ヤモリは幸運の動物
世界の各地では、ヤモリを幸運の動物としている地域があります。たとえばハワイもそのひとつです。ゲッコー。
ヤモリは漢字で家守と書きます。日本でもヤモリは家を守ってくれる存在だと考えられているんですね。
思うにこれはツバメと同様に、人間にとって不快な昆虫たちを捕食してくれるから大事にされたことがきっかけではないでしょうか。
ヤモリは基本的に夜に活動するために、人目につきにくいことも好ポイント。それほどきもちわるい見た目でもないことから女性たちが悲鳴をあげることもすくないでしょう。あっちに行け、と放逐されないところが座敷童ザシキワラシのようです。
この点、損をしているのは、コウモリです。コウモリも昆虫類を食べてくれる存在ですが、見た目がきもちわるいので尊重されない傾向にあります。
このように、人間にとって不快なムシを食べてくれるので、ヤモリは愛されています。みなさんの身近にヤモリはいるでしょうか。
私の住んでいたアパートにもヤモリが住みついていました。冬の間は姿を見せませんが、夏になると屋根裏から現れます。人の気配がすると、あわてて屋根裏の隙間にそそくさと隠れてしまうのですが、ときどき逃げ遅れる時があります。そういうときは恐怖で?固まって動きません。
「ぼくはここにいないからね。見ないでね」
という風に。
我が家の守り神が、かわいく思えてきます。そんなとき、私はやさしく指先でヤモリの頭を撫でてやります。
「いじめないからね。大丈夫。すっとここにいて、蚊をどんどん食べてくれ」