「ストップ! 地球温暖化」にストップ。地球温暖化に賛成します。

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『ドラクエ的な人生』とは?

心の放浪者アリクラハルトの人生を走り抜けるためのオピニオン系ブログ。

書籍『市民ランナーという走り方(マラソン・サブスリー。グランドスラム養成講座)』。『通勤自転車からはじめるロードバイク生活』。小説『ツバサ』。『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』『読書家が選ぶ死ぬまでに読むべき名作文学 私的世界十大小説』『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』。Amazonキンドル書籍にて発売中。

長い目で見ると、地球は温暖化と寒冷化を繰り返してきました。そして明らかに温暖化の方が寒冷化よりも地球生命にとってはいい時代でした。
地球温暖化の議論はマイナス面にばかり目を向けていては不公平です。プラス、マイナス両面で検討すべきです。そして気温が2度ぐらい上昇することは、地球全体にとっては明らかにメリットの方が大きいのというのが本コラムの趣旨です。

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「ストップ! 地球温暖化」にストップをかける運動

かつて地球が寒冷化していた時代、人々は飢饉に苦しんでいました。寒冷化するよりは温暖化した方が地球生命にとってはありがたい話しだと思います。

ここでは「ストップ! 地球温暖化」にストップをかけるべくきっぱりと異を唱えようと思います。

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地球温暖化はそれほど悪くないと思うのはバックパッカーとしての直感

これまで主として東南アジアを放浪するバックパッカーとして過ごしてきた人生経験から言うと、地球温暖化はそれほど悪くないことだと直感しています。

地球が温暖化するということは、単純に東南アジアのような亜熱帯の国が増えるということです。日本人にとっても、地球全体にとっても、それはむしろ望むところなのではあるまいか。

東南アジアというと漠然としているので、話しをタイのバンコクに絞ろうと思います。

日本も那覇と札幌では状況が全然違うので話しを東京に絞ります。

東京とバンコクを比較することで、地球温暖化を肯定したいと思うのです。

私はいっそ東京もバンコクのようになればいいと思っています。いろんな意味でのんびりと楽に理想の生き方がしやすいのは東京ではなくバンコクだからです。放浪のバックパッカーに向いているのは東京ではなくバンコクだからです。

バンコクに行ったことがない人のために超簡潔に説明します。東京とバンコクは何が決定的に違うのでしょうか?

一言でいえばそれは気温です。バンコクは暑いのです。

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地球が暑くなれば、ダウンジャケットがいらなくなる

東京の平均気温は1番暑くて8月の26.4度、1番寒くて1月の5.2度です。5.2℃はダウンジャケットが必要です。重ね着が必要です。シャツ一枚、短パン、サンダルでは過ごせません。

東京はすさまじい温度差です。訪日外国人で8月に来日した人は「東京は暑い」と言い、1月に来日した人は「東京は寒い」と言うでしょう。それに比べてバンコクの月の平均気温は最低でも12月の26.6度、最高でも4月の30.9度です。常に暑いのです。

すると、一年中サンダルで過ごせます。洗濯物はすぐ乾くからTシャツが数枚あれば服は十分です。

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地球が暑くなれば、農業作物・フルーツが繁殖する

人々はのんびりしていて、昼間から公園で寝そべっている人をよく見かけます。バンコクは食べるものが安くて豊富です。

食べた種をペッと草むらに吐いたら、そこから木が茂り、フルーツをつけるのです。すべて気候のおかげです。

日本では見たことのない種類のフルーツがたくさんあります。果物の王様ドリアンや、マンゴー、ココナッツ、ランブータン、マンゴスチン。ジャックフルーツ、釈迦頭、ランチ、ザクロ、グァバなどなど。

日本では輸入してやっと食べられる果物が、そこら辺に自生しているのがタイです。

日本では4月から9月にかけて実る「お米」も、タイならば二毛作が当たり前にできます。ひとつの水田から倍の収穫ができるのです。これが食べ物が安く、豊富な理由です。

気候が暑いと植物の生命力が違うのです。草木の繁殖力が違うのです。

冬は枯れてしまうイメージの日本の森ですが、タイの森は一年中いつだって繁茂しています。

光合成をエネルギーとする草木にとって、亜熱帯から熱帯ぐらいの気温は、むしろ有利なのです。植物が大爆発しています。

それはつまり農業作物・フルーツが安く簡単に手に入るようになるということです。

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森が繁茂すれば、すべての生き物にとって有利な地球環境になる

大爆発しているのは植物だけではありません。動物も大爆発しています。生物の多様性が違うのは、森がそれだけ豊かだからです。

森が繁茂すれば、すべての生き物にとって有利な地球環境になるのです。

その反対が氷河期ということになります。氷河期ともなると生物は絶滅の危機です。もちろん人類も絶滅の危機に瀕します。

シベリアとか南極とかアイスランドでは、単純に生きているものが少ないのです。

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気温が2、3度上昇するぐらい、むしろ望ましいこと

そう考えると、単純に2度や3度ぐらい、気温が上がることは問題ないどころか、むしろその方がいいという気がします。

温度が上がるとゲリラ豪雨が起こると言う人がいますが、東南アジアのスコールを一度でも経験してみると考え方が変わりますよ。ちゃんと東南アジアはスコールと共存しています

海面が上昇して陸地が減るとか言う人もいます。たしかにベネチアが水没するのをしのびないという気持ちはわかります。私もベネチアが大好きです。

しかしベネチア(既得権益)のために温暖化ストップというのは、電気自動車の時代になったら日本一の大企業トヨタ(既得権益)が潰れちゃうからイノベーションはダメだと言っているようなものです。

ベネチア裏路地

ベネチアが水没するのはしのびませんが、その分、シベリアの永久凍土が溶けて利用できるようになるはずです。人類全体の食糧生産量は、地球が温暖化すれば上がるのです。

氷河が溶けなかったら、グリンデルワルト(スイス)は氷の下にありました。地球はやはり気温は2,3度ぐらい上昇するほうが、むしろ望ましいのではないでしょうか。

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気候と人口の比例関係。暖かくなれば、日本の人口問題は解決する

先日、東京国立博物館で特別展「三国志」を見に行きました。三国志の冒頭は、たいてい劉備、関羽、張飛が「義兄弟の誓い」を結ぶところからはじまります。黄巾の乱で荒れ果てた漢王朝を義兄弟で力を合わせて立て直そうという誓いです。黄巾の乱というのは、腐敗した漢帝国に対する農民の反乱です。三国志の時代のキャプションがこちら。

「三国志の時代の人口と気候」によれば、黄巾の乱が起きた三国志の時代は今より年間平均気温が1℃以上低い寒冷期だったと書いてあります。平均気温が1℃下がると植物の生息期間が1か月ほど短くなり、生息可能高度が170m低くなるそうです。要するに寒くなると食料の収穫ができなくなり不作になるということです。

当時の人口は寒冷化のために不作で人口が減少していた時代だったということです。黄巾族の反乱の理由の一つに、寒冷化による不作があったということです。西暦200年ごろの中国は、生きていくのにキビシイ時代だったわけです。

もちろんこれは逆も真なりです。平均気温が1℃上がるだけで植物の生息期間は1か月ほど長くなり、その分豊作になるのです。

はっきりいって、その方がいいのではありませんか?

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地球温暖化すれば耕地利用面積は増えるのではないか?

地球が温暖化すると海面が上昇して南海の小さな島が水没してしまうというような議論があります。しかしその代わりシベリアやアラスカの永久凍土が使えるようになるのでは?

地球上における陸地面積のおよそ20%は永久凍土であるといわれています。今よりも陸地面積の20%が使えるようになったら、すばらしいと思いませんか?

「三国志の時代の人口と気候」のキャプションによれば、すくなくとも2℃気温が上昇したら、340mの同心円にわたって田畑の有効活用が増えるはず。

地球温暖化は悪い話しばかりではないのではないでしょうか?

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暖かい国は人口が多く、寒い国は人口が少ない。日本の人口減問題も地球温暖化で解決する

日本経済はオワコンだと言われています。ダメになる要因はいくつもあるのですが、その中の大きな理由の一つに日本人の人口減が上げられています。

出生率の低下により人口が減少すると、国際的にマーケットとしての魅力が下がるというわけです。買う人がいなければモノは売れませんし、流通もしません。

私個人としても老人ばかりの『沈黙の春』みたいな静かな町には住みたくありません。若者がたくさんいて騒がしい世界の方が眺めているだけで楽しいです。能面の老人ばかりの町よりも、子どもの笑顔があふれる世界の方が楽しいです。

つまり日本の人口減に歯止めがかかった方が望ましいわけですが、地球が温暖化すれば、勝手に日本の人口は増えるだろうと私は思います。

イギリス、フランス、ドイツのようなヨーロッパの先進国が思ったよりも人口がすくなく、インドやベトナム、タイ、マレーシアのような国が想像以上に人口が多いのは、なぜでしょうか。

2020年版WHO世界人口ランキングではイギリスは21位、フランスは22位、ドイツは17位、インドは2位、ベトナムは15位、タイは20位です。ちなみに日本は10位、インドネシアは4位です。この差は何でしょうか?

データは、暖かい国は人口が多く、寒い国は人口が少ない、ことをはっきりと示しています。

イスラム教国を人口順に並べるとインドネシアが1位だそうです。砂漠の宗教というイメージのイスラム教ですが、熱帯雨林のインドネシア人が国別だとモスリム最大になるそうです。

経済的な貧困が原因で若夫婦が出産を控えているという現行政府が考えているのは間違いではないでしょうか。手当と称して税金をばらまいても出生率は上がらないと思います。

インドネシアよりもドイツの方が経済的には豊かなはずです。でも人口が多いのはインドネシアです。この理由をどう説明するのでしょうか。

昔から「貧乏子だくさん」という言葉もあるくらいです。経済的余裕ができれば出生率が上がるという分析は間違っているとしか思えません。

地球が温暖化して夏が長くなれば、人は薄着になって開放的になります。そして勝手に子供ができるのです。

日本での出産月別統計によれば、7、8月に生まれる子が最も多いことが明らかになっています。妊娠期間を考えると、8、9月(マイナス11カ月で計算)にできた子だということでしょう。

暑い夏にもっとも子どもができるのです。

地球が温暖化すれば、食料が豊富になって、人の心が開放的になって、子どもなんて勝手にガンガン生まれるのです。

地球温暖化は悪いことばかりのように報道されていますが、悪いことばかりじゃないと思いませんか?

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地球温暖化は悪い話しではない。ストップする必要はないのでは?

地球温暖化に反対する人は現状維持こそ最高とするコンサバ系の人たちです。

なにも私は化石燃料をじゃんじゃん燃やして地球をむりやり温暖化しろと主張しているわけではありません。

ただ、結果として地球が温暖化するのであれば、それほど悪い話じゃないよ、と主張しているだけです。

地球寒冷化なら別ですが、地球温暖化はなにも巨万の富を投じて止めなければならないようなことではないと思います。

長い目で見ると、地球は温暖化と寒冷化を繰り返してきたのです。そして明らかに温暖化の方が寒冷化よりも地球生命にとってはいい時代だったのです。

地球温暖化の議論はマイナス面にばかり目を向けていては不公平です。プラス、マイナス両面で検討すべきです。そして気温が2度ぐらい上昇することは、地球全体にとっては明らかにメリットの方が大きいのです。

だいいち今を生きている「わたし」が、寒冷化よりも温暖化した地球をのぞんでいます。寒いよりあったかいほうが暮らしやすいもの。

【日本はオワコン】大平洋戦争は、今生きている人の幸せよりも、国の未来を優先して行われた

だから私は地球温暖化に賛成します。

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サハラ砂漠で大ジャンプする著者
【この記事を書いている人】

アリクラハルト。物書き。トウガラシ実存主義、新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。

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アリクラハルト。物書き。トウガラシ実存主義、新狩猟採集民族、遊民主義の提唱者。心の放浪者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。ソウル日本人学校出身の帰国子女。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。大西洋上をのぞき世界一周しています。千葉県在住。
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書籍『通勤自転車から始めるロードバイク生活』
この本は勤務先の転勤命令によってロードバイク通勤をすることになった筆者が、趣味のロードバイク乗りとなり、やがてホビーレーサーとして仲間たちとスピードを競うようになるところまでを描いたエッセイ集です。 その過程で、ママチャリのすばらしさを再認識したり、どうすれば速く効率的に走れるようになるのかに知恵をしぼったり、ロードレースは団体競技だと思い知ったり、自転車の歴史と出会ったりしました。 ●自転車通勤における四重苦とは何か? ●ロードバイクは屋外で保管できるのか? ●ロードバイクに名前をつける。 ●通勤レースのすすめ。 ●軽いギアをクルクル回すという理論のウソ。 ●ロードバイク・クラブの入り方。嫌われない作法。 などロードバイクの初心者から上級者まで対応する本となっています。
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●◎このブログ著者の小説『ツバサ』◎●
小説『ツバサ』
主人公ツバサは小劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。そんな中、恋人のアスカはツバサのもとを去っていきました。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。離れたくない。その叫びだけが残った。全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自身が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「それは言葉として聞いただけではその本当の意味を知ることができないこと。体験し、自分をひとつひとつ積み上げ、愛においても人生においても成功した人でないとわからない法則」 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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小説『ツバサ』
主人公ツバサは小劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。そんな中、恋人のアスカはツバサのもとを去っていきました。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。離れたくない。その叫びだけが残った。全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自身が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「それは言葉として聞いただけではその本当の意味を知ることができないこと。体験し、自分をひとつひとつ積み上げ、愛においても人生においても成功した人でないとわからない法則」 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
読書家が選ぶ死ぬまでに読むべきおすすめの名作文学 私的世界の十大小説
×   ×   ×   ×   ×   ×  (本文より)知りたかった文学の正体がわかった! かつてわたしは文学というものに過度な期待をしていました。世界一の小説、史上最高の文学には、人生観を変えるような力があるものと思いこんでいました。ふつうの人が知り得ないような深淵の知恵が描かれていると信じていました。文学の正体、それが私は知りたかったのです。読書という心の旅をしながら、私は書物のどこかに「隠されている人生の真理」があるのではないかと探してきました。たとえば聖書やお経の中に。玄奘が大乗のお経の中に人を救うための真実が隠されていると信じていたように。 しかし聖書にもお経にも世界的文学の中にも、そんなものはありませんでした。 世界的傑作とされるトルストイ『戦争と平和』を読み終わった後に、「ああ、これだったのか! 知りたかった文学の正体がわかった!」と私は感じたことがありました。最後にそのエピソードをお話ししましょう。 すべての物語を終えた後、最後に作品のテーマについて、トルストイ本人の自作解題がついていました。長大な物語は何だったのか。どうしてトルストイは『戦争と平和』を書いたのか、何が描きたかったのか、すべてがそこで明らかにされています。それは、ナポレオンの戦争という歴史的な事件に巻き込まれていく人々を描いているように見えて、実は人々がナポレオンの戦争を引き起こしたのだ、という逆説でした。 『戦争と平和』のメインテーマは、はっきりいってたいした知恵ではありません。通いなれた道から追い出されると万事休すと考えがちですが、実はその時はじめて新しい善いものがはじまるのです。命ある限り、幸福はあります——これが『戦争と平和』のメインテーマであり、戦争はナポレオンの意志が起こしたものではなく、時代のひとりひとりの決断の結果起こったのだ、というのが、戦争に関する考察でした。最高峰の文学といっても、たかがその程度なのです。それをえんえんと人間の物語を語り継いだ上で語っているだけなのでした。 その時ようやく文学の正体がわかりました。この世の深淵の知恵を見せてくれる魔術のような書なんて、そんなものはないのです。ストーリーをえんえんと物語った上で、さらりと述べるあたりまえの結論、それが文学というものの正体なのでした。
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◎このブログの著者の随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』
随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』

旅人が気に入った場所を「第二の故郷のような気がする」と言ったりしますが、私にとってそれは韓国ソウルです。帰国子女として人格形成期をソウルで過ごした私は、自分を運命づけた数々の出来事と韓国ソウルを切り離して考えることができません。無関係になれないのならば、いっそ真正面から取り組んでやれ、と思ったのが本書を出版する動機です。

私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
●ソウル日本人学校の学力レベルと卒業生の進路。韓国語習得
●韓国人が日本を邪魔だと思うのは地政学上、ある程度やむをえないと理解してあげる
●関東大震災直後の朝鮮人虐殺事件
●僕は在日韓国人です。ナヌン・キョッポニダ。生涯忘れられない言葉
●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

「近くて遠い国」ではなく「近くて近い国」韓国ソウルを、ソウル日本人学校出身の帰国子女が語り尽くします。

帰国子女は、第二の故郷に対してどのような心の決着をつけたのでしょうか。最後にどんな人生観にたどり着いたのでしょうか。

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随筆『帰国子女が語る第二の故郷 愛憎の韓国ソウル』

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私の第二の故郷、韓国ソウルに対する感情は単純に好きというだけではありません。だからといって嫌いというわけでもなく……たとえて言えば「無視したいけど、無視できない気になる女」みたいな感情を韓国にはもっています。

【本書の内容】
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●日本人にとって韓国語はどれほど習得しやすい言語か
●『ムクゲノ花ガ咲キマシタ』南北統一・新韓国は核ミサイルを手放すだろうか?
●天皇制にこそ、ウリジナルを主張すればいいのに
●「失われた時を求めて」プルースト効果を感じる地上唯一の場所
●韓国帰りの帰国子女の人生論「トウガラシ実存主義」人間の歌を歌え

韓国がえりの帰国子女だからこそ書けた「ほかの人には書けないこと」が本書にはたくさん書いてあります。私の韓国に対する思いは、たとえていえば「面倒見のよすぎる親を煙たく思う子供の心境」に近いものがあります。感謝はしているんだけどあまり近づきたくない。愛情はあるけど好きじゃないというような、複雑な思いを描くのです。

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●◎このブログ著者の書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』◎●
書籍『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』
戦史に詳しいブロガーが書き綴ったロシア・ウクライナ戦争についての提言 『軍事ブロガーとロシア・ウクライナ戦争』 ●プーチンの政策に影響をあたえるという軍事ブロガーとは何者なのか? ●文化的には親ロシアの日本人がなぜウクライナ目線で戦争を語るのか? ●日本の特攻モーターボート震洋と、ウクライナの水上ドローン。 ●戦争の和平案。買戻し特約をつけた「領土売買」で解決できるんじゃないか? ●結末の見えない現在進行形の戦争が考えさせる「可能性の記事」。 「紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」を信条にする筆者が渾身の力で戦争を斬る! ひとりひとりが自分の暮らしを命がけで大切にすること。それが人類共通のひとつの価値観をつくりあげます。人々の暮らしを邪魔する行動は人類全体に否決される。いつの日かそんな日が来るのです。本書はその一里塚です。
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