アジア大会ジャカルタのこと

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どうもハルトです。みなさん今日も楽しく走っていますか?

アジアのオリンピックと言われるアジア大会が開催されています。もちろん現場ではなくテレビ中継で観戦しているわけですが、とくに興味がある男子マラソンのことなど、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書き綴っていきます。あやしうこそものぐるほしけれなコラムになる予定です。

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どこまでがアジアなんだろう?

そもそもアジアってどこらへんのことを言うのか、みなさん、ご存知でしょうか。

アメリカや、アフリカ、ヨーロッパじゃないことはわかります。たぶんアメリカの選手はアジア大会には参加していないんでしょうね。

ではインドの選手は? トルコの選手は? ニューギニアの選手は参加しているのでしょうか?

いったいどこらへんからアジアと呼ばれているか、知っていますか?

トルコ第一の都市イスタンブールにはボスポラス海峡という狭い海があります。このエーゲ海と黒海をつなぐ狭い海を境にヨーロッパとアジアが分かれるされているのです。

「えっ。遠っ!」

実はアジアというのはものすごく広い地域を指します。

イスタンブールには『イスタンブールユーラシアマラソン』という大会があって、市民も参加できます。アジアサイドからボスポラス大橋を渡って(途中、サバサンドを食べて)ヨーロッパサイドでゴールします。「アジアからヨーロッパまで走ったぞ」と嘘でなく言うことができる大会なので非常に人気が高いそうです。ちょっとしたアースマラソンですね。

実際、トルコ人というのはアジア系の顔をしている人が多い。物語の元祖『イリアス』はギリシアとトルコの戦争ですから、ヨーロッパ対アジアの戦争だったのですね。映画じゃたいていブルネットのイケメン白人が演じていますから、どっちも西欧な気になりますが、実際にはそうではなかったかもしれません。

主人公アキレウスは『イリアス』の中では「最強」なだけではなく「最速」「韋駄天」として描かれています。よっぽど強いアキレス腱の持ち主だったのでしょう(いや違うか)。

もっとも、トルコ政府の公式見解では自国を「ヨーロッパの国」としているそうです。面積で言うとアジア側が97%、ヨーロッパ側が3%だというのに、自国を「ヨーロッパの国」と言っちゃうところが「なかなかどうして」「いやどうも」な気がします。有名なアヤソフィヤもブルーモスクもグランバザールもすべてヨーロッパサイドにありますから「言って言えないこともない」気もしますが、単純にシリアやイラクよりもギリシアやイタリアとお友達になりたいからじゃないのかという気がします。ちなみに首都はインタンブールではなくアンカラ、完全にアジアサイドにあります。

さて、そのトルコがアジア大会インドネシアに参加しているかというと‥……あれ、参加国に入っていません。やっぱり政府の「ヨーロッパの国」だという公式見解が効いているのでしょうか?

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世界最大のイスラム教国は?

トルコというのは自称「ヨーロッパの国」ですが、99%はイスラム教徒です。

そういった意味でも「アジアの国」という気がしてしまいます。

ところで世界最大のイスラム教国はどの国でしょうか?

聖地メッカを有するサウジアラビア?

いいえ。実はインドネシアです。2010年のデータでは、

1位インドネシア:2億9百万人

2位インド:1億7千6百万人

3位パキスタン:1億6千7百万人

いろいろな比較の指標があると思いますが、人口でみると1位はインドネシア、2位はインドということになるのです。。。。。。ん? なんか意外じゃありませんか?

たいていの日本人はイスラム教といえば「ラクダに乗った」「砂漠の宗教」とイメージする人がほとんどだと思います。イラン、イラク、アラブ首長国連邦、エジプト、モロッコといった砂漠の国の宗教だと認識している人がほとんどでしょう。

しかし実際にはイスラム教徒の人口では熱帯モンスーンのインドネシアが1位で、インドが2位だというのです。

あれ? インドはヒンズー教だし、もっと言えばインドネシアもヒンズー教だというイメージを持つ日本人が多いのではないかと思います。

もちろんインドの最大宗派はヒンズー教です。国民の80%がヒンズー教ですが、13%ぐらいはイスラム教だそうです。有名なタージマハルはイスラム教のムガル帝国が建築したイスラム様式の建築です。

インドネシアをヒンズー教の国と思っている日本人は、バリ島フェチに違いありません。かくいう私もインドネシアといえばバリ島を思い浮かべる一人です。

インドネシアは特殊な国で、バリ島だけがヒンズー教らしいです。他の島は基本的にイスラム教。

私はバリ島からセスナに乗って、ボロブドゥール遺跡のあるジョグジャカルタに行ったことがあります。隣の島なのに女性が全然違いました。ヒジャブというスカーフで髪を異性の目から隠すのですが、暑いインドネシアでは砂漠のように全身を覆うわけにもいかず、結果として女性がみんなゴルフのキャディーさんみたいでした。

「ナイスショットでーす!」みたいな女性が街にあふれていて、テンションがあがりますよ!

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JAL特典航空券の行き先はデンパサールではなくジャカルタ

2018年のアジア大会は、そのような世界最大のイスラム教国で行われているのです。

ジャカルタはインドネシアの首都。ジョグジャカルタと同じジャワ島にありますが、私は行ったことがありません。インドネシアといえばバリ島派ですので。

しかし、いつか訪れる時が来るかもしれません。

私はJALカードのユーザーです。基本的には陸マイラーで買い物でJALカードを利用してマイルを貯めて、特典航空券を利用してこれまでに何度も諸外国を訪問しています。

特典航空券の目的地、訪問可能都市が現在、ジャカルタになっています。

アジア2というエリア(比較的遠いアジア)で、バンコクやクアラルンプールやハノイと並んでジャカルタに行けることになっています。

かつては特典航空券で行けるインドネシアの都市はデンパサール(バリ島)でした。それがいつの間にかジャカルタになってしまい非常にガッカリしています。特典航空券を利用してバリ島へ行くにはインドネシアから国内線で飛ばなければならなくなってしまいました。

結局、ビジネスが優先ということなのでしょうか。ビジネスマンはバリ島ではなく首都ジャカルタに用があるのでしょうから。観光客はジャカルタではなくデンパサールに用があるんですけどね(泣)。

JALには「考えなおしてチョ」と言いたいけれども、よく考えれば、その国の首都に飛ぶのは仕方がないのかもしれません。他の国もだいたい首都に飛んでいます。リゾートには飛んでいません。特典で「バリ島に飛んでくれ」というのは「バンコクではなくプーケットに」「クアラルンプールではなくペナンに」「ハノイではなくダナンに」飛んでくれと言っているのと同じことですからね。

そう考えると、仕方がないのかもしれません。しかしバンコクなら納得できるのにジャカルタだと納得できない気がするのはどうしてでしょうか。

おそらくバリが島だから「飛ぶしかない」ことが原因のような気がします。プーケットやペナンやダナンはバスや電車など陸路で行けますが、バリ島へは飛行機しかありませんから。

ベトナムがハノイとホーチミンを選べるように、インドネシアもジャカルタとデンパサールを選べるといいのですが。JALさん、お願いします。

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アジアでは、日本人は足の速い民族

今、ジャカルタに行ってアジア大会を観戦しなくても、あと2年待っていれば東京オリンピックです。

東京オリンピックには諸外国の人たちが大挙して押し寄せることが予想されています。

もちろん自国の代表選手を応援するのが主目的ですが、それだけではなく観光もして帰っていくことでしょう。

ちょうどその逆で、ジャカルタに遊びに行くのならば、アジア大会のようなイベント・お祭りと絡めて行くのが一番楽しめます。

どうせ行くなら今ジャカルタに行ってみたかった。ちょうど特典航空券のマイルもたまっています。

アジア大会がやっているのならば、バリ島まで飛ばなくても、ジャカルタだけで楽しめそうです。

しかし残念ながらアジア大会のようなイベント時期には特典航空券はまず取れません。元々、空気を運ぶぐらいなら(空席を飛ばすぐらいなら)ヘビーユーザーに還元しようっていうサービスですから、混んでいる時にマイル航空券を取るのは至難の業です。

結局、テレビの前で応援するしかありませんでした。

エジプトからはアフリカです。とうぜんアジア大会に参加する資格はありません。

世界最大のイスラム教国インドネシアに敬意を表してか、イスラム国のメッカ・サウジアラビアもアジア大会に選手を送り込んでいます。ここらが西限ですね。

当然、極東の日本が東限になります。

だいたいサウジアラビアから日本の間で、45の国と地域が参加しているのが第18回アジア競技大会2018です。

今やアフリカ勢にまったく太刀打ちできない男子マラソンですが、アジア大会ならば勝てます。

アフリカ系が凄すぎるのでそうは見えないと思いますが、日本人は短距離も、長距離も、諸外国人とくらべて基本的には足の速い民族なのです。

アジア大会ではそれを証明してくれることでしょう。

サハラ砂漠で大ジャンプする著者
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このブログ著者の小説『結婚』
小説『結婚』
愛とは何か? 結婚とは何か? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。恋人のアスカはツバサのもとを去っていきます。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。  離れたくない。その叫びだけが残った。  全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。 引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。 そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。 それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自信が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。 アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。 死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。 生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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愛とは何か? 結婚とは何か? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。恋人のアスカはツバサのもとを去っていきます。 「離れたくない。離れたくない。何もかもが消えて、叫びだけが残った。  離れたくない。その叫びだけが残った。  全身が叫びそのものになる。おれは叫びだ」 劇団の主宰者であるキリヤに呼び出されて、離婚話を聞かされます。不倫の子として父を知らずに育ったツバサは、キリヤの妻マリアの不倫の話しに、自分の生い立ちを重ねます。 「どんな喜びも苦難も、どんなに緻密に予測、計算しても思いもかけない事態へと流れていく。喜びも未知、苦しみも未知、でも冒険に向かう同行者がワクワクしてくれたら、おれも楽しく足どりも軽くなるけれど、未知なる苦難、苦境のことばかり思案して不安がり警戒されてしまったら、なんだかおれまでその冒険に向かうよろこびや楽しさを見失ってしまいそうになる……冒険でなければ博打といってもいい。愛は博打だ。人生も」 ツバサの母は心を病んで自殺してしまっていました。 「私にとって愛とは、一緒に歩んでいってほしいという欲があるかないか」 ツバサはミカコから思いを寄せられます。しかし「結婚が誰を幸せにしただろうか?」とツバサは感じています。 「不倫って感情を使いまわしができるから。こっちで足りないものをあっちで、あっちで満たされないものをこっちで補うというカラクリだから、判断が狂うんだよね。それが不倫マジックのタネあかし」 「愛する人とともに歩んでいくことでひろがっていく自分の中の可能性って、決してひとりでは辿りつけない境地だと思うの。守る人がいるうれしさ、守られている安心感、自信。妥協することの意味、共同生活のぶつかり合い、でも逆にそれを楽しもうという姿勢、つかず離れずに……それを一つ屋根の下で行う楽しさ。全く違う人間同士が一緒に人生を作っていく面白味。束縛し合わないで時間を共有したい……けれどこうしたことも相手が同じように思っていないと実現できない」 尊敬する作家、ミナトセイイチロウの影響を受けてツバサは劇団で上演する脚本を書きあげましたが、芝居は失敗してしまいました。 引退するキリヤから一人の友人を紹介されます。なんとその友人はミナトでした。 そこにアスカが妊娠したという情報が伝わってきました。 それは誰の子なのでしょうか? 真実は藪の中。証言が食い違います。誰かが嘘をついているはずです。認識しているツバサ自信が狂っていなければ、の話しですが……。 「妻のことが信頼できない。そうなったら『事実』は関係ないんだ」 そう言ったキリヤの言葉を思い出し、ツバサは真実は何かではなく、自分が何を信じるのか、を選びます。 アスカのお腹の中の子は、昔の自分だと感じていました。 死に際のミナトからツバサは病院に呼び出されます。そして途中までしか書いていない最後の原稿を託されます。ミナトの最後の小説を舞台上にアレンジしたものをツバサは上演します。客席にはミナトが、アスカが、ミカコが見てくれていました。 生きることへの恋を書き上げた舞台は成功し、ツバサはミナトセイイチロウの後を継ぐことを決意します。 そこにミカコから真相を告げる手紙が届いたのでした。 「私は、助言されたんだよ。その男性をあなたが絶対に逃したくなかったら、とにかくその男の言う通りにしなさいって。一切反論は許さない。とにかくあなたが「わかる」まで、その男の言う通りに動きなさいって。その男がいい男であればあるほどそうしなさいって。私は反論したんだ。『そんなことできない。そんなの女は男の奴隷じゃないか』って」
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このブログの著者の小説『片翼の翼』
小説『片翼の翼』
なぜ生きるのか? 何のために生きるのか? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。 かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。 同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。 アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。 自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。 人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。 ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 ※※本作は小説『結婚』の前編、バックストーリーに相当するものです。両方お読みいただけますとさらに物語が深まる構成になっています。※※
片翼の翼: なぜ生きるのか? 何のために生きるのか?
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小説『片翼の翼』
なぜ生きるのか? 何のために生きるのか? を追求した純文学小説です。 主人公ツバサは劇団の役者です。 「演技のメソッドとして、自分の過去の類似感情を呼び覚まして芝居に再現させるという方法がある。たとえば飼い犬が死んだときのことを思い出しながら、祖母が死んだときの芝居をしたりするのだ。自分が実生活で泣いたり怒ったりしたことを思いだして演技をする、そうすると迫真の演技となり観客の共感を得ることができる。ところが呼び覚ましたリアルな感情が濃密であればあるほど、心が当時の錯乱した思いに掻き乱されてしまう。その当時の感覚に今の現実がかき乱されてしまうことがあるのだ」 恋人のアスカと結婚式を挙げたのは、結婚式場のモデルのアルバイトとしてでした。しかし母の祐希とは違った結婚生活が自分には送れるのではないかという希望がツバサの胸に躍ります。 「ハッピーな人はもっと更にどんどんハッピーになっていってるというのに、どうして決断をしないんだろう。そんなにボンヤリできるほど人生は長くはないはずなのに。たくさん愛しあって、たくさん楽しんで、たくさんわかちあって、たくさん感動して、たくさん自分を謳歌して、たくさん自分を向上させなきゃならないのに。ハッピーな人達はそういうことを、同じ時間の中でどんどん積み重ねていっているのに、なんでわざわざ大切な時間を暗いもので覆うかな」 アスカに恋をしているのは確かでしたが、すべてを受け入れることができません。 かつてアスカは不倫の恋をしていて、その体験が今の自分をつくったと感じています。それに対してツバサの母は不倫の恋の果てに、みずから命を絶ってしまったのです。 「そのときは望んでいないことが起きて思うようにいかずとても悲しんでいても、大きな流れの中では、それはそうなるべきことがらであって、結果的にはよい方向への布石だったりすることがある。そのとき自分が必死にその結果に反するものを望んでも、事態に否決されて、どんどん大きな力に自分が流されているなあと感じるときがあるんだ」 ツバサは幼いころから愛読していたミナトセイイチロウの作品の影響で、独特のロマンの世界をもっていました。そのロマンのゆえに劇団の主宰者キリヤに認められ、芝居の脚本をまかされることになります。自分に人を感動させることができる何かがあるのか、ツバサは思い悩みます。 同時に友人のミカコと一緒に、インターネット・サイバーショップを立ち上げます。ブツを売るのではなくロマンを売るというコンセプトです。 「楽しい、うれしい、といった人間の明るい感情を掘り起こして、その「先」に到達させてあげるんだ。その到達を手伝う仕事なんだよ。やりがいのあることじゃないか」 惚れているけれど、受け入れられないアスカ。素直になれるけれど、惚れていないミカコ。三角関係にツバサはどう決着をつけるのでしょうか。 アスカは劇団をやめて、精神科医になろうと勉強をしていました。心療内科の手法をツバサとの関係にも持ち込んで、すべてのトラウマを話して、ちゃんと向き合ってくれと希望してきます。 自分の不倫は人生を決めた圧倒的な出来事だと認識しているのに、ツバサの母の不倫、自殺については、分類・整理して心療内科の一症例として片付けようとするアスカの態度にツバサは苛立ちます。つねに自分を無力と感じさせられるつきあいでした。 人と人との相性について、ツバサは考えつづけます。 ミナトから最後の作品の続きを書くように頼まれて、ツバサは地獄のような断崖絶壁の山に向かいます。 「舞台は変えよう。ミナトの小説からは魂だけを引き継ぎ、おれの故郷を舞台に独自の世界を描こう。自分の原風景を描いてみよう。目をそむけ続けてきた始まりの物語のことを。その原風景からしか、おれの本当の心の叫びは表現できない」 そこでミナトの作品がツバサの母と自分の故郷のことを書いていると悟り、自分のすべてを込めて作品を引きついて書き上げようとするのでした。 「おまえにその跡を引き継ぐ資格があるのか? 「ある」自分の中にその力があることをはっきりと感じていた。それはおれがあの人の息子だからだ。おれにはおれだけの何かを込めることができる。父の遺産のその上に」 ※※本作は小説『結婚』の前編、バックストーリーに相当するものです。両方お読みいただけますとさらに物語が深まる構成になっています。※※
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アリクラハルト。走る哲学者。【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。千葉県在住。

【この記事を書いている人】
アリクラハルト。走る哲学者。【トウガラシ実存主義】【遊民ユーミン主義】の提唱者。市民ランナーのグランドスラムの達成者(マラソン・サブスリー。100kmサブ10。富士登山競争登頂)。山と渓谷社ピープル・オブ・ザ・イヤー選出歴あり。早稲田大学卒業。日本脚本家連盟修了生。放浪の旅人。千葉県在住。
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