キナバル山を登ってみえたのは Life goes on 〜人生は続いていく〜

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【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者アリクラハルトの旅する人生を走り抜けるためのオピニオン系ブログ。

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当ブログの写真はご自由にダウンロードして二次使用していただいて結構です。

新型コロナによって生活の色々な面で窮屈さや制限を感じます。

特に外出する時などはマスクは必須になりました。マスクなしでいると他人の目が気になったりしませんか?

こういった心のストレスも今までは感じる事がなかったようなひとつの窮屈さでしょう。
私たちの大好きな海外旅行はいつできるようになるかわかりませんし(T ^ T)
こうなってみると今まで自分が訪れた国や旅した土地での出来事を思い出す事が多くなりました。楽しかったなぁなんてね。

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【この記事を書いている人】

サンダルマン・ハルトのパートナーでイロハと申します。
またメイクやコスメ、近頃は刺繍にも興味があります。
美味しいものを食べる事、美しいものを見る事が大好き。
そして、気に入ったものは必ず写真に撮ります。
第4回「JALカードと行った思い出の旅コンテスト」準グランプリ受賞歴あり。
ハルトと共に世界を旅しています。

行った国 エジプト、モロッコ、ヨルダン、トルコ、ギリシャ、スペイン、フランス、イタリア、バチカン市国、ネパール、中国、台湾、韓国、アメリカ、メキシコ、マレーシア、シンガポール共和国、タイ、インドネシア共和国、ベトナム、カンボジアの21ケ国

忘れられない思い出の場所があります。

エベレスト(ネパール)、キナバル山(コタキナバル)アンテロープキャニオン(アメリカ)、ザキントス島(ギリシャ)、ボラボラ島(タヒチ)、ヴェネチア(イタリア)、ペトラ遺跡(ヨルダン)、チェチェンイッツア(メキシコ)など
私にとって大自然の雄大な景色ほど記憶に残る景色はありません。
果てしなく高く聳え立つ山々や長い時をかけて創り出された地形は人間の想像を遥かに超えてきます。
また、壮大な遺跡も圧倒的な存在感で入り込み、当時の人々を想像させてくれるので好きですね。
旅をする中、街を歩き回わって脚が鍛えられました。
まわりの景色を見ながら一歩一歩、来た道を振り返りながら歩くのが好き。
富士山や穂高、槍ヶ岳など日本の山、唯一海外で登ったキナバル山(マレーシア)などの経験は素敵すぎて忘れることが出来ません。
そして韓流好き。
少女時代、twice、BTSとただ今、人生3回目の「沼」にどハマり中。
あちこち旅して、食してきた記憶やちょっとしたオススメ、アラフォーの呟きなど楽しく書き綴っていきます。
お暇な時間のお供に、貴方の旅の参考になれば感無量ですm(_ _)m
将来はどこか素敵な所に移住したいなぁ。
ハルトと車泊しながら良き土地を物色中です。
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コタキナバル観光を調べていたら、突如浮かび上がったキナバル登山

 

私たちが直近で最後に海外放浪したのはマレーシアのコタキナバルでした

2019年の年末から年明けにかけての10日間、私たち夫婦はいつものように宿予約なし個人旅行で暖かいマレーシアにでかけることにしました。

ドリアンをたらふく食べ、ビーチでのんびりしよう。ああ、山もあるんだなあとふわっと考えていたくらいでした。

年末も近くなり計画のため色々調べていくと、当初何気なく考えていたキナバル登山が現実味を帯びて来ます。

東南アジア最高峰とも言われる4,095.2m、1泊2日の登山でした。

国内でも富士山や穂高、槍ヶ岳など少しは山をかじっていた私イロハはキナバル登山、海外初登山にとても興味があったのです。
早速ハルトに相談してみると予約さえ取れれば登りやすい山だろうと話です。

ですが、日本から予約すると費用が高すぎるので、現地で探してみよう。無ければ登らなくてもいいんじゃない?くらいの軽さで一応、登山用品を準備していくことにしました。

この時ハルトは私イロハが行かないと言ったら自分だけでもトレラン装備で走って登るつもりだったようです。

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酸素の薄い雲上の世界で見た満天の星

マレーシアのコタキナバルは10日もいると飽きてしまう小さな街でした。

キナバル登山は是非チャレンジしたかったので、旅行代理店をいくつか回ってさがしました。

そしてわかったのですが、旅行代理店ならどこでも取り扱いできるわけではなく、キナバル登山ツアーを取り扱える店舗は限られているということでした。

取扱している中国系の旅社で空き状況、価格を確認し、比較します。

似たり寄ったりでしたが、自分達が納得できる金額と日にちで予約することができました。

1泊2日食事付き、1人のポーターと送迎付きで一人10万円程度(日本円で)でした。

本当はご来光を拝む日程で登りたかったのですが、さすがに品切れ

翌日の元旦に登り始める日程となりました。それでもお正月ですから高いと感じました。

しかし、山から降り、更に今となっては本当に安かったと思いますね。

登山の日程は元旦1月1日の6時に宿をピックアップされ、登山の出発地点には9時30分に到着。そこから登り始め6時間で1日目宿泊の山小屋ラバンラタンに到着。

軽く休んで4時30分から夕食をとり、翌朝2時の出発まで自由時間でした。

山小屋は一つしかなく、部屋は4人一部屋で二段ベット

シャワーはあるがお湯ではなく水のシャワー。地上は暖かいが山は寒いので頭からシャワーを浴びて風邪などひかないよう気をつけましょう。

私はネパールでは水シャワーで熱発しましたから軽く体を拭く程度に留めました。

地上に比べ明らかに空気が薄いため、深い呼吸を心がけていましたが、睡眠中はそうもいかない。ハルトなどは空気の薄さで思考が変わり、自殺を考えていたほど(笑)。

悪夢を見て、自殺を考えた夜(ダイヤモンドヘッド232mに登れなかった女のキナバル山4095m登山挑戦記)
途方もない世界が頭上にひろがっている。たかだか100年の人生で悩んだりしてもはじまらない。 賢者の言葉や真理に救われたのではなく、妻の無邪気さ笑顔に私に救われた。 BE THE BEST VERSION OF ME。私なりの最高の私になろう。

たまたま、10時頃トイレに起きた私が星を見に誘ったら気分が晴れたらしいのです。私はBTSの動画などを観てノリノリだったんですけどね〜。

この時の星空は本当に美しいものでした。
今でも忘れはしません。満天の星とはあの空のことを言うのです。それほどの空でした。

ここに夫婦で来られた。登ってこられた。そしてこの星空。

私達は幸せを実感しながら、しばらく2人でくっついて空を見上げていました。

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登頂したらうれし涙があふれた

 

2日目の登山の始まりはこの星空からです。

ずっと空を見ていたい気持ちに駆られ、何度も何度も立ち止まります。ポーターも待っていてくれます。

一生に一度の山で見る星空。空一面を星空が埋め尽くし、本当に凄かったですよ。
ぜひ、星空を見た事がない方にお勧めします!

多くの人が進んでいく中、私達は度々立ち止まり、南十字星を見つけ、天の川を確かめ、本物の星空に感嘆の言葉しか出てこなかった

山頂を目指し進んで行くと次第に風が強くなっていきます。

標高は森林限界を超えているため、風を遮るものはなにもないのです。

山のため体を支えるのは自分の脚のみ。

余りの強風に立ちすくみ、しゃがんでしまうことさえありました。山頂まで3時間の登りです

雲が出てきて、視界も遮られます。ヘッドライトを頼りに一歩ずつ。あとどれくらいか?

折り返してくる人に励まされながら進みます。パートナーであるハルトはもうやめさせようかと考えていたようですが、私にその気は一切ありませんでした。

止まり止まりではあったが、確実に進んでいきました。

と、人の列が現れます。そこは山頂で記念写真を撮る行列でした。

その時、私の中にものすごい達成感と4000m級の山頂に立てた喜びが熱く熱くなって沸いてきた。「やったぞー! 登りきった!」

記念写真を撮ってもらい、感動で胸がいっぱいになりながら下り始めると涙が出てきます。

もう、視界がなくなるほど泣けてくるんです。

山に登ってこんなに泣くとは想像もしなかった。しかも嬉し涙!

本当に驚いた。
なぜって、自分にありがとうを言っていたのですから。
さっきは強風に飛ばされそうになった上り坂を大満足の笑顔で下る。涙と鼻水を拭きながら。
一所懸命登っている人に自分を重ねる。
頑張れ。あと少し。
その先には素晴らしいゴールが用意されているよと心の中で囁きながら。

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下山までが登山の一部

下山は1日。一旦ラバンラタンまで戻り、朝食後に麓まで下っていきます。

登頂した感動と興奮で足取りは軽く、途中は虹までかかったので気持ちまで楽しく帰ります。

私って登山家ではなく、絶対的な下山家ですよ。

しかし、ラスト3時間は天候が変わり雨が降ってきたため、修行者のようにずぶ濡れになりながらの下山でした。最後は脚や膝の感覚が鈍くなり、気温が上がったせいで暑いのか寒いのかわからなくなって夢中で降りていきました。

が、心は晴れていたし、頭はスッキリ、顔もニコニコが止まらなかったです。

ずぶ濡れで麓まで到着し、ロッジで着替えと昼食を取りました。本当に楽しい食事だったのを覚えています。

山は自分が生きていることをハッキリクッキリ思い出させてくれました。
息をしている。空を眺めている。
眠る。食べる。進む。止まる。泣く。笑う。

山から街に戻れば普通に生活している人がいて、酸素が濃くて、幸せなんです。

生きているだけで丸儲けの意味がわかります。幸せだ
些細なことを幸せに感じることができるのです。
暖かいシャワー。
柔らかいベッド。
となりで眠る人の寝息が聞こえること。

登って良かった。
本当に辛かったけど、本当に楽しかったから。

山登りのどこが楽しいか?
山登りは辛い。苦しい。
しかし、苦しい上り坂ばかりじゃない。
楽な下りもあるし、清らかな水場もある。
美しい花も咲いているし、虫や蝶もいる。
鎖場でドキドキしたり、馬の背で勇気を振り絞ったり、多くの出会いがテッペンに繋がっている。
そして、いつ振り返っても自分の歩いてきた道を見ることができる

それが嬉しくて楽しい。
頑張った自分が見える。
この充実感がたまらない。
普段の生活の中では自分の達成感は見え難い。やってもやっても進んだようには見えない。
自己満足と言われてもいい。

何者でもない私を生きていて良かったと感じさせてくれる山が好きだ。

山登りは人生のようだと言う人がいる。
しかし、人生は昇って降りたら終わりではない。
次の山もその次の山も存在する。
人生は続いていく。
コロナによって不安定な日々が続いていて、人の心も不安定になっている。
こんな時だからあのキナバル登山を思い出すのだろうか?
多くの貴重なかけがえのない命が消えているから思い出すのだろうか?

この辛い時間を超えたら驚くような事が待っているのではないかと今は楽しみにしよう。
そして命を大切に。
この先の私の人生も
あなたの人生も続いていくのだから。
Life goes on.

サハラ砂漠で大ジャンプする著者
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このブログ著者の小説『結婚』
小説『結婚』
愛とは何か? 結婚とは何か? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。恋人のアスカはツバサのもとを去っていきます。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。  離れたくない。その叫びだけが残った。  全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。 引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。 そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。 それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自信が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。 アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。 死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。 生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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このブログの著者の小説『片翼の翼』
小説『片翼の翼』
なぜ生きるのか? 何のために生きるのか? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。 かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。 同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。 アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。 自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。 人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。 ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 ※※本作は小説『結婚』の前編、バックストーリーに相当するものです。両方お読みいただけますとさらに物語が深まる構成になっています。※※
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小説『片翼の翼』
なぜ生きるのか? 何のために生きるのか? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。 かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。 同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。 アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。 自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。 人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。 ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 ※※本作は小説『結婚』の前編、バックストーリーに相当するものです。両方お読みいただけますとさらに物語が深まる構成になっています。※※
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【この記事を書いている人】

アリクラハルトと申します。【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者。ランニング系・登山系の雑誌に記事を書いてきたプロのライターでもあります。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。その筆力は…本コラムを最後までお読みいただければわかります。あなたの心をどれだけ揺さぶることができたか。それがわたしの実力です。
市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。ちばアクアラインマラソン招待選手。ボストンマラソン正式選手。地方大会での入賞多数。海外マラソンも完走多数(ボストン、ニューヨークシティ、バンクーバー、ユングフラウ、ロトルアニュージーランド、ニューカレドニアヌメア、ホノルル)。地元走友会のリーダー。月間走行距離MAX600km。『市民ランナーという生き方(グランドスラム養成講座)』を展開しています。言葉の力で、あなたの走り方を劇的に変えてみせます。
また、現在、バーチャルランニング『地球一周走り旅』を展開中。ご近所を走りながら、走行距離だけは地球を一周しようという仮想ランニング企画です。
そしてロードバイク乗り。朝飯前でウサイン・ボルトよりも速く走れます。山ヤとしての実績は以下のとおり。スイス・ブライトホルン登頂。マレーシア・キナバル山登頂。台湾・玉山(ニイタカヤマ)登頂。南アルプス全山縦走。後立山連峰全山縦走。槍・穂・西穂縦走。富士登山競争完走。日本山岳耐久レース(ハセツネ)完走。などなど。『山と渓谷』ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。
その後、山ヤのスタイルのまま海外バックパック放浪に旅立ちました。訪問国はモロッコ。エジプト。ヨルダン。トルコ。イギリス。フランス。スペイン。ポルトガル。イタリア。バチカン。ギリシア。スイス。アメリカ。メキシコ。カナダ。タイ。ベトナム。カンボジア。マレーシア。シンガポール。インドネシア。ニュージーランド。ネパール。インド。中国。台湾。韓国。そして日本の28ケ国。パリとニューカレドニア、ホノルルとラスベガスを別に数えていいなら訪問都市は100都市をこえています。(大西洋上をのぞいて)世界一周しています。国内では青春18きっぷ・車中泊で日本一周しています。
登山も、海外バックパック旅行も、車中泊も、すべてに共通するのは必要最低限の装備で生き抜こうという心構えだと思っています。バックパックひとつ。その放浪の魂を伝えていきます。千葉県在住。

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瞑想ランニング(地球二周目)をしながら心に浮かんできたコラムをブログに書き綴っているランナー・ブロガーのアリクラハルトと申します。【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者。ランニング系・登山系の雑誌に記事を書いてきたプロのライターでもあります。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。その筆力は…本コラムを最後までお読みいただければわかります。あなたの心をどれだけ揺さぶることができたか。それがわたしの実力です。 市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。ちばアクアラインマラソン招待選手。ボストンマラソン正式選手。地方大会での入賞多数。海外マラソンも完走多数(ボストン、ニューヨークシティ、バンクーバー、ユングフラウ、ロトルアニュージーランド、ニューカレドニアヌメア、ホノルル)。地元走友会のリーダー。月間走行距離MAX600km。『市民ランナーという生き方(グランドスラム養成講座)』を展開しています。言葉の力で、あなたの走り方を劇的に変えてみせます。 また、現在、バーチャルランニング『地球一周走り旅』を展開中。ご近所を走りながら、走行距離だけは地球を一周しようという仮想ランニング企画です。 そしてロードバイク乗り。朝飯前でウサイン・ボルトよりも速く走れます。山ヤとしての実績は以下のとおり。スイス・ブライトホルン登頂。マレーシア・キナバル山登頂。台湾・玉山(ニイタカヤマ)登頂。南アルプス全山縦走。後立山連峰全山縦走。槍・穂・西穂縦走。富士登山競争完走。日本山岳耐久レース(ハセツネ)完走。などなど。『山と渓谷』ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。 その後、山ヤのスタイルのまま海外バックパック放浪に旅立ちました。訪問国はモロッコ。エジプト。ヨルダン。トルコ。イギリス。フランス。スペイン。ポルトガル。イタリア。バチカン。ギリシア。スイス。アメリカ。メキシコ。カナダ。タイ。ベトナム。カンボジア。マレーシア。シンガポール。インドネシア。ニュージーランド。ネパール。インド。中国。台湾。韓国。そして日本の28ケ国。パリとニューカレドニア、ホノルルとラスベガスを別に数えていいなら訪問都市は100都市をこえています。(大西洋上をのぞいて)世界一周しています。国内では青春18きっぷ・車中泊で日本一周しています。 登山も、海外バックパック旅行も、車中泊も、すべてに共通するのは必要最低限の装備で生き抜こうという心構えだと思っています。バックパックひとつ。その放浪の魂を伝えていきます。千葉県在住。
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